沢田亜矢子さん 女優「日本の朝を元気にしたひまわりの笑顔」
女優 沢田亜矢子さん(1)
女優 沢田亜矢子さん(2)
銀座ロイヤルサロン1週目
由結:さぁ、それでは本日の素敵なゲストをご紹介致します。女優の沢田亜矢子さんです!よろしくお願い致します。
沢田:よろしくお願いします。沢田です。
由結:それではまずは一曲お聞きください。
(♪曲:さあ歩きはじめよう)
由結:さぁ!素敵な歌声が響いておりますけれども、こちらは”さあ歩きはじめよう”と言うタイトルなのですが、”家なき子”のテーマソングですよね?
沢田:そうなんですね。テレビのアニメーションの番組のテーマソング、そしてエンディングとか、それから劇中歌も歌わせて頂いていたことがあったんですね。
由結:へー!もう本当にこの声を聴くと、その情景がバーッと広がってくる感じなのですけれども。
沢田:いいドラマでしたねー!
由結:本当にねー!素晴らしいドラマでしたよね。
沢田:えぇ。ご覧になっていましたか?
由結:はい。見てました。
沢田:あー、そうですか。
由結:本当に毎回レミの冒険と言うか、ドキドキしながら。
沢田:そうです。可愛かったですけど、「頑張れ!頑張れ!」と、そんな感じでしたよね。
由結:ねー!そうですよね。
沢田:それでこの歌詞もそうなのですけど、”生きることは戦いさ、さぁ歩き始めよう!”と言う、この歌詞が素晴らしくて。今の大人にも、何かついこの間、去年ですけど、出させて頂いて。また改めてね。プレスして出したのですけど、「大人が聴いても涙が出そうだ」と言ってくださって、「嬉しいな」と自分の家でこれを最近歌ってます。
由結:あー、そうですか?素晴らしいですね。じゃあこれを聞いていると、きっとお家の中が本当に明るくなる。
沢田:ねぇ、嬉しいですねー。これは本当に私の一番の財産かもしれません。
由結:これまでも素晴らしいご活動の数々をなさっている沢田さんなのですけれども、歌の他にも有名な所では”ルックルックこんにちは”のメインキャスターを勤められて5年程されていましたよね。
沢田:はい。
由結:それから”火曜サスペンス劇場の女王”と言われて、私もドキドキしながらいつも見ていましたけれども。
沢田:”2時間ドラマの女王”と言うふうに言われた時もありましたね。毎月出てましたね。2時間ドラマ。
由結:そうですよね。そんな所も今日は色々伺っていきないなと思っているのですけれども。
沢田:ありがとうございます。
由結:はい。そしてこの素晴らしいお歌なのですけれども、やはり音大出身でいらっしゃると言う所もあって、そのお勉強の土台があったと言うことですよね。
沢田:そうですね。元々私は北海道の出身なのですけども、音楽大学に入りたくて。それで母が「いや、勉強したいんだったら力貸してあげるよ?」と言うことで、めでたく東京の国立音楽大学という所に入って声楽科に入らせて頂いた。それで”ハイソプラノ”でモーツアルトとか「ヒャッハヒャッハ」と歌っていたのですけれども。甲高い声で歌っていたんですよね。
由結:そうですね、えぇ。
沢田:でもそれは芸能界入ってからあんまり役に立たなかったので、でもこの曲に出会えたことが物凄くラッキーでした。
由結:えぇ。ねー、素晴らしい高音が出ていらっしゃいましたけれども。
沢田:ありがとうございます。今はすっかり低くなりました。
由結:いえいえいえ。今も本当に音楽活動もとても精力的になさっていると言うことですよね。
沢田:ありがとうございます。
由結:はい。そして女優と言うところでも伺っていきたいのですけれども、これまでも色々なドラマにご出演なさって今も出ていらっしゃいますが、そのような時にまずどんな心持ちでそこに臨まれるのですか?
沢田:心持ち?
由結:準備とか。
沢田:準備はですね、まず台本がきますね。それで1時間ドラマですと、大体50シーンぐらいの台本がくるんですね。2時間ドラマだとやはりその2倍。100シーンぐらいになりまして、丁度ページもそんな感じですね。ですからそれを読み込むことですね。それでとにかくセリフを覚えること。そして顔合わせと言うのがありますので、一堂に会するわけですね。それで役者さんは大体20人30人。それからそれぞれの美術さん・照明さん・演出部・監督・プロデューサー、それからスポンサー関係。50人から100人ぐらいの人達がいっぺんに集まって「どうぞよろしくお願いします。」と。その時にちゃんとご挨拶できるかと言うのが一番最初のお仕事でしょうか。
由結:そうなんですね。そこが一つ要になるわけですよね。
沢田:要ですね。そこで怖気づかないように。「私はちゃんと選ばれてこの役にぴったりだと思ってきたんだわ!」と無理やり思い込ませるような、自信喪失にならないようにと、それが。
由結:そうですか。もう大女優さんでいらっしゃいますけれども、やはり毎回そのような気持ちはあるのですね。
沢田:私の場合は特に、歌手が出発だったから。女優はいつまで経っても本当に新人と同じですよね。それで役者の場合何と言うのでしょう。特徴的なことと言うのは”誰かの真似をする”とか”誰かが教えてくれる”んじゃなくて、何にも無い所に照明を当てて、家を建てて設定を作って、それから人間も何にもモデルがない所に形を作って気持ちを作って血を通わせてと言うのが、役者の仕事ですので。とにかく”無から有を作る”と言うことが一番と言うか、それに尽きると言う感じですよね。
由結:そうですよね。
沢田:だから死に物狂いでしたね。一作一作。
由結:あー、そうですよね。脚本、そのセリフがあったとしたら、それは簡単に覚えられるものなのですか?
沢田:これがやっぱり仕事となりますと、覚える時間が十分にない場合がありますから、リハーサルのカメリハとランスルーの間にパっと何ページも覚えちゃったりとか。
由結:えー!?そんなことが可能なのですか?
沢田:私は時々天才かと思った時がありましたね。
由結:素晴らしいですね!
沢田:この分で行けば私は東大に入れる(笑い)かもしれない思うことがありました。でも人によりますね。もう何十回も何百回も読まなきゃ、深い所まで理解できないので。本当はそうやって何度も何度も「これも違うな」「こうかな?」「あっ、これも違った」「こうかな?」、失敗を繰り返し違う人物像を作っては壊し作っては壊しと言うことなので。結局何回読んでるかわからない。結局読んでるのだと思います。
由結:なるほど!そうなんですね。じゃあ実際にその心情に入るとか、本当に深い所までとおっしゃったのですけれども、それは素人が聞くと「難しそうだな」と思うのですが、どんな感じなのでしょうか?
沢田:難しいです。
由結:あっ、そういうものですね。
沢田:はい。やっぱり私自身が一人の”本当に嘘がない本当の人間らしい人を作る”わけですから。だからもの凄く難しくて。だから例えばこのスタジオでも、「ここにいる人とか歩いてる人達、あの人に近いのかな?」とか、それから全然関係ない時は電車に乗っている時に「この目の前に座っている人はどういう人生を歩んでるのかな?」と想像してみて、それで「次の作品に活かしてみよう」なんて。だから生きている限りと言うか、起きている限り全部自分の勉強のモデルケースと言う感じでいましたね。
由結:そうなんですね。待ちゆく方々が皆さんモデルになるわけですね。
沢田:そうなんですよね。お金持ちのかた、失敗したかた、それから成功したかた。それから本当に毎日家の中で悶々としている奥さんとか、それから「何か気持ちがこうなんだけど、どうしても違う人生歩んじゃう」と言う。何て言うのですかね?やるせない気持ちを抱えた若者とか。そういうふうに色々人をジャンルに分けて、「その人達はどういう顔しているんだろう?」とか「どういう癖があって、行動するのか」とか。そんなことが実は私の勉強の方法だと言う。
由結:わー!凄く深いお勉強になりますよね。
沢田:深いですね。私はそこまで行きませんけど、結局そういうことが勉強なんだろうな。生きてる人、全部が私の勉強の相手と言うか。そんな感じでしたかしらねー。
由結:へー!そうですか。伺ってみると面白いですね!
沢田:面白いのよ!本当役者は面白くて一回やったら辞められないんですよ!
由結:そうなんですね。
沢田:はい。
由結:本当に天職と言うか。
沢田:いや。全然。
由結:えっ?そうですか?
沢田:天職じゃなかったから続けられたんだと思います。
由結:はー、そういうものなのですか?
沢田:「私は下手だー」と言うのと、例えば文学座とか俳優座とか、そういうキチッとしたお勉強してないから「どこでどういうことが自分の勉強になるんだろう?」と思って、もう寝ても覚めても何か勉強しようと思ったから続いたのかな?と言う気もします。”下手だ”と言うのが基本でしたけどね。
由結:わー!素晴らしいことですね!そういう志を持っていたら一般のビジネスマンのかたもきっとお仕事に打ち込む姿勢もかわってくるでしょうね。
沢田:それはやっぱり色んなジャンルのお仕事に通じるものがあるかもしれませんよね。
由結:そうですね。
沢田:だから人と会う時も「成功例ばっかりを」とか「成功した人ばっかり」をみるのではなくて、「「一人一人色んな人にとっても大事な人生があったんだろうな」と言うことを気付かせてくれたのが役者の仕事の一つでもあったかもしれないなと言う気も致しますね。
由結:あー、そうですか。なるほど。素晴らしいですね。こういうお話もちょっと飛ぶのですけれども、講演ですとか、そうい所でもお話頂いたりするのですか?
沢田:あっ、そうですね。講演のお仕事も結構多くてですね、母として女優としてとか、そういうお話も多かったのですけど、最近は”女優を通しての人間の作りかた”みたいなのとか、”私の女優人生”「仕事はこんなふうにできているのですよ」と言うことを講演させて頂いたり。私が出会った素晴らしい人々と言うことで、本当に素晴らしい人ばかりで、私なんか勉強になるとこばっかりですので、若くてもどんな人でも。だからそういうことお話するととっても興味深く、「華やかに見える社会なのに全然違うんだな」と言うことを皆さん気が付いてくださるみたいで。
由結:あー。そうですね。そのギャップを感じるのでしょうね。
沢田:はい。
由結:わー、興味深いですね。是非。
沢田:はい。是非呼んでください。
由結:そうですね!皆様お聞きになって頂きたいと思います。
沢田:ありがとうございます。
由結:実は来週もご登場頂けると言うことですので、このお話の続きを伺っていきたいと思います。
沢田:はい。
由結:それでは、また来週もよろしくお願い致します。
沢田:よろしくお願いします。ありがとうございました。
由結:ありがとうございました。
銀座ロイヤルサロン2週目
由結:さぁ、それでは本日も素敵なゲストをご紹介したいと思いますが、まずは一曲お聞きください。
(♪曲:リーズとぼく)
由結:さぁ、お聞き頂きました曲は”家なき子・総音楽集”からトラック8番に入っております”リーズとぼく”でした。本日の素敵なゲストです。女優の沢田亜矢子さんです!よろしくお願い致します。
沢田:よろしくお願いします。
由結:はい。また素敵な歌声を聞かせて頂きました。
沢田:ありがとうございます。これは”ルックルックこんにちは”を始めるきっかけになった主題歌で、これはまだ20代でしたかね。声が若いですね。
由結:本当に透き通るような声で、アニメの情景も思い浮かびます。
沢田:ありがとうございます。ご覧になって頂けましたですか?
由結:はい!
沢田:嬉しいです。
由結:とっても素敵ですね。
沢田:これが昨年、ちょっと前に再編成されまして、あそこで使われたの全部出させて頂いたので。また性懲りもなくちょっと「年齢詐称気味かなー?」とは思いますけれどもお持ち致しました。
由結:いえ!素晴らしいですよね。
沢田:ありがとうございます。
由結:はい。これは本当に様々な世代のかたにこれからも受け継いで頂きたい音楽ですよね。
沢田:そう言って頂けると嬉しいです!”渡辺岳夫先生”と言うかたが全部お作りになったんですね。アニメ界の巨匠だったのですけど、きっと今のメッセージを伺うと喜んでいらっしゃると思います。
由結:そうですね。きっと本当に沢山のかたがこれからも大事にしていく曲だと思います。
沢田:ありがとうございます。
由結:はい。そして沢田さんと言えば先程もおっしゃった”ルックルックこんにちは”メインキャスターを始め、”2時間ドラマの女王”と言われていて、本当に見ない日はないと言うぐらい。ご登場頂いているわけなのですけれども、前回はちょっと裏話と言いますか、伺ってきたのですけれども。きっとその中でも色んな出会いとか色んな素敵なかたにお会いになったと思うのですけれども、そのお話を今日は伺っていきたいなと思うのですが。
沢田:デビューして間もない時に。あっ、デビューするかどうかと言う時かな?すぐドラマのお話が来たんですね。それが”森光子さん”の主演の”じゃがいも”と言うお野菜シリーズのドラマだったんです。それで森さんの娘役と言うことで、色々探していらっしゃったみたいで。アルバイトで、23時ショウのエンドロールで、ピアノの弾き語りでテレビ出演させて頂いた、プロデューサーが、同時にドラマのプロデューサーで、その方が、森さんのところに連れて行ってくれました。そしたら一言、私の顔を見て「あっ、いいじゃない?」と言ってくださったのです。もうそのセリフがまだ覚えてましてね。その一言で森さんの娘役に抜擢されまして。だから歌手生活はデビューして3ヶ月目でほとんどしなくなっちゃったのですけれども。
由結:あー!そうでしたか!
沢田:はい。それから女優のほうが忙しくなっちゃったのですけれども。
由結:なるほど!元々音大ご出身で音楽ご専門だったのですけれども、もう女優業が忙しくなってと言うことですよね。
沢田:えぇ。そうですね。それから”大岡越前”でできなくて着物なんか着たことないし、それからカツラだったら10㎏近くあるんじゃないかなと思うような、重いんですよ。
由結:重いんですね。あー、そうでしたか。
沢田:あのカツラ昔は鋼で作っていたんですよ。
由結:へー!そんな時代だったのですね。
沢田:そうなんですね。それで夏に冬のシーンを撮るものですから、合わせですか?綿が入ってるんじゃないかと言うくらい衣装を持って。それから真冬に夏のシーンなので、私は町娘の小石川養生所の看護師さんの役で出たものですから、足袋を履かせてくれないわけ。それで呑舟先生と大岡越前の加藤剛さんが二人でひそひそ話をしている所に私、おぼんを持ってお茶持っていくんですよ。そういうシーンがあったの。足は冷たいし控室では偉いかたが暖房の傍で私達はずーっと後ろのほうで凍えながら待ってるし、雪は降ってくるし。そこでおぼんを持って行くのですけど、そこのお二人の前でおぼんのお茶をこぼさないように座れなくて。それを5回、6回やって。
由結:あー、そうでしたか!凄い光景ですね!
沢田:呑舟先生の志村喬さんに凄い怒られたことがあって。「亜矢子ちゃーん?役者ってのは全部出来てお金を頂くや、お仕事に就けるんだよ。君の場合は何にも出来てないから、5年やって駄目だったら田舎帰んなさい。」と言われたことを覚えてます。
由結:もう厳しいお言葉ですね!
沢田:でもそれは正解だと思います。”いつまでも基礎のない人はこの業界にいるな”と言うことだと思います。だからいくつになっても”基礎”!”基礎をちゃんと毎日毎日勉強することだ”と言う良い戒めだったな。
由結:なるほど。凄い重みのある言葉ですよね。
沢田:だから今若い人に言っています。「ちゃんと勉強しなさい。5年経って目が出なかったらもう辞めなさい」と言って。
由結:なるほど。明るく笑ってくださっていますけど、本当に素晴らしい皆さんへのメッセージですよね。大事なことですね。
沢田:そうなんですね。学ぶことがいっぱいありました。
由結:あー、そうですか。でもきっとその学びの中で本当に沢山の素敵なかたにお会いになって、今のお仕事に繋がっているかと思うのですが、何か印象的なことは他にもありましたか?
沢田:そうですね。でも失敗ばかりしていましたね。ルックで起用された時も「なるべく喋らないように」と思って下向いていましたら、その下向いて何にも喋らなかったのがよかったようで。
由結:そうなんですか?そんなことが。
沢田:そう。「司会は喋るな」と言われたんです。話しちゃうと「「僕はそう思わないよ」と言う人達が半分いるだろう」「いや、自分もそう思うわ」と言う人も半分で世の中を半分に分けちゃうから喋るな」と言われたことがありまして、ある意味正しいなと思ったのですけど、なるべく喋らないようにしていた割には、朝の番組なのに終わる時に「それでは皆さん、おやすみなさい。」と言ってしまって。
由結:そうでしたか。そんなシーンがあったのですね!
沢田:はい。それからお正月の生放送で1月1日にやってるのに、「それでは皆さん、良いお年を」と言っちゃって。
由結:なるほど!収録があるから色々時間感覚が難しいですよね。
沢田:生放送でね。それで失敗ばかりしていましたね。
由結:あー、そうでしたか。
沢田:だけどきっと周りのスタッフのかたが、そんな失敗を「いつかは良くなるだろう」と思って我慢してくれたのでしょうね。「何とかなるだろう」と思って。待ってくださったのでしょうね。
由結:えー、素晴らしいですね!
沢田:そこでやっぱり”人の失敗をやっぱり待つ人間”にならなきゃいけないな。
由結:素晴らしい。そこでそういう学びを感じられたわけですねー。
沢田:”学び”ですね。今から考えるとですよ?その時はもう汗ダクダクですから、そんなこと何も考えられないんですけど。
由結:確かにね。厳しい世界ですものね。
沢田:はい。いつ降ろされるかと思ってハラハラしてましたけど、今考えるとやっぱり”そうやって待っててくれたから今があるんだなぁ”と思って。それから「一日一石二鳥で物事は成功しないな」と言うことがよくわかって。子どもにも言うのですけど、「失敗しろ、失敗しろ」と言うんですよ。
由結:あー、そんなメッセージをお伝えになるのですか?
沢田:つい手を出しそうになっちゃって、何か「失敗しないように言ってあげたらいいのにな」と思うのですけど、やっぱりこれは失敗してみないと人間って学ばないことがほとんどじゃないかな?
由結:あー、そうですね。でもお母様としてはお嬢さんに何かお伝えになる時に”待つ”と言うのは、凄く苦しいのではないかなと思うんですけど。
沢田:苦しい!何よりも苦しいですね!
由結:えぇ。でもそこを堪えて。
沢田:やっぱり自分の経験から、誰かに何か言って頂いてもその時はわからないですね。だから自分で失敗して「あっ、ここは熱いんだ」とか「ここは冷たいんだ」とか、その実感がその人の経験になるし、一番いい勉強になるんだなと思って。
由結:そうなんですね。
沢田:特にうちの子どもはこの番組でもと言うか、この局でもお世話になったことあったし、シンガーソングライターになって。
由結:ね、沢田かおりさんね。本当にご活躍でいらっしゃるので。もう様々な場所に。
沢田:いや、とんでもないですけど、もう失敗ばっかりしているのですけど、何か言われた時「もっと失敗しろ、もっと失敗しろ」とかと。
由結:そうなんですか。素晴らしい”愛のムチ”と言いますか、お母様の”愛”ですよね。
沢田:やっぱり親子ですから、”愛”はいっぱいあるのですけど、「その”愛”はどうやったら一番伝わるし、本当の”愛”が伝わるのはどういうことなのかな?」と、未だにわからないのですけど、「やっぱりむやみやたら手を差し伸べることじゃないのかな?」と最近思っていますね。
由結:そういうことなのですね。やはり世の中でも”自立しなきゃいけない”と言うような風潮もあると思うんですけど、でも出来てないかたもいらっしゃったり。私、自分も含めで思いますけど。
沢田:いえいえ!とんでもない!ご立派です。素晴らしいわぁ!
由結:いえいえ。そういう何かメッセージと言うか、ちなみに世の中のかたにお伝え頂くようなことはありますか?
沢田:いやいや、おこがましくてそんなこと。でも時代も違いますしね。私はもう”昭和”ですからね。
由結:ね、私も”昭和”です。
沢田:やっぱり人間はそれこそ”やってみて自分の肌で色んなことを経験して、失敗もしてもそれが成功の土台になるんだよ”と言うことをやればいいんじゃないかなと思いますけどね。
由結:失敗を恐れずに失敗して、そのあと考えると言うか、立ち上がると言うか。
沢田:そうですね。だから誰かが作ってくれた成功例は何か失敗すると立ち直れないので、一から本当に時間かかっても、例えば一からお船を造るとか、お家を作る。一から地面を掘って土台を作って、柱一本ずつ作って。そういうこと一回経験しておくと、また作り直せるんですよね。もう出来たところにポイッと入ったら「この家はどうやってできたんだろう?」としか思わないですからね。
由結:確かにそうですね。
沢田:だから人生は一度きりなので、例えば若いうちに外国へ行って「一からの自分は何者であるのだろう?」と言う経験を”異邦人”としての自分を一回考えてみるとか、経験してみると言うのはやっぱり大事かなと、今だから思いますね。
由結:なるほど。様々な場所に行って色んな経験をすると言うことですね。ありがとうございます。本当にまだまだお聞きしたいことが、何か舞台裏の話だったり、テレビのお話だったり。本当にご活躍でいらっしゃるのですけれども、音楽活動ももちろんご専門でいらっしゃるので、精力的になさっていると言うことなのですが、それをお聞きしてもよろしいですか?
沢田:お芝居とか皆でやるものは、まず仲間集めからやらなきゃいけないのですけど、やっぱり音楽大学行ったと言うか、小学校、その前から音楽をやっていたので、”原点解離”と言うのでしょうかね?やっぱり自分が一番得意なものの所に帰ってくるんですね。それで音楽は一人でも、あと伴奏者が一人いればできますでしょう?
由結:そうですね。
沢田:そしたら自分の知識と経験、プロデュースも自分でやって会場選びから、それからショーのシステムとか、そういうのも全部自分でできるなーと思って。最近はディナーショーで勝手なことやりながら歌を歌っております。
由結:あっ、そうですか。なるほど。プロデュースからなさっていらっしゃると言うことですよね。
沢田:そうですね。
由結:わー!素敵ですね!
沢田:楽しいですー!
由結:ファンのかたが本当に喜んでいらっしゃるコンサートだとね。
沢田:奥様がたが多いのですけれどもね。喜んで頂いて「ここまで生きてきたんだから、もう好きなことやろうね!」とか言いながら歌ってると皆喜んで、立ち上がって踊って頂いたりとかして。
由結:あー、そうですか!凄く楽しそうなコンサートですよね。ディナーショー。
沢田:楽しいです。自分で言うのも何ですけど。はい。
由結:ねー!是非皆様チェックなさって頂いて、沢山のかたに足を運んで頂きたいと。
沢田:是非是非。もし機会がありましたら、どうぞお越しくださいませ。
由結:はい。それでは沢田さん、二週に渡りまして本当に素敵なお話をありがとうございました。
沢田:ありがとうございました。
由結:また是非お越しくださいませ。ありがとうございます。
プロフィール |
東京都でピアノの弾き語りのアルバイトをしていたところをスカウトされ、1973年、岡田嘉子が作詞を手掛けたシングルレコード 『アザミの花』で歌手デビュー。 さらに、2007年2月には、歌手としてのコンサートを初開催するなど、各方面でマルチな活躍を展開。沢田氏の力強い言葉に、講演、フォーラム、セミナー、トークショーで人気を博している。 |