さかもと未明さん 新著『命の水 – モンマルトルーーラパン・アジルへの道 -』発売記念放送「シャンソンの魅力と楽しみ方」
銀銀座ロイヤルサロン1週目
目次
- 1 さかもと未明さんの新著『命の水 モンマルトル――ラパン・アジルへの道』刊行
- 2 伝説のキャバレー「ラパン・アジル」 取材秘話
- 3 さかもと未明さんの愛あるインタビューの理由
- 4 フランス・パリでのバンジャマン・ルグランさんとの出会い
- 5 新著『命の水 モンマルトル――ラパン・アジルへの道』の見どころ
- 6 アーティスト さかもと未明さんと シャンソン歌手・ソングライター・プロデューサー ソワレさんとの出会い
- 7 越路吹雪さん生誕100周年記念イベントを主催するソワレさん
- 8 【シャンソンの楽しみ方】
- 9 【おすすめのシャンソンの曲】
- 10 さかもと未明さんとソワレさんからのメッセージ
- 11 さかもと未明 さんへの一問一答
- 12 さかもと未明さんのプロフィール
- 13 バンジャマン・ルグランさんのプロフィール
- 14 ソワレさんのプロフィール
さかもと未明さんの新著『命の水 モンマルトル――ラパン・アジルへの道』刊行
由結:さあそれでは、本日の素敵なゲストをご紹介いたします。MIMEIDIA代表取締役社長、アーティストのさかもと未明さんです。よろしくお願いいたします。
さかもと:こんにちは。よろしくお願いします。いや、社長とかいわれると全然社長っぽいことしてないんで困っちゃうんですけど(笑)
由結:本当に素晴らしいご活躍でいらっしゃいます。
さかもと:ありがとうございます。
由結:ご出演頂くのは3回目ですか?
さかもと:はい、そうです。もう大好きな番組なの。
由結:まあ、ありがとうございます。さて、早速ですが、未明さんが新しい御本を出されました!おめでとうございます。とっても美しい装丁の御本!
さかもと:ありがとうございます。ワニプラスという会社から刊行されました。私がパリのラパン・アジルというキャバレーに出会ってからのお話です。キャバレーというと日本のイメージだと女性と遊ぶ場所というイメージなんですけど、パリでは普通にシャンソンを楽しむすごくアーティスティックな場所なんです。数百年の歴史があり、エディット・ピアフなんかも歌ってたんですけど(ピアフが歌っていたのはたぶん60~70年前)、当時マイクも何にもない中で、じかに来週ご出演いただくソワレさんみたいに、生の声で語りかけるようにいろんなことを歌った。レオ・フェレとかクロード・ヌガロとかブラッサンとか。そういう人たちもここから出て、それで画家時代のセルジュ・ゲンスブールとか藤田嗣治とか。佐伯祐三もチャールズ・チャップリンも。有名な人が軒並み、アプリネールも来て詩を朗読して、将来それにレオ・フェレという人が曲をつけたのがミラボー橋(Le Pont Mirabeau)。だから本当にロートレックがここの出入りしているアリスティード・ブリュアンの姿を描いたり、ユトリロも店の外観をたくさん描いています。
由結:錚々たる方々の名前が。
さかもと:はい!そう!だから当時のベル・エポックの時代のアーティストが勢揃いしたお店なんです。
由結:素晴らしいですね!
さかもと:だからそこのルポをコロナの間に何回もパリに渡って4年かけて取材して書いた本なので、あとちょっと私の個人史も書いてあります。なぜ私はシャンソンを歌いたくなったかみたいなのを。だからちょっと魂のこもった本なので、ぜひ読んでください。
由結:はい。この御本がAmazonのレビューでも大絶賛されていて・・・皆さんすごく感動されていますね。
さかもと:ありがとうございます。嬉しかった。
伝説のキャバレー「ラパン・アジル」 取材秘話
由結:これだけの内容を取材をされるのは大変だったのでは?
私、すごい好きにならないと始めない人なんですよ。それですごい好きになるととことんなので。私はなぜここにいたかというと、自分が歌えないのに、
お客さんは最初からついて(くれて)歌わせていただいてたので、(皆さんに)申し訳なくて。
それでせめて本場に行って、勉強したらちょっと良くなるんじゃないかというのが、(モンマルトルのこの店に)行った理由なんですね。
由結:そうだったんですか!
さかもと:それで行ったらもうすっかり魅了されてしまって、「絶対ここに覚えてもらって、私ここでお勉強させてもらうんだ!」と勝手に決めて、それで半年ごとに行って、ちょっとオーディションとか行っていたんです。最初相手にされなかったんですけど、3回目にオーディションしてもらって、それでその時は全然アガっちゃって歌えなくて。でもオーナーが「同じ一つの曲をこればっかりを半年間練習してもう一回来てごらん。そしたら聞いてあげる」といって。 その後(半年後訪ねたら)「全然良くなったよ」といって。その晩「お前残ってたら最後に歌わせてあげる」とかいわれて、もうその時歌わせてもらっちゃったの!
その後「全然良くなったよ」といって。その晩「お前残ってて最後に歌わせてあげる」とかいって、もうその時歌わせてもらっちゃったの!
由結:わ!すごいじゃないですか!
さかもと:焦りましたよ!でもねその時はムーランルージュを歌って、『ムーランルージュ』(と言う映画の主題歌)の歌。それでそのまた次の機会には、Parlez-moid’amourというのを歌わせてくれたんですけど、お客さんが昔のシャンソンすごい知ってる。シャンソンファンの人が集まってるから、私と一緒に♪パーレモアアダム~♪とコーラスしてくれるんですよ。もうびっくりしちゃって、あんな嬉しいことなかった。
由結:外国から来た未明さんが本場のキャバレーで歌って、一緒に口ずさんでくださった、賞賛されたというのはとっても嬉しいことですよね!
めちゃ嬉しいですよ!それで余計ファンになってしまって、それでもうこれきりで終わりにしたくないから、今度は私が物書きでもあるから、ちゃんとした媒体でここを紹介する記事の企画を決めてくれば、「私、もっと仲良くなれる」と思ったんです。それで、芸術新潮に「こういうお店の歴史を、素晴らしいから書きたい」といったらすぐOKが出て。
その時には、私はここの版画を作って持って行ってプレゼントして、「これを作りました」と。(そして)「ここの歴史を私は本にもしたいから協力してください」といったら、「本気なの?」とかいって、(その後に)「いいよ」と。それでびっくりなんですけど、「もしそうやって取材すると結構パリにいなきゃ(いけなくて)大変だろう」といって、それで「ホテル代も馬鹿にならないから、うちはアーティストとかが、いろんな国とかフランスの田舎から来るから、アーティストが泊まれる部屋があるから、そこ空いてる時は使ってていいから、うちに住めばいい」といわれて。「えっ?」みたいな感じで。「えっでも」といってる間に「まだ開店まで時間があるから、お前どこにいる?」といわれて「ティムホテルですけど」と。(私は)いつも足が悪いこともあって(移動は)タクシーを使うんです。タクシーに乗ると丘を全部回っていかなきゃいけないから、15分ぐらいかかってたんですよ。「すごい遠いですよ!」とかいったら「お前バカじゃないか、あんなとこ歩いて5分なんだ」と言われて。そのまま連れてかれてそれで「荷物まとめろ」とかいわれて。なんかわかんないけどまとめて、それで「もうチェックアウトだ」とか勝手にいわれちゃって、それでガラガラトランク引きずって、「私、誘拐されるのかな?」というぐらい(笑)。でもやっぱりちゃんとした有名なお店のオーナーだし、おじいちゃんだし、それで息子さんたちと一緒に暮らしてお孫さんとかも可愛いのがうろちょろしてるんで、さすがに大丈夫じゃないかなと思いまして。それでもうその日からお世話になっちゃったんですよね。
由結:すごい!展開が速いですね。未明さんの行動力、素晴らしい!
私もすごいけど、そのジジイもすごい(笑)。イヴ・マチューさんと仰るんですけど。
今、会った当時は90歳かな?今96歳なんですけど、(そうそう)、会った当時は90歳で。
由結:わあ、素敵な方ですね!
さかもと:(写真を見せながら)これは多分95歳の時にセーヌ川のクルーズを一緒に行って、「俺はもう行きたくないんだよ、俺は年寄りなんだ。」とかいってたんですけど、乗ったら結構ご機嫌になっちゃって(笑)
由結:すごくお二人ともいい笑顔ですね!
さかもと:はい!お父さん(みたい)、息子さんが私と同じ年なので、いつも子供を扱いなんですけど、すごい可愛がってくださって。
由結:あー、そうなんですね。この御本の中にはマチューさんはじめ素敵なかたがたがたくさん出てきますよね。
そー!このおじいちゃまね。すごい愛妻家でね、家中に奥様(の写真)が。不思議なんですが私がちょうど訪ねた年の3月に亡くなっちゃってた。 それで私は6月に初めて行って、私ちょっと運命を感じていて、私じゃ役に立たないけど、ちょっとそういう寂しくなったオーナーさんにちょっとでも元気になってくれれば、神様に遣わされたかなとちょっと思っていて。でも本当に愛妻家で家中にこのアイドルみたいな奥様のお写真をベタベタベタベタ飾ってらして。息子さんの写真も。本当に家族を大事になさっているんです。
由結:奥様も本当にお綺麗なかたですね。美男美女。
そう、そう。それでこれがアーティストの皆さんで。素晴らしいんですよ。これが息子さんで、彼が「ルボンミラボ(Le pont Mirabeau)」?とか「ア パリ(A Paris)」、あと「バトーエスパニョール(Bateaux Espagnol)」とか歌うと、泣いちゃう。すごい声!それで、これが次男のヴァンサン(Vincent)さんで、みんなハンサムですよね。美男美女の息子だからしょうがないんですけど。おじいちゃま(オーナーのイヴさん(Yves Mathieu))は昔フィリップスの歌手だったんですよ。それをやめて、(実の)お母さんと、(ラパンのオーナーだった義理の)お父さんとともに、ここを引き継いだんです。(彼が言うには)自分はここに、これがお母さんと義理のお父さん(YvonneとPaulo)で、(なおかつYvesの前の)オーナーだったかた。「すごく可愛がられたんだよ」と、それで(そのあとはYvesさんが)奥さん(Maria)と一緒に支えて来られて。
(私がパリに滞在中は)バトー・ラボワールというピカソとかが生活したアパートの跡地とか、ユトリロ(が絵に描いた)パサージュ・コタン連れて行ってもらったり、サクレ・クールのメリーゴーランド一緒に乗ったり、ダリダ像とかも(見に)行ったし。マルセル・カルネ、、、じゃない。なんでしたっけ?「壁抜け男」っていうのを書いた作家の「マルセル・エイメ」がお友達だったそうです。(そこも見に行ったりして)。 これがラパンの前のぶどう畑。だからそういう生活の中で私は、パリの歴史とシャンソンの歴史が勉強できたので、本当に私にとっても良かったし、読んでくださる皆様も、ただの勉強じゃなくて肌で感じる、(本当の)パリ(の空気)を感じていただけると思うので、是非読んでください。
由結:本当にパリとモンマルトルのガイドブックとして使える本だと思いますので、是非皆様にお読みいただきたいと思います。
さかもと:お願いします。
さかもと未明さんの愛あるインタビューの理由
由結:未明さんの御本には愛がつまっているなとすごく感じました。未明さんはいつも人と接するとき、どういうふうに向き合おうと思ってらっしゃるんですか?
さかもと:え?考えてないですよ。
由結:そうなんですか?
さかもと:さっきも打ち合わせ中に声の解析をしてもらって思ったんですけど、(私自身は)多分愛に飢えてるんですね。いっぱいいろんな人に優しくして貰ってるけど、私は結構人のこと考えてなくて、(本当は)愛されたい子なんですよ。だからこそ愛したいんだと思うのね? 自分がされたかったことを人にしたい。それってお節介にもなりがちなことなんですけど、(それでも)いっぱい愛したい。だからすごく人に興味があるんです。
由結:あー、なるほど。すごくよくわかります。
さかもと:だからどうしたら上手くいくとか考えたことはなくて、ただ(実は)結構上がっちゃうタイプなんですよ。だからイヴさんと喋る時でも、アーティストと喋る時でも私もう上がっちゃって、覚えたフランス語とかも全然出てこなくて。だからただ夢中で「すごい良かったです」とかイヴさんには「どうしてそんな歌えるんですか?」みたいな。(でも夢中で)「教えてください」とかお願いすると教えてくれるし。なんだろう?そのままありのまま? 嘘がないのがわかってくれるから応えてくれるんだろうな。
由結:そうですか~嘘がない!それが相手にダイレクトに伝わるということですね。
さかもと:はい、あの何(ていう)か頭使えないので(笑)
フランス・パリでのバンジャマン・ルグランさんとの出会い
由結:未明さんの半生についても、後半で綴られているわけなんですけど、ここにもまた素敵なかたがたですとか、あと幼少期からのエピソード沢山載ってるんですが、これ話しだしたら多分(笑)
さかもと:キリがないです。(笑)
由結:未明さんはこれまでにたくさん素敵なかたがたにお会いになったと思うんですけれども、特にこのフランス・パリに行った時に素敵な出会いはありましたか?
それはね、元々三番目のアルバムを作ったクリヤ・マコトさんのご紹介なんですけれども、その時クリヤさんも一緒にパリに行ったんですよ。
それでずーっと憧れて歌いたいと言っていた、ミシェル・ルグランという有名な世界的な作曲家がいらっしゃるんですけど、「僕、ミシェル・ルグランさんと一緒にダブルピアノで演奏したりして、その息子さんとも一緒にやったことあるから、未明ちゃんは息子さんとデュエットするといいよ」っていわれて。「え?うそ!?」みたいな感じだったんです(けど)。
由結:ええ!それはすごいことですよね。
さかもと:
パリで、(クリヤさんは)すっごい忙しい中待ち合わせてくれて、それでバンジャマンさんに紹介してくれて。そのあとずっと(交流が続いて、録音は今回で)二回め。その時は「男と女(Un homme et Une Femme/作曲・Francis Lai 作詞 Pierre Barouh)」と「What are you doing res tof your life?(作曲 Michel Legrand 作詞 Alain & Marilyn Bergman)」をデュエットで録音したんですけど、そのあとまたこの間もパリで【13 jours en France(白い恋人たち) / 作曲 Francis Lai 作詞 Pierre Barogh 】。オリンピックなので、昔の冬季パリ・オリンピックの歌と、それからもう一つはシャンソンの【Chanson de Maxance】、これもミシェル・ルグランの曲なんですけど、二曲歌ってきました。だからそういう、小さい頃から憧れてた人に会えたり、その息子さんとデュエットしたり。人生ってそういう夢みたいなことが起こるんだなと、それを叶えてくれた夢の都がパリなので、是非皆様もパリに行ってみてください。
由結:はい、それではもう一度ご紹介いたします。『命の水、モンマルトル――ラパン・アジルへの道』さかもと未明さんの新しい御本です。是非お手に取ってご覧ください。ラジオをお聴きの皆さま、「さかもと未明 命の水」で検索なさってみてください。
それでは、銀座ロイヤルサロンお別れのお時間です。本日は特別にさかもと未明さんとミシェル・ルグランさんのデュエット曲を聞きながらお別れしたいと思います。曲名をご紹介いただけますか?
さかもと:はい、【13 Jours en France】聞いてください。
由結:どうぞ。
さかもと:ありがとうございます。
由結:ありがとうございます。
銀座ロイヤルサロン2週目
新著『命の水 モンマルトル――ラパン・アジルへの道』の見どころ
由結:さあ本日もオリンピックで耳目の集まるパリ・モンマルトルを取材されたさかもと未明さんの新しい御本『命の水』発売記念の放送です。本日の素敵なゲストをご紹介いたします。「MIMEIDIA」代表取締役社長、アーティストのさかもと未明さん。そして、シャンソン歌手・プロデューサーのソワレさんです。よろしくお願いいたします。
ソワレ:よろしくお願いします。
由結:ようこそお越しくださいました。未明さんの情熱が詰まっている、まさに『命』。この御本の見どころを教えていただけますか。
さかもと:とにかく「ラパン・アジル」 というモンマルトルの100年以上前から続くキャバレーの実態がわかります。そしてさかもと未明の半生、どうやって病気を克服したかが書かれています。是非読んでください。
ソワレ:僕その本で未明さんにちょっと質問があるんですけど。
さかもと:はい。
ソワレ:すごく立派な年表掲載されていますよね。未明さんが作ったんですか?
さかもと:私が半分作って、それに編集部がプラスして。でも私4mぐらいの年表を作って、どこで誰が生きててっていうのを全部やって、それでこの本作ったの。
ソワレ:はぁー!僕もちろんこれ読ませていただいたんですけど、本文ももちろんなんですけども、この年表にすごく驚いて。
さかもと:すっごい良いでしょう!
ソワレ:こんなのフランスでも作る人いないんじゃないかという年表が載ってて、未明さん作ったってすごいですね!この情熱が。本当に!
由結:本当に!情熱がないとこんな年表を作れないですよね!
さかもと:いやこれね、普通に本を一冊作る労力の5倍ぐらいはかかってますから、お金だけ考えてビジネスで考えたらこんな本作れないです。
ソワレ:だからすごく上手に未明さんの人生とラパン・アジルのことが交錯しているから読みやすくて、最後にこの年表だから、ちょっと度肝を抜きましたね。
さかもと:よかった、ありがとうございます。
アーティスト さかもと未明さんと シャンソン歌手・ソングライター・プロデューサー ソワレさんとの出会い
由結:素敵なソワレさんと未明さん。お二人の関係を教えていただけますか。
さかもと:私自分に才能があるとしたら、出会いの天才じゃないかと思ってるんです。私、本当に出会いに恵まれてまして「シャンソン歌いたい」と思った時に一番最初にご相談したのがソワレさんなんです。私が2006年に難病になって2009年ぐらいには手は動かない、もうこれから絵が描けなくなる。それで余命宣告もされちゃって。そのとき歌しか思いつかなかったんです。なぜシャンソンかと言ったら、人生の悲しみがちゃんと歌われていて、50過ぎてポップアイドル歌手になろうなんて思わなかったんで(笑)でも、興味はあるけどフランス語全然わかんない。それでジャズもいいんだけど、ジャズを英語で上手に歌う人いるから、フランス語でシャンソンを歌う人まだそんなに日本にいない。「真剣に勉強したら何か自分の居場所を作れるんじゃないか?」と相談したのがソワレさん。「いい年なんだからやめなさい」とか言わないで、ソワレさんの友達で、有名な歌手で作詞家のピエール・バルーさんを知っているからと、お嬢さんのマイア・バルーさんを紹介してくれたんです。
ソワレ:はい。
さかもと:マイアさんはそのときすぐにパリに行く直前。マイアさん忙しいし、当時私もテレビで出ていて忙しくしていたので、じゃあマイアさんとは別途アポイントを取るとして、ナギサっていうフランスから来たばっかりの大学生がいるから、ナギザと友達になってフランス語勉強したら?と言ってくれて、それが始まり。
それで「シャンソンを練習するなら『シャンソン大全』がおすすめ。未明さんに似合いそうな曲を選ぶよ」と言ってくれて、全然歌えない時から、有名なライブハウス「ON – AIR – WEST 」
に招待してもらったの。本当に何もできない時からピアニストを探してくれたり、私にチャンスをくれて、恩人なんですよ。
ソワレ:いえいえ、全然そんなことはないですよ。もう未明さんはこう思ったらまっすぐな人だから…!
さかもと:止めようがないと思って(笑)
ソワレ:この人は絶対に歌うんだろうな、素晴らしい歌を歌うなっていうのを確信していたので、素敵でしたよ。
由結:ソワレさんにはその情景が見えていたんですね!
ソワレ:見えました、はい。
さかもと:全然歌えなかったけど(笑)
由結:いやー、素晴らしい。それでどんどん曲も出されてCDも出されて・・・素晴らしいご活躍!お二人はシャンソンというこのカテゴリーでご一緒にお仕事されたことはあるんですか?
さかもと:いえ、これからしたいんです!「プティモア(Petit More) 」
とか歌わせてください。
ソワレ:ね、是非!でもちょこちょこと歌ってくださってたんですけど、未明さんやっぱりお忙しいので、歌って欲しいなと思ったらこの時日本いないのとか、そういうのばっかりだったんですよ。
さかもと:そうそう!ごめんなさい、そうなんですよ、本当に。
由結:なるほど!
ソワレ:いつもすれ違いが多くてちょっとご無沙汰なので、今日久しぶりにお会いできて嬉しいです。
さかもと:これからそう。だから私もこれからはうまく日程をすり合わせてシャンソンにもターゲットを絞ったので、ソワレさんとこれからやっていきたいの。だから今日も無理やりいらしていただいて、いろんなお願い事をしようという下心がございました(笑)
由結:なるほど!(笑)
ソワレ:とんでもないです、こちらこそ(笑)
越路吹雪さん生誕100周年記念イベントを主催するソワレさん
由結:ソワレさんは、越路吹雪さんがとてもお好きだということですが?
ソワレ:そうですね。好きというか、崇め奉る存在です。
さかもと:河合奈保子さんと、そして、越路吹雪さんがお好きで、今度、越路吹雪さんの生誕100周年の大きなイベントもイベントも主催なさいますよね?
ソワレ:はい。いくつかやらさせていただいていますが、今年は100周年ということでまた特別!今年シャンソンブームが来なければ、もう来ないと思っていたのですが、やっと4番バッターの貫禄で、未明さんも腰を上げてくださったので。
さかもと:あら嬉しい!
ソワレ:今までも僕何度も拝聴させていただいて、ジャズ歌ってらっしゃるところも見たりしてたんですけど、やっぱり歌は声が大きいとかじゃなくて、どれだけ人の心に届くかっていうところなので。
さかもと:ありがとうございます。
【シャンソンの楽しみ方】
由結:よくシャンソンは人生の辛さなどの様々な感情を表現する歌があるので、いろんな人生を生きてきたかたじゃないと歌えないとお聞きすることがありますが、その辺はどうなんでしょう?
さかもと:シャンソンは子供じゃ歌えないです。だから60歳になって始めても大丈夫!と思ってるんですけど(笑)
ソワレ:僕は前まではシャンソンはフランス語で『歌』という意味なので、何でもありなんですよね。リズムも適当、ルバートがあったりとかジャズっぽい要素もあるしボスタっぽい要素もあるし、何でもありだから誰でも歌えるだろうなと思っていたのが、最近思うのはシャンソンもやっぱりちょっと人生経験を重ねないと歌えないジャンルの曲はあるなとは思います。
【おすすめのシャンソンの曲】
さかもと:私実は日本語でちょっとパリで歌わないかっていう企画で今選んでいて、「アコーディオン弾き」をおととい練習してたんですけど、あれなんか子供じゃ歌えないですよ。絶対。
ソワレ:そうね。娼婦の歌で結局戦争に行って好きな人が死んでしまうという歌だから、最近特にそういう曲が意外とあると思いました。
さかもと:いっぱいありますよ。
由結:なるほど。他にもおすすめの曲はあります?きっとシャンソンが大好きなかたにおすすめの曲ものと、あと初心者のかたに向けての曲を教えていただけますか。
さかもと:まずソワレさんから。
ソワレ:少し話はずれますが、未明さんがおっしゃっていた『ア・パリ(A Paris)』とか、ああいう歌を今ではラパン・アジルの皆さんがみんなで…
さかもと:歌い続けてるの。
ソワレ:それは僕は感動しました。
さかもと:あ、よかった。
ソワレ:うん。今いわゆる日本だともう、日本だけのシャンソンの文化というのがあまりにも独立しすぎてて、いわゆる日本では有名だけどフランスでは全然歌われてないみたいな曲も多いみたいなんですよね。
さかもと:オーセンティックなシャンソンを今度聞きに行きましょう。
ソワレ:うん。僕やっぱりオーセンティックなものもそうだし、この間パリオリンピックで見てたんですけど、まずオープニングで『群衆』というLaFouleという曲から始まったでしょう?
さかもと:大好き。
ソワレ:僕も大好きなんだけど、あの曲そもそもフランスの歌じゃないんですよね。アルゼンチンの歌で。
さかもと:あー、そうなんだ。
ソワレ:そこからピアフが持ってきて、そのあとにジジ・ジャンメールと(セリーヌ・ディオンの)Hymne à l’amourとあったけど、あの歌をカナダの人とアメリカの人が歌ってるというところで、どっちもフランスの曲なんだけど、今のフランスというものの音楽文化を見た気がしました。
さかもと:インターナショナルにシャンソンは今生まれ変われる可能性が私はあると思う。
ソワレ:僕もねそう思ったんですよ。何でそんな昔の曲をわざわざアメリカとカナダから連れてくるのか。何でオープニングにアルゼンチンのピアフの曲を持ってくるのかというので、僕はシャンソンが好きなのでものすごくトリッキーなことをオリンピックの音楽でやったなと思う。
さかもと:私は今の生のバリを見てるからトリッキーだとは思わなくて、なぜなら移民ばっかりです。
ソワレ:そうですよね。フランスはそもそも移民をすごく受け入れていたんだけど、政策今頃やっても遅いよという感じ。だってピアフはパリの人だけど、ジャック・ベールもアダモも生まれたのはフランスじゃないんですよね。
さかもと:ジョセフィン・ベーカーとかね。
ソワレ:そう、全部違うんですよ。
さかもと:それでそういう人が成功して、例えばジョセフィン・ベーカーはパンテオンに祀られたし、パンテオンで歌った。そこはもうフランスのシャンソンの聖地みたいな、芸術の聖地。それを当時ですよ、ジョセフィン・ベーカーさんは黒人なんですけど、最初トップレスで踊られて、でも素晴らしく純粋なかた。だから裸を晒すこともできたし、それによって逆にみんなに愛された。色気でなんとかしようなんて思ってない。だから望まれたから別に裸でもいいわよというそういう素直なのがすごい伝わってくるんですよね。
ソワレ:あのかたの人生も本当に素直ですもんね。エリザベス・サンダー・ホームの話とかね。
さかもと:はい。だからエディット・ピアフもそうだし、バルバラとかダリダ、人生の濃い人がやっぱり歌ってるんですよ。そういう歌手のライフストーリーと共にシャンソンを聞いたらすごいいいと思います。
ソワレ:ピアフもダリダも、クロード・フランソワもそう。やっぱりそういう本当はステージだけ見ているとしたら必要ないことかもしれないんですけど、その歌を見てそこに素直に感動すればいいんだけど、でも日本でもやっぱりそういうところないですか?美空ひばりさんがこうだとか。
さかもと:あー、そうそうあるある。
ソワレ:やっぱりそういうところ。生きてきた背景みたいなものはやっぱり垣間見えるほうが味わえます。未明さんの歌もそうです。
由結:確かに!そうですね。
さかもと:『ア・パリ』のほかに、私はもうやっぱりピアフが好きなので、『愛の賛歌』『パダンパダン』『群衆』とか。
由結:はい。そして未明さんおすすめの曲はほかにもありますよね。
さかもと:パリのお嬢さん(Mademoiselle de Paris₎。曲調はちょっと可愛いんですけど、これがまた不幸なお針子のお話なんですけども、縫ってるのは人のドレスばっかり。自分は何もいいことがなくてパーティーに行けば男の子に一晩で捨てられちゃって、日曜日小鳩にパンを半分こしながらランチを食べるのが楽しみみたいなので。切ないですよね。
ソワレ:うん。切ないけどすごくあの曲はシャンソンぽくてワルツだし、マイナーコードから始まってメジャーコードになるんですけど、すごくいろんなものが凝縮されてるから、シャンソンのいいところはすごく詰まっていると思います。
さかもと:つまり「不幸でもいいんだよ、みんなそうなんだよ」という受け入れですよね。
ソワレ:うん。そうね。救いようがないですけどね、あの曲は(笑)
さかもと:そうそう(笑)『モンマルトルの丘』とかね。救いようのない曲がいっぱい。でも不思議なんですけど、辛い時は幸せな曲を聞いても辛くなるだけで、悲しい歌に癒されません?私はそうだった。
ソワレ:うん。僕辛い時にわざわざ悲しい歌聞かないけど(笑)
さかもと:(笑)
由結:(笑)シャンソンの名曲をたくさんご紹介頂き、有難うございます!
さかもと未明さんとソワレさんからのメッセージ
由結:未明さんの新著『命の水』の中にもこのシャンソンについて書かれています。未明さん、老舗キャバレー『ラパン・アジル』で出会った人々に対してメッセージはありますか。
さかもと:私はとにかく「ありがとうございます 」
ということと、皆さんの一曲にかける情熱・練習量の多さに私はもうびっくりしました。それで私はどこまで行けるかわからないけれども、皆さんと同じ芸術の川に身を投げて、その一滴になれただけで幸せです。これからも川の中で流れて行こうと思います。
さかもと:シャンソンに対して是非ソワレさんも歌手として一言!
ソワレ:シャンソンというか歌に対してですね。歌には人の人生をその一瞬で変えてしまうぐらい大きな力がありますから。やっぱりおろそかに歌ってはいけないなとはいつも思います。僕も越路吹雪さん一瞬見ただけで、人生が全部変わったので、それぐらい歌は恐ろしいものだなと思います。
由結:素晴らしいメッセージをお二人からいただきました。有難うございます。お二人が今後もますますシャンソン、歌を通じてファンの皆さんに勇気と希望をお伝えになりますように…素敵なお話有難うございました。
さかもと:はい。ありがとうございます。
ソワレ:ありがとうございます。
【ラパン・アジルのリーダー歌手 フレデリック・トマさんのインタビュー動画はこちら】
さかもと未明 さんへの一問一答
由結:本日は「MIMEIDIA」代表取締役社長、アーティストさかもと未明さんに読者のかたから絶賛の声が挙がっている新著『命の水』発売記念として質問に一問一答でお答えいただきます。
さかもと:はい。
由結:はい。
それではまずは 『命の水 モンマルトル――ラパン・アジルへの道』 出版のきっかけは?
さかもと:もう出会いです。
私が出したいなと思っていて、原稿はすでにあったんです。
そしたら「ワニプラス」というところの社長に、私は最初「ニッポンの未明」を書かせてくれた編集長が就任して作ろうということになりました。
由結:そうでしたか!おめでとうございます!
さかもと:ありがとうございます!
由結:取材や執筆の最中に起こった奇跡的な出来事はありましたか?
さかもと:それはね、ラパン・アジルに住まわせもらったことだと思います。
「取材するならホテルじゃなくて家においでよ」って言われて、ずっと居候をして。
だから長くパリに。
由結:うわぁ、素晴らしい奇跡ですね!
さかもと:はい!
由結:深い内容の取材に圧倒されましたが、未明さんのエネルギーというのはどこから湧いてくるんでしょうか?
さかもと:中。
由結:一言ですね!“中”
由結:タイトルにある「モンマルトル」の魅力を一言でいうと?
さかもと:歴史がそのまま残っている。
由結:ラパン・アジルの魅力を一言でいうと?
さかもと:シャンソンそのもの。
由結: 『命の水 モンマルトル――ラパン・アジルへの道』 はどのようなかたがたに読んでいただきたいですか?
さかもと:心の中にちょっと悲しみを持ってる人は必ず読んでください。あとパリとか芸術に憧れを持ってる人、読んでください。
由結:未明さんがフランスに初めて行ったのはいつですか?
さかもと:2017年。
由結:どんな印象でした?
さかもと:「あー!これが憧れのパリ!あれがエッフェル塔!これがセーヌ川!」感動でした。
由結:フランス・パリでは素敵な出会いはありましたか?
さかもと:毎日素敵な出会いがあります。
実は知り合いのエディターに久しぶりに会おうよって言って、モンマルトルに会った時。これを見せたら。良い本だからフランスの出版社を紹介するよっていって、もうすでに翻訳が進んでおります!
由結:わー!おめでとうございます!
さかもと:全部出会いです!
由結:素敵ですねー!
さかもと:はい。
由結:ご主人様の存在を一言でいうと?
さかもと:もう、私の神でございます。
由結:神!素敵です。
さかもと:それと、ATM…(笑)こんなこと言っちゃあ、ダメかなみたいな(笑)
由結:笑うところですね(笑)
さかもと:はい(笑)
由結:未明さんが最も影響を受けた画家は?
さかもと:ロートレック・モディリアーニ、そして藤田嗣治、好きかもしれません。
由結: 未明さんにとって、絵を描くことを一言で言うと?
さかもと:生きることそのまま、生活。気がついた時は描いていたので。
由結:パリで個展を開いた時の気持ちを一言で言うと?
さかもと:夢が叶ったなっていうのと、これが最初の一歩でしかないと。スタートですね。
由結:未来を見ていらっしゃったのですね!
さかもと:はい。
由結: 憧れであったサロン・ドートンヌに入選した時の気持ちを一言で言うと?
さかもと:もうきっぱり、嬉しい!
由結:未明さんが最も影響を受けた歌手は?
さかもと:エディット・ピアフに決まってます!
由結:その理由は?
さかもと:全てが素晴らしい…!
由結:2018年バチカンの聖マリアマッチョーレ大聖堂で歌唱した時の気持ちを一言で言うと?
さかもと:神様ありがとうございます。そして、真剣にめぐみさんたち、拉致被害者のかたが帰ってきますように。それはその時からずっと変わらない祈りです。
由結: 2024年に聖パウロ大聖堂で歌唱した時の気持ちを一言で言うと?
さかもと:横田滋さんに見て欲しかった。そしてまた解決しないことが悲しいですが、とにかく祈ることだと、私は神様を信じています。
由結: 未明さんにとって、歌うことを一言で言うと?
さかもと:愛かな。愛が体から流れていく。あと天から愛が注がれる。そんな感じです。
由結:素敵ですね、ありがとうございます。未明さんにとって、『命』とは?
さかもと:やっぱり愛すること。あと丁寧に生きること。心を込めること。そうすると何かが生まれます。
由結:読者のかたに、本を読んだあと、どのようになっていただきたいですか?
さかもと:えー別に、普通に自由に読んでください。楽しんでいただければ、感動してもらえればもっと嬉しいですけれども。
由結:未明さん、今日は素敵なメッセージを本当にありがとうございました。
さかもと:こちらこそ本当にいつもありがとうございます。皆さんにも幸せが訪れますように。祈ってます。
由結:さぁ!さかもと未明さんの最新刊 『命の水 モンマルトル――ラパン・アジルへの道』 皆様是非お手にとってください。さかもと未明さん、本当にありがとうございました。
さかもと:こちらこそありがとうございました。皆様に幸せが訪れますように。そしてこの本を読んで興味を持ったかたは、パリに行ってラパン・アジルに行って本当のシャンソンを聴いてください。ありがとうー!
由結:ありがとうございました!
さかもと:ありがとうございました。
さかもと未明さんのプロフィール
1965年 横浜生まれ。幼少期から親子関係に悩んだが、1989年 主婦をへて漫画家デビュー。
2002年 扶桑社 SPA!で「ニッポンの未明」連載開始。社会派マンガ家として注目され、2006年には 講談社より「マンが・ローマ帝国1~3」を一挙発売。産経新聞で連載開始。日本テレビでのコメンテイターなど多方面で活躍するが、難病である膠原病を複数発症。「余命五年」と宣告される。
2010~2016年 の病状悪化、休業のさなかに現在の夫と結婚。応援をえて(株)MIMEIDIAを設立。二枚の音楽CDアルバムを発表し、拉致被害者救出のためのオリジナル曲を作るなど、手が動かない時期に歌手活動を開始。2017年には吉井画廊で画家デビュー、この年にラパン・アジルに出会う。
2018年 バチカンの聖マリア・マッジョーレ大聖堂で 拉致被害者の帰国を祈り「青い伝説」を歌唱。ホテル椿山荘東京での個展を経て、2020年日仏現代美術世界展で「MONTMRTRE」が入選。
2021年 「ラパン・アジル物語」を芸術新潮(新潮社)で連載 、「Bateau l’avoir」」でサロン・ドトーヌ入選、パリのEspace Sorbonne4 で個展。以降毎年、パリ国際サロン、日仏現代美術世界展などの常連出品者として日仏を往復、制作や執筆を続けている。
2024年には聖パオロ大聖堂でロッシーニ歌劇場付属管弦楽団の演奏で「HANA」を歌唱した。
ラパン・アジルを中心とした出会いを経て、「幼児期のトラウマを捨て、生まれ変わる」と決意。真摯な思いを、様々な形で表現する、マルチ・メディア・アーティストである。
バンジャマン・ルグランさんのプロフィール
Benjamin Legrand start to sing in 1985. First he toured with his own trio all over Europe. Then he had the pleasure to perform on his father Michel Legrand big band all over the world He recorded many records also with his father s big band also with the great guitarist composer Baden Powell and recorded many great French artist as Leo Ferre,Jacques Brel ,Charles Trenet and Francis Lemarque He had the pleasure to perform in Japan with a great show called 《 chanson de Paris》 . He recorded with many great artist such as Mimei Sakamoto,Makoto Kuriya and Shiro Sagisu. He also toured in Russia and England . He is also staring on a great movie called《 Once upon Michel Legrand 》that will come out in the falls.
バンジャマン・ルグランは、1985年に歌手活動を開始。彼のトリオを率いヨーロッパ各地をツアー。その後、父、ミシェル・ルグランのバンドと共に世界の各地をツアー。父のバンドと共歌手として多くの録音を残し、殊に偉大なギタリストで作曲家のバーデン・パウエルと共に、偉大なるフランスのアーティスト、レオ・フェレ、ジャック・ブレル、シャルル・トルネ、そしてフランシス・ルマルクの曲をレコーディングした。その後日本において「パリのシャンソン」という企画に参加。また、クリヤ・マコト、鷺洲詩郎、そしてさかもと未明と言った日本のアーティストとレコーディングを重ねた。 更にロシア、英国に渡り、この秋に公開予定の「Once upon Michel Legrand」という映画の収録を行っている。
ソワレさんのプロフィール
越路吹雪さんと河合奈保子さんを敬愛するシャンソン歌手&ソングライター。
渋谷「青い部屋」の店長や「サラヴァ東京」のオーナーを経て、ゴールデン街や新宿二丁目、歌舞伎町にライブハウスとバーを複数展開。
1995年からシャンソンとオリジナル曲を中心にライブ活動を開始。シャンソン系イベントのオーガナイズや若手シャンソン歌手の育成にも尽力。
2024年には、越路吹雪生誕100年事業やアルバム制作、ツアーと多岐にわたる活動が予定されている。