小杉俊哉さん THS経営組織研究所 代表社員 慶應義塾大学大学院訪問教授「どんなときも好奇心を忘れない」
銀座ロイヤルサロン1週目
目次
繊細な幼少時代
由結:さあ、それでは本日のゲストをご紹介いたします。THS経営組織研究所代表社員で慶応義塾大学大学院訪問教授でいらっしゃいます、小杉俊哉先生です。よろしくお願いいたします。
小杉:はい。よろしくお願いします。
由結:素晴らしく穏やかで素敵な笑顔の小杉先生。本日は先生のターニングポイントについて、お聞かせいただきたいなと思っております。先生は幼少時、どんなお子さんだったんでしょうか。
小杉:幼少時はよく意外と言われるんですが、家がすごく貧しくって、一人っ子、四畳半一間で親子3人暮らし、風呂なし・トイレ共用のようなぼろアパートに住んでいました。非常に神経質で、小学校のときでも夜2~3時まで寝れなくて、精神安定剤をを医者に頼んでもらうような、そんな子どもでした。
由結:神経質というか、とても繊細な方だったんですね。
小杉:繊細ですね。いろんなことが気になってしまって、感情が高ぶってしまう。物理的にも、例えば借金取りが来たりとか、そういう大人の怒声が怖い、とおびえたりしていた幼少時代でした。もちろんそればっかりじゃないんですけどね。一言でいうとそんな子どもでした。
由結:そうですか。周囲のご友人の環境はどんな感じだったんですか。
小杉:そうですね。まあ昔なんで、新潟から東京都下に引っ越してきたんですけども、小学校の頃は農家の子から、大企業の子までいろいろな子がいる環境だったんですね。小学校のときに足の病気になって、発見が遅かったら足切断しなきゃいけないっていう、そんなことも加わって、どちらかというとあまり明るくない時代を過ごしてました。そして、中学校時代は父親が酒酔いで事故を起こしまして、交通刑務所に入り不在で家庭内も不安。そんなときに強烈に思ったのが、豊かさへの憧れです。余裕がある人生というか、キラキラした人たちのように自分もなりたいと、そんなことをすごく思っていました。
豊かさへの憧れ
由結:なるほど。豊かさというのがキーワードとして出てきたわけですね。
小杉:そうですね。「豊かになりたい」と思いました。特に高校大学の友人は、元々いい家庭の子が多いので、そういう中ではとても珍しいハングリーなマインドがどこかにありました。それがその後、私にとってはすごくよかったなと思います。
由結:そうですね。今現代社会に欠けているハングリー精神が、すでに先生の中で培われていたとのでしょうね。
小杉:そうですね。その当時はつらかっただけですけどね。学生時代は高校受験でまず自分の志望していた都立の学校に行けなかったんです。私立でも落ちてしまったのですが、親しい友人が二人受かっていて、どうしてもその学校に行きたくなってしまったんです。二次募集もあると聞き、滑り止め校には受かっていたんですが、願書を出しに行きました。当時その高校の偏差値が一次で受けるよりも二次試験は10以上高くて、塾の先生とか学校の担任とか、親も無駄だって、受けても仕方がないって言われたんですけど、どうしてもいきたいって言って受けて、まぐれで受かってしまったんです。
由結:それは素晴らしいことですね。
小杉:それがちょっと原体験で、そこの学校は私立の学校でそれこそ良家の子弟ばっかりいて、その中で私もそういうクラスメート付き合っていく中で、自分もそんなふうになっていけるのかなって希望を初めて持てたのが、高校のときでしたね。そのときに父親も経済的によくなって、私立学校に行かせてもらえるようになったというのもありました。
由結:なにかご自分の中でガラッと変わったものがあった、と。これは一つの大きなターニングポイントと言えそうですね。
小杉:そのあとの大学受験、これも大して頭もよくないんで現役時代は全部落ちてしまって、浪人をしたわけですけど、浪人時代は周りは同じ高校の友だちだらけで、予備校に行って楽しく過ごしていたんですね。そんな中で、これも自分にとっては大きかったなと思うのは、受験の結果、第二志望から第七志望まで落ちたんですが、第一志望は受かったんです。それもまた諦めないでやると、なんか最後一番いいことがあるんじゃないかみたいな、そんなことを思うきっかけになりました。
由結:なるほど。なかなかできない経験ですよね。
小杉:そうですね。まぐれって言えばまぐれなんですけど、その高校受験と大学受験があって、大学時代はすごくいい気になってしまいましたね。
由結:なるほど。いやでも山あり谷ありというか、おありだったんだなと思って感じ入りました。
小杉:もうまさにそうですね。
今後の姿を見据えたとき
由結:そんな小杉先生がその後今の姿を見据えた瞬間はあったのでしょうか。
小杉:そうですね。一番大きかったのは、大学に入って3年のときにアメリカにホームステイに行きまして、40日ほどでした。そこはそれこそ豊かの象徴であるアメリカは当時憧れの国だったんですね、まだ。1980年代前半ですから。とくに西海岸だったんで、もう夢のように素晴らしい経験をして、こういう生活をしたい。こういう国と関わる仕事をしたいというふうに思ったのが、非常に大きな自分のターニングポイントだったと思います。
由結:そうですね。もう広さが違う。感覚も違う。そういう中でこれまでの人生とまた違った広がりが出てきたということですね。
小杉:そうですね。ホームステイ先の一つはお兄さんたちが男3人で住んでいて、大きなオープンカーで日曜日にみんなで教会に行くのに連れていってもらったり。風を切って高速道路に乗って、そのあと海に行ったり、そういう生活ってすごいなっていう、憧れを持ったきっかけだったんですね。
由結:なるほど。夢があるとモチベーションが上がりますよね。
小杉:そうですね。そういう生活したいな、と。子どものころから持っていた豊かさっていうものがこれなんだなっていうふうに、そのとき思いましたね。
由結:小杉先生はマッキンゼーやアップルコンピュータで1カ月で3年分成長する働き方を身につけたとご著書でもおっしゃっていらっしゃいますが、それを身につけるきっかけみたいなところはあったんでしょうか。
小杉:そうですね。きっかけは先ほどのお話とも関係するんです。卒業後会社に普通に就職したわけですが、大学時代にホームステイ後、留学をしようかとも考えました。でも遊んでしまって行かなかったわけですよ。そして就職して結婚もしたんです。でも30を前にしてやっぱりこのままでは後悔すると、やっぱりどうしても留学したいという思いがふつふつと湧いてきたんです。留学の準備と同時に、大変なことは一気にやってしまおう、っていうことで子どもも作りました。それで会社に内緒で勉強して、またまぐれで一校だけ受かったんです。でも、向こう行ってから本当に大変で、退学警告を2回食らったり、本当に命からがら卒業したんですね。
いかに自分の存在価値を出すか
小杉:そのときに、やっぱり自分で存在を示してクラスで発言しないと、あるいは自分自身をアピールしないと、評価されない、ということを思い知らされました。それは、先ほど名前を出していただいたマッキンゼーっていうコンサルティング会社も同様でした。ここでもついていけなくて1年2ヶ月で辞めることになるんですが、常にそこに存在してる価値、ここに自分いる意味みたいなことを絶えず問われて、いかにバリューを出すか、いかに自分の存在、プレゼンスを示すか、を強烈に意識させられました。元々のんびりしてるタイプの人間なんですけども、それをしないと生きていけないんだなっていうことを思ったわけですよ。それで、最初に入ったメーカーでは非常にのんびり働いてたんですけど、働くってことは、もう非常に短期間で常に最大限の価値を出すっていう、そういった意識になったんだと思いますね。
由結:もう働いてる間中、その存在感を出す。価値づけをするっていうことが常にあるということですか。
小杉:そうですね。例えば、コンサルのプロジェクトチームのミーティングで発言をしないっていうのは、お前がいる意味ないだろ、ってなるわけですよ。あるいは外資系では会議で、例えばマネージャー以上で、もしひと言も発言しないときがあったら、もう次からお前はいらないよ、ってなっちゃうわけですよ。なので、意味のない発言をしたり、周りを振り回したりとか、それは功罪あるんですけども、でもいずれにしても常にプレゼンスっていうのを出さなければいけない。これがグローバルスタンダードと強く思いますね。
小杉先生の人生最大の危機
由結:素晴らしいご経歴をお持ちの小杉先生だからこその重い言葉ですね。そんな小杉先生の人生最大の危機はどんなことでしょうか。
小杉:先ほどの留学をしてたときですね。まぐれで受かっちゃったんで英語力もなかったし、周りは世界中から集まってきた頭のいい人たち。5段階評価ABCDEなんですけど、B平均がないと卒業ができないんですね。私は最初の学期にCを2つ、Dを2つ取ってしまったんですよ。ということは、B平均するためには、それだけでAを6つとらないと挽回できなんですよ。それでビジネススクールの学長であるディーンの、そのまた上の全校の総長であるプレジデント。この人から直々に退学警告がきました。
由結:うわ~恐ろしい瞬間!
小杉:はい。このままでは卒業できないと。なので、一応次の学期まで見てやるけど、この調子でいくと退学を勧告するっていう強烈な警告書をもらったんです。自費だったので、借金して、家族も連れていってましたんで、もう絶望的な気持ちになりましたね。それが最大の危機じゃないかと思いますね。
由結:その危機をどうやって乗り越えられたんですか。
小杉:そうですね。最初の学期は必須科目で、自分は元々文系、法学部出身で、例えば財務会計、統計学、マクロ・ミクロ経済、プログラミングなどなど、日本でもやったこともないことをやんなきゃいけないんですよ。理系の学校でしたし、経済学が強い学校だったんで。そこでもうとにかく歯を食いしばってやるしかないですよね。次の学期、なんとか頑張って、それでもまたCを2つ取ってしまって、さらにAを取らなきゃいけないっていう、こういう状況になったんです。
一年目の次の学期、今度はディーンからですが、改善はされたけど2年目これだと卒業できないぞっていう警告状をもらいました。でも2年目に、必修科目は終わり選択科目になりました。そこで自分が単位をとれそうな、例えばインターナショナルマネジメント、経営戦略などを取り、またそこは卒論を書かなきゃいけない学校だったんで、自分がよく知ってる、例えば半導体分野の卒論にしてとか、いろいろ工夫して、なんとかAをひたすら取り続けるっていう、そんなことをしてましたね。
由結:本当に生き残るために知恵を絞られたんですね。
小杉:そうですね。日本人の学生の場合、特に企業派遣の場合2年目になると大体遊んでるんですけど、自分はひたすらたくさん授業を取って、ひたすら勉強して発言をしていましたね。
由結:そうですか。こんなふうに穏やかに笑顔でお話くださっているんですけれども、凄まじい努力と忍耐が必要だったと思うのですが。
小杉:そうですね。まあそのときは運動もしていたし、体育の授業を取っていましたので大丈夫だったんですけど、留学準備のときやその後の会社勤めのときもそうなんですけど、3回ほど自律神経失調症になってますね。ですから、危機という点では常に危機がある人生かもしれないです。
由結:そうなんですね。この素敵な笑顔でそれを乗り越えてこられたんだなと。感動しました。ビジネスパーソンの皆様にもとても参考になるお話だったと思います。小杉先生にはまた次週もご出演いただきまして、このお話の続きをいただきたいと思っております。では、最後にこれからのご活動や夢について、お聞かせいただけますでしょうか。
“大人の小杉ゼミ”とは
小杉:どうもありがとうございます。私は大学で教えて長いんですが、非常勤なんで、本来ゼミは持てないんですけど、学生から頼まれて自主ゼミというのをやっています。ボランティアで、私やる義務もないし学生も単位にならないんで取る義務もないんですけど、それを慶応SFCの学生に頼まれてやって、13年半やってたんですね。私がそこを退職した後も4年ほど続きました。
それをやめたあと、2年前から今度は社会人向けに『大人の小杉ゼミ』
というのをやっています。会社でもなく、家庭でもなく、遊びでもない、サードプレス、フォースプレス、そういったものが必要じゃないかと思ったのです。しかも若い人とシニアと一緒になって、お互いに刺激し合い学び合う、そんな場を作ってます。これをもっと広げていって、多くの人たちのいろんな意味での学びになったりする場、交流の場になったらいいなと、そんな活動をしています。
由結:素晴らしいご活動ですね。メッセージを頂き、ありがとうございます。
小杉:ありがとうございます。
由結:それでは次週も楽しみにしております。ありがとうございました。
小杉:ありがとうございます。
銀座ロイヤルサロン2週目
著書“起業家のように企業で働く”誕生秘話
由結:さあ、それでは、本日の素敵なゲストをご紹介いたします。THS経営組織研究所代表社員で慶応義塾大学大学院訪問教授でいらっしゃいます、小杉俊哉先生です。よろしくお願いいたします。
小杉:はい。よろしくお願いします。
由結:先週も先生のこの歩んできた道のりをお聞きして、意外なことだらけで、いやこんな穏やかな笑顔の裏にそんなご経験があったのかと思いました。本日は小杉先生のご著書ですね。『起業家のように企業で働く』というものに基づいてお聞きしていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。私、このご本を拝見して、大変素晴らしいご本だと思いました。このご本には、社会人経験が浅い方、例えば「社会人5年目 」
の教科書と書いてあるんですけれども、それだけではなく、社会人としてさらに何年何十年と働いていらっしゃる方にとっても学びの多いご本だと思ったんですね。このご著書を先生が執筆されるきっかけとなった出来事ってあったんでしょうか。
小杉:きっかけは身もふたもない話になっちゃうんですが、出版社の社長からこういうタイトルで本を書いてくれないかって言われたんです。それがきっかけなんですね。
由結:なるほど。時代が求めていたタイトルだったということでしょうか。
小杉:そうですね。例えば『ラッキーをつかみ取る技術』っていう本を書いたりしてるんですけども、意外とタイトルありきで頼まれたものっていい本が書けるんですね。書いてからタイトルどうしようかって言って、編集と営業と相談してタイトル決める本って、大抵多くの人に読んでいただけないんですよ。最初にタイトルが決まってて、その気になってやっぱり書くと、皆さんに読んでいただける本が書けるのかなって思ってます。
由結:なるほど。最初にテーマを与えられると、脳が勝手に情報収集をはじめるのでしょうか。
“2%のエース思考”とは
小杉:そうですね。私も独立して25年目なんですけども、頭初からITベンチャーを中心として支援をして来ました。自分は大きな会社の出身ですし、大企業のコンサルをしたり、研修をしたりと並行してやっていたんですね。25年前は、ベンチャー、スタートアップで働く人たちと、大企業で働く人では全く別だったんですね。ところが、だんだんクロスしてきて、知り合った大企業で働いている人できらきらと輝いているのはベンチャーで働いてるかのように働いてる人たちで、それが必ずどの企業にも一定数いるってことに気付いたんですよ。これは比率でいうと、これ統計的に取ったわけじゃないんですけども、ざっというと大企業だと2%ぐらいです。
由結:2%ですか。
小杉:はい。『2%のエース思考』って本も書いていて、まさに本のタイトルになってるんですが、これはつまり自律的に働く、起業家のように働く人の比率なんですね。50人に1人、100人に2人ぐらいですね。
由結:貴重な数字ですね。たったこれだけなんだと私思ったんですけれども。
小杉:そうですね。偏差値70以上ってことですが、学力は全く関係ありません。そういう人たちが必ずどの組織にもいて、その人たちは会社のリソースやブランドを自分の好きなように使って、いきいきと輝いているんですね。受け身で楽しそうじゃない方が残念ながら大多数ですよね。特にいろんな統計でも日本人の満足度はいろいろな意味で低いと出ています。そういう人たちにも「企業で働いて輝いている人たちがいるんだよ」ということを教えてあげたいなと思ったんです。タイトルをお聞きした時に、私の考えとぴったりだと思ったのでお引き受けしました。
リーダーシップを発揮するコツ
由結:そうでしたか。「いきいきと輝いて働く」というマインドを持つのは、多くの方が難しいのではないかと考えていると思うんですね。何かコツはあるのでしょうか。
小杉:会社にはビジョンがあって、戦略があって、当然計画があって、今期なにやるかとか、それに従って本人の目標も決まってやるわけですけど、それだけだと楽しくないんですよね。もちろんやらなきゃいけないことは、やらなきゃいけないですね。これはマネジメントっていうんですが、やらなくていいこともやっていいわけですよ。これをリーダーシップっていうようにいいます。やらなきゃいけないことをほったらかして好きなことばかりやってると、給料泥棒って言われちゃうんですけど、やんなきゃいけないことをいかに効率的にやって、やらなくてもいいこと、余計なことに手を出すかっていう、ここがリーダーシップを発揮するコツなんです。
由結:なるほど。やらなくていいことをやる。あえて。
小杉:はい。そうです。例えばこうしたらもっと会社がよくなるのにと思っていること。あるいはこうしたらもっとお客さんが喜ぶんじゃないか。あるいはもっと世の中に貢献できるんじゃないかと思っていること。でも自分のそれは仕事じゃないから、目標じゃないからやっていないということっていっぱいあるはずなんですよ。そこをやる勇気と時間さえ持てばやれるわけですよ。そうすると、自ずと必要なスキルや知識は後からついてくるんですね。そういうふうに動いてる人を「リーダーシップを発揮してる」というふうに言うわけです。
由結:なるほど。時間と勇気が必要なんですね。
小杉:気付いてさえいれば、一歩踏み出す勇気があればできますよね。それを「CANの領域 」
っていうふうに言います。やらなきゃいけない領域は「MUSTの領域
って言いますよね。さらに、もし権限が与えられれば,好きにやっていいと言われたらやりたいことを「WILLの領域
と言います。
由結:なるほど。ということは、まず気付くことが大事だということになりますよね。
小杉:そうですね。それには今の目の前の仕事だけを見ているとそういう気付きはまあ得られないです。なので、今やっている仕事をできるだけ客観的に見る。言い方を難しくすると「視座を上げる」
もっと簡単な言い方だと「森を見る 」
ですよね。「木を見て森を見る 」
って言いますけど、上から見る、俯瞰してみるっていうことをやると、意外とこういうふうにやったらもっとみんなが喜ぶんじゃないか。あるいはこうしたらいいんじゃないかっていう見方ができますよね。「サプライチェーン 」
あるいは「バリューチェーン」とも言いますが、こうやって次に渡したらもっと喜ばれるんじゃないか、もっと効率的にできるんじゃないかみたいなことを俯瞰して見ることによって、自分がやりたいこと=「WHAT」を、思い付きやすくなると思います。
由結:なるほど。企業の中で“起業家のように働く”ための神髄ですね。
小杉:そうです。自分でWHATを考える。あるいはそのWHATを考える前には、WHYですよね。なぜこれをやってるのか。なぜこういうやり方なのかっていうところから考えると、これは変えたほうがいいんじゃないかとか、新しいやり方をやったほうがいいんじゃないかっていう、WHATが浮かぶっていうことです。
小杉先生の元で学んだ方の変化の事例
由結:なるほど。先生の元でたくさんの方が学んでいらっしゃいますが、このマインドを身につけた結果、変化が訪れた事例はありますか。
小杉:これはご本人が名前を出していいっていうふうに言われてて、実際にその『起業家のように企業で働く 令和板』、こちらのほうのあとがきにも出させていただいたんですが、富井伸行さんっていう方が、います。この方は新卒でニトリに入り、その後友人たちと中国で起業してるんですね。そしてまた40代になって出戻ったっていう方なんですよ。私が以前東京都の「ワークライフバランスフェスタ
で講演をしたときに来てくれて、出待ちしてくださったんですね。私の本を持ってきて、「サインしてください。私は日本に帰ってこの本を読んでこの本が私のバイブルだと決めました」って言うんです。なんか大げさな人だなと思ってたんですけど、そのときはサインをして「ありがとうございます」ってことで別れたんですね。
Facebookでつながっていまして、2年ほどして連絡がありまして、「そろそろお会いしてもいいころだと思いまして」っていう連絡があったんですよ。それで、変な言い方するなと思ったんですけど、一緒にランチしたんですよ。そしたら、「この本を200回以上読みました。本を読んでは日々振り返り、そしてまた自分のやり方を見直すということをやりました」と。それから、マインドマップですね。マインドマップって、その会議ですとか本全体を1枚に表現する樹形図のようなものです。それがクロッキー帳の大きいのみたい書かれていているのを見せてくれて、この「これに従って私はビジネスをやってます」ということを言われたんです。私にお会いしたときは担当者でした。ところが、それを2年間やり続けて、5段階昇格して、今は法人事業のトップ、事業部長になって、社長直轄の部下が200人ぐらいいて、全員に本読ませてますという話をしてくれたんですよ。全員に本読ませてますと。ですから、まさに起業家のように働く自律型の集団になってるんですね。非常に高い業績を上げ続けてるっていう、創業者の似鳥会長から毎年2~3倍の売上にしろって言われて、それを達成し続けてる人ですね。
由結:毎年ですか。なるほど。素晴らしいですね。自律すると先ほどおっしゃったんですが、これ一つキーワードですかね。
小杉:そうですね。自分で立つのではなく、自分で律するほうですね。自分で立つっていうのは給料分働く、一人前になるっていうこと。自分で律するっていうほうは、自分でWHATを考えてそして結果まで含めて自分が負うというふうに考えて動くことで、非常にヘビーなことでもあるわけですよね。
由結:なるほど。そうですね。まさにリーダーとしても必要な資質ですよね。
小杉:まさにその通りですね。ちなみにその富井さんのことを、ご本人の許可を得てあとがきで紹介した令和版をお送りしたところ、「ありがとうございます。あれから2年経ったんですけど、今は部下が500数十人いて、そして最年少で執行役員になりました」ということを教えていただきました。
由結:そうですか。ステージアップされているという例ですよね。
小杉:やはり自律した人っていうのは強いんですよね。そういった人は残念ながら自然発生ですと2%しかいないので、せめてそれを10倍にして企業で20%ぐらいの人が自律的に動いたら会社が大きく変わっていくというように思い、企業でお手伝いをしています。
2022年小杉先生が考える働き方への提言
由結:そうですね。2022年に入りまして、小杉先生が考える人々への働き方への提言があれば教えていただきたく思います。
小杉:はい。もうコロナ禍になってもう2年余りが経とうとしてるわけですが、いろんな変化があって、リモートワークの人も多いと思いますし、あるいはなかなかビジネスがうまくいってない方も多いと思います。今後どうなるか、オミクロンが収まってまた元のような生活になるかっていうと、また変異株が出て、なかなかそうはならないのかなっていうように考えられますよね。そうすると、じゃあ、いかにこのウィズコロナの中で自分の働き方や自分の人生、こういったものをやっぱり見直してみていただきたい。これは会社を辞めたほうがいいですよっていうつもりは毛頭ないんです。いろんな従来の価値観とかも変わり、自分の生き方をもう一度見直して、そしてそこに対して自分で前向きに投資していくっていう、学習も必要だと思います。「あるいは元々その自分が持っていた好奇心ですよね。それに蓋をしていたら、一回取払って、自分のやりたかったことっていうのをもう一度見直して、そこに向けてやっていく」ということをやっていくと、前向きに景色が見える。そして人生が展開していくんじゃないかなと、そんなふうに思っています。
由結:そうですね。いや、好奇心って大事なんですね。
小杉:大事ですね。まず好奇心が第一歩で、よく動機があるとか興味があるっていうんですけど、その内側にあるものは好奇心です。なんか面白そうだなと思ってやってみるとか手を出してみるとか。
由結:小杉先生にお話伺っていると、人生の成功の秘訣は、厳しさの中にある楽しさ、穏やかさ…そして、好奇心があったのですね。
小杉:はい。好奇心だけはいつまでも持ち続けたいなと思ってます。
由結:先生、素敵なお話の数々、ありがとうございます。
小杉:ありがとうございます。
由結:最後に、リスナーの方に向けてメッセージがありましたら一言いただけますと嬉しく思います。
小杉:はい。まずは話を聞いていただいてありがとうございます。また皆さんにこういう機会をいただいてありがとうございます。ご紹介いただいたように『起業家のように企業で働く』っていうのがピンとこなくても、自分の人生ですから自律で、誰かにコントロールされる他律ではなくて、自分の人生の主役は自分で、自分がシナリオを書いて演じる、そういう主役なのだ、ぜひそういうつもりで日々を送っていっていただけたらなと、そんなふうに思っています。
由結:はい。素晴らしいメッセージありがとうございます。それでは、小杉先生にはまた来週もご出演いただきますので、楽しみにしております。
小杉:こちらこそ。
由結:はい。本日はありがとうございました。
小杉:ありがとうございました。
銀座ロイヤルサロン3週目
声解析・声診断コーナー
由結:さあ、本日は声診断コーナーです。ユウキアユミワールドアカデミー稲井英人学長が担当するコーナー。これまでに2万人以上の臨床データのある声診断ソフトにより、ゲストの方の声の波形を読み取り、その方の個性と能力を紐解いていきます。本日のゲストはTHS経営組織研究所代表社員で慶応義塾大学大学院訪問教授でもいらっしゃいます、小杉俊哉先生です。よろしくお願いいたします。
小杉:よろしくお願いします。
稲井:よろしくお願いします。
由結:それでは、稲井学長、よろしくお願いいたします。
稲井:はい。今から小杉先生のお声を分析させていただきます。
小杉:よろしくお願いします。
講演をするときの声
稲井:この笑顔の魅力、そしてご講演のパワー、そしてどういうエネルギーなのかを今から12秒ほどで1つの波形が出るんですけども、深層心理とか人に与えてる影響なんかがわかるんですね。これをつけていただいて、普通の会話をしながら録っていきますので。
小杉:はい。わかりました。
稲井:先生がしゃべってる間、僕は黙ってますので、相槌は打てません。
小杉:はい。よろしくお願いします。
稲井:いろんなご講演とかされてますけども、準備はされるほうなんですか。
小杉:そうですね。あんまりしないほうかもしれないですね。ですから、わりとシナリオがあったりするのが苦手ですね。一番苦手なのが結婚式の主賓の挨拶です。言わなきゃいけないことをちゃんと言わなきゃいけないし、間違えちゃいけないんで、言葉遣いとかですね。
稲井:なるほど。こんな感じで出てくるんですね。
小杉:本当にオーラみたいな感じですね。
稲井:そうですね。あとそうですね。講演のとき、例えばご講演のときにしゃべってるイメージで、例えば「教えてる」という感覚でしゃべっていただけますか。目の前に出来の悪い生徒さんたちがいて、その人に向かって教えてるイメージでぜひやってみてください。
小杉:私そんな怖くはないんで(笑)。
稲井:はい(笑)。どうぞ。
小杉:いや皆さんそこはどうですかね。私はこんなふうに思ってるんですけど、まあ例外もあるかもしれませんけど、一般的にはこんなふうに捉えてるというふうに思います。
稲井:はい。ありがとうございます。今のちょっと比較しますと、これ、最初の声、あとの声。最初のときには準備とかされるんですかっていったときには、これゴールド、そしてオレンジの部分。要するにご自分の軸、自分じゃないやり方みたいなのはイエローとかなんですね。レッドもパワー。つまりどちらかというと相手にエネルギーを与える声なんですね。先ほど講演のとき、今度やってくださいって言ったら同じようなの出るんですが、面白いのはこの内面です。内側を見ますと、最初のしゃべりのときにはアクアブルーが強いので、人と調和しながら、グリーンも出ますよね。だから自分でやっぱり人と調和していくエネルギー。人を感じ取るエネルギーが強かったんですね。今度教える、指導したときには、ブルーが強くなり、そしてネイビーブルー、第三の目の分で分析、こうあるべきですよ。こうしたほうがいいよっていうものを本質をついて、しかも内側にゴールドがグッと出てきましたから、今のお声でいきますと、ちゃんと生徒さんに刺さってます。
小杉:そうですか。へえーっ。
稲井:聞いてる人たちも多分この解説聞くと、「ああー」って多分なります。しゃべってる本人にだけはわからない。普通にやってますから。このような形で、これ表側の波形は、言ったらそんなには変わらないんだけど、内面が全く変わってきますよね。腹からグッとご指導したときの声がこのように出てくるんです。これをこうやって周波数で見ていくんです。でもちゃんと注意したんだけども、一番内側のところ見ますと、これはマゼンタピンク。そしてヴァイオレットなんですが、結局そこに深いところに優しさと愛があるんです。厳しく言ったけどもこの愛があるので、感じ取る人はちゃんと感じ取ります。
小杉:嬉しいですね。
稲井:はい。ただ表には出てないので、人生経験の少ない人は「しかられた」って落ち込むんです。でもわりと人生経験積んでる人はこの内側の部分の深い部分の思いやり、愛を必ず感じてますね。
小杉:へえーっ。
稲井:だから人前でしゃべる人とか、講演するときとか、わりとこれがわかってると、恐らく先生は無意識に声は多分変えてると思いますよ、きっと。相手に合わせて、反応に合わせて。
意識している声のボリューム
小杉:なるほど。よく自分で意識するのはボリュームです。教室で20人のときと、やっぱり200人のときと、ましてや2000人とかのときは、やっぱりどうしても変わりますよね。話し方がですね。それは意識してるというか、変わってるんじゃないかなというふうに思います。
稲井:はい。また今の声も撮ったんですね。そうしますと、最初の声で生徒に注意したときの声、今の声でいきますと、このまたゴールドの部分。それからレッド。赤の部分。それからアクアブルー。これがポイントですね。場の空気を感じ取る能力抜群です。表には、これが表の声なんです。表にはそれを出してない。表には力強さ、存在感、静かに穏やかですがものすごい現場型の方なんですね。ところが、内側を見ると非常に分析系。そして自分という軸、信念を持ち、しかもアクアブルー、ちゃんと感じとっている。そして物事を形にするこのレッドのパワーをお持ちですね。だからどういう場にいてもやっていけますよ、これは。
小杉:これはあれですか。よいしょしてくれる時間ですか。
一同:(笑)。
稲井:そうなんです。違います違います(笑)。これを分析してしゃべった内容と、その内容に関しての出た波形を分析してるんですね。だから前もある会社でもやったことあるんですが、営業の方に飛び込みで行ったときしゃべってみてってしゃべってもらうんです。すると、分析するわけです。「大丈夫かな」と。そういうときはこのブルー系の色ばっかり出ます。そしてよく行くお客さんのところに行って、お久しぶりですってしゃべってみてっていうと、今度グリーンが出るんですね。相手とほっとしてつながってるんです。
小杉:そういうのが出るんですね。
稲井:はい。クロージングの声でどうぞってやるとイエローが出ないとクロージングできないんですよ。ここのイエローが、声が出る響きにしなさいと。練習したり研修したりして。
小杉:そうなんですか。
言葉ではなく、声の周波数により解析
稲井:はい。だから言葉やこのフレーズ、クロージングのトークにこういう言い方ってありますが、同じ言い方をしてもAさんBさんで結果が違う場合もある。周波数が違うんです。
小杉:へえーっ。面白いですね。
稲井:はい。こういうのを融合させると結構面白いと思います。
小杉:そうすると、そこを鍛えることもできる。鍛えると説得力が増す。
稲井:そうなんです。ピンポイントで。これを体と連動させてるんですね。こういう形で。人間の体の位置。丹田のあたり、胃のあたりとか、喉のあたりとか、このあたりとかありまして、そこの部位を僕らのオリジナルのトレーニング方法でやってもらうんです。するとそこの声が出やすくなります。だから全く新しい研修かもしれません。こういうのやってるところ多分ないと思うんで。
小杉:へえーっ。これもオーラにも似てますね。
稲井:似てるんです。これ。オーラ写真の方にこれ言われたのは、色が似てるとか、不思議なのが声とそのエネルギーとか連動してるみたいですね。
小杉:前のゲストの香瑠鼓さんのワークで、企業研修でやっていただくと、その人の大きさが見えちゃうんですね。自由に表現してもらうと。前にある会社でやったときは、誰よりも大きかったのはそれを依頼してきたやっぱりトップの人だったですね。誰もその人のような大きさにはなってなかったって、これは素人が見ててももう本当にやっぱり解放されてるし、放ってるものが違うっていうのが、普段しゃべってるときはそんなわかんなかったんですけど、体を動かしてみて、全然違うんだっていうのがもう目に見えるようにわかったんですね。そういったことも多分シンクロしますよね。
人間の体は楽器
稲井:しますね。人間の体は楽器だという考え方なんですね。楽器は定期的に調律しますよね。なんか調子悪いなってときは心の調律が体調が悪い場合もありますよね。これ体との連動、あと心との連動もわかってるんですね。先ほどの香瑠鼓さんの話をされたときは今度これになったんです。急にゴールドが強くなりました、やはり。この自分の軸とか信念の部分の声なんですね。だからこういう方っていうのは、何々のために頑張るという錦の御旗があったらものすごく頑張れる方が多いですね。そういうのがあったほうが燃えるタイプ。イチローもこれなんです。イチローのお声も結構ゴールドです。信念の人が多いですね。
小杉:そうなんですね。面白いですね。
稲井:そうですね。そのときの一瞬一瞬の感情の変化をもうしゃべっていただいて、そのときのお声をこうだよと。これでこの色だからこうですと決めつけるのではなくて、今こういうふうな波形が出てこういう意味なんですけどご自分でどう思いますかとフィードバックするんです。すると、自分で内観が始まるんです。ああそういえばと。それが実は目的なんです。自分で自分を自律、調律していく。
小杉先生の“仮面を取るワーク”
小杉:なるほど。私、学生だけじゃなくて社会人、企業でも仮面を取るってワークをやったりするんですが、やっぱり普段いろんな役割仮面をかぶってたり、学生だといろんな場によってキャラも違う仮面をかぶってたりするんですけど、それがとくに学生のときは親の影響だったりとかするわけです。それを認識させて取るっていう、心理学をやってる人からすると危険だって言われてるんですけど、その代わりちゃんとフォローできるような状態にします。仮面を取るだけなんで、それは単純な話かもしれませんが、その人そのものが出てくると誰もがすごい違うオーラを放つっていう経験はよくしてますね。
稲井:そうでしょうね。
小杉:はい。やっぱりそれを閉じ込めてると、やっぱりここはちょっとこういうふうにちゃんとしなきゃいけないなとか、この役割としてこういうふうにやらなきゃいけないかなっていうと、その人ってやっぱり説得力ないですよね。
稲井:はい。そうなんです。ねばならないが強い場合は、実はこのブルーの部分がやけに強すぎたり、あるいは全く出なかったりの部分が結構喉のあたりなんですね。ここの部分がスムーズじゃない場合っていうのは、ねばならない、こうすべきであるにとらわれてる場合はここが出すぎたりへこんだりする場合があります。そういう場合は、先ほどのようないろんなワークをお伝えして解放させたりとか、いろんなことを、僕らも楽しみながら、この本来の体という楽器をその人らしい響きになっていただくようにしてますね。
小杉:すごいですね。
稲井:面白いですよ。もう変わった瞬間、声が本当に変わるんで、一瞬に。ご本人だけがわかんないんですよ。
小杉:そうなんですね。
稲井:解放されたら、「あっなるほど」とか、「そうその声」って言うと「えっ?」って本人は言ってると。
小杉:すごい。
稲井:こうやって目で見えると本人が腑に落ちやすいんですよね。
由結:小杉先生、いかがでしたか。診断を受けられて。
小杉:いや、涙が出そうでしたね。
由結:そうですか。
小杉:嬉しくて。結構自分自身が考えてきたことの本質的なことを表現していただけた感じがして、とても嬉しかったですね。
由結:ありがとうございます。やはり先生は、学生さんから社会人の方までいろいろな方にお伝えになるお立場ですから、声って本当に重要ですものね。
小杉先生の本来の声
稲井:そうですね。今のお声撮ったらもうゴールド、今までで一番強い。自分っていう軸になったんですね。
小杉:へえーっ。
稲井:はい。これが恐らく一番のナチュラルボイス。小杉先生の本来の声でしょうね。これをわかってて、あと相手とか場所とか状態によって声を撮るとこれがずれてると本来の自分の声と違うって。声からチェックして自分を調律して、本来のこの声に近付けていく。するとパフォーマンスが安定するんですね。野球でいうと打率が安定するみたいな。
小杉:へえーっ。
由結:小杉先生、ありがとうございます。
小杉:ありがとうございます。
由結:3週に渡りまして素敵なお話の数々いただきました。ありがとうございました。
小杉:ありがとうございました。
稲井:素敵な声でした。ゴールドの声でした。ありがとうございました。
由結:ありがとうございました。
小杉:ありがとうございました。
小杉俊哉さんのプロフィール |
早稲田大学法学部卒業後、日本電気株式会社(NEC)入社。自費でマサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学大学院修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ユニデン株式会社人事総務部長、アップルコンピュータ人事総務本部長兼米アップル社人事担当ディレクターを経て独立。 組織が活性化し、個人が元気によりよく生きるために、組織と個人の両面から支援している。2006年から13年半の間、学生からの要請で単位にならない自主ゼミを開催し続け、奇跡のゼミと呼ばれる。2020年から社会人個人向けのオンラインサロン「大人の小杉ゼミ」も主催。 著書に『起業家のように企業で働く』(クロスメディア・パブリッシング)、『職業としてのプロ経営者』(同)、『リーダーシップ3.0』(祥伝社)など多数。 |