馬英華さん 東京エレベーター株式会社 代表 中国弁護士 一般社団法人 新生アジア 理事長「利他の心を軸にして”幸せ”を創造。」
銀座ロイヤルサロン
放送1週目
由結:さぁそれでは、本日の素敵なゲストをご紹介致します。東京エレベーター株式会社・代表取締役社長・中国弁護士の馬 英華さんです。よろしくお願い致します。
馬:皆さん、こんばんは。よろしくお願いします。
由結:はい。馬さんのプロフィール簡単にご紹介させて頂きたいと思います。馬さんは日本で東京エレベーター株式会社を20年以上経営され、日中ビジネスを熟知する弁護士として多くの日本企業の顧問を務め、数多くの講演・執筆活動を行っていらっしゃいます。2015年日経新聞のビジネスリーダーにも選ばれ、連載は2年間続いて大好評だとか。
馬:そうですね。丁度2年間ぐらいですね。2週間に一回、ランキングの発表がありまして、それは1~50位までしか発表されなくて、それがクリックっていうのは、一時間毎にクリックの数で順番が変わってくるんですね。
由結:わぁ、ドキドキしますね。
馬:ドキドキしますね。最初はこのシステムがあること自体知らなくて、書いてからですね、月に2回ですけど、たぶん3ヶ月ぐらい経ってからですね、何かその一つは丁度自分がアップした日で、書いた文章をね。そしたら会社で何か読んでて、そしたら下に行ったら「あれ?」と思って、ランキングの発表がありまして、「えー!」と思ってその見た時は、5番ぐらいだったんですよね。
由結:5位?
馬:5位。そうそう。そこで私が、これはストーリー性があるから一生懸命に頑張れば、“ある日必ず1位になる!”っていうふうに自分が心の中で思っていたんですね。
由結:念じたんですね。
馬:そう。何か思ったんです。自信があったのね。自信があって次の週の金曜日ですね。やっぱり見るようになったんですね。それはクリック数で表示されるから。見たらなんと、見事に1位になりましたね。日経新聞さんは、一日700本ぐらいの、世界ニュースも含めてニュースを出すらしいんですよね。だから人気のある記事ですと、昨日の記事は一昨日の記事とかは、人気の記事でしても50位の中に入るんですよね。だからその中で1位になるっていう事は、あとで考えたら凄い事なのかなと思ってですね。
由結:そうですよね。世界中の方が注目して見てらっしゃるという事ですものね。
馬:そうですね。ある日は何か日経新聞開いたらですね、1番目はトランプさんの写真があって、次に安部総理の写真があって、3番目は“東京エレベーター・馬 英華”、とあったので!
由結:そうですか。どんなお気持ちでしたか?
馬:なんだか他人事のような感じでした。「これは写真としてとっておいたほうがいいね」って(笑)。「どうしてこんなに人気があるのかな?」と思ってね。
由結:読み応えがあって、ファンの方がたくさんいらっしゃるのでしょうね。
馬:そうですね。一回は5000文字以下でないと駄目で、5000文字以下の中でのストーリーですので。皆さんが、経営者の皆さんが泣いて感動して「今夜からうちの家族の為に何かサービスする」とか「明日からうちの会社の社員に良くする」とか「色々良くなる為に色々考えます」とか、その中で「馬さんのストーリーは凄い!自分の心に来た」とそういうメッセージをたくさん頂きました。要するに「自分の昔の事を思い出して、思わず涙が出て」、「金曜の朝だから半分しか読めなかった。帰ったら読みます」とか「明日は土曜日、読みます」とかね。そのあとで考えたらやっぱり文字というのは映像とは違ってラジオもそうですけど、その役割が違うんですよね。”涙が出る”、あるいは”涙を誘う”というものになるとやっぱり”自分の魂なのか自分の心に共鳴をするようなもの”でないと、涙は出ないですよね、簡単にね。
由結:確かに。自分の人生と重ね合わせて、自然と思いがこみあげてきますね。
馬:そうですね。この”逃げ切る力”っていうタイトルですけどもね、実は”逃げ切るんじゃなくて、逃げ切る為に逃げないで問題を解決する”という意味なのね。
由結:なるほど、そんな深い意味がこのタイトルには込められているわけですね。この連載が大好評でそれをまとめたものとしてこのご本が出たわけですよね。馬さんとしては書き上げられた時はどんな心境だったんですか?
馬:素晴らしい質問ですね。連載の時にこの本の記事だけじゃなくて色んなビジネスについて書いたんですけど、この本としてまとめられると、やっぱり自分自身ももう一回読んで。やっぱり読む事によってやっぱり自分も泣いたりとかして、「これは私は、私の役割って言うのはやっぱり自分の身を持って色んな事を体験して、沢山のかたに伝えるものかな」って思いまして。
由結:伝えるっていう事ですね。
馬:はい、そうですね。伝える為に沢山の経験が必要だったんですよね。だからその中で沢山の読者の方から頂いて、その中で「やっぱりこの本で自分の諦めかけた夢があるけど、馬さんはできるなら私もできるっていう方が沢山いらっしゃったんです。その夢をどんどん実現するという話を聞いたら、本を書く時は大変だったんですけど疲れもどこかに行ってしまいました。この本には、自分の家族のお話とか、ラブストーリーもありまして。だから書くには勇気が必要だったんですけど、でもやっぱり書いて良かったって言うふうに思います。
由結:そうでしたか。この本にはいくつもの”壁”が出てきますよね。色んな壁を馬さんは何度も乗り越えて、これでもかというくらい乗り越えていらっしゃって…。本当にこれは一人の人物のお話なのかなって思うぐらい盛り沢山ですね。壁が出てきた時は、どういう心持ちで立ち向かうんですか?
馬:凄いですね、やっぱりこの質問をよく聞かれるんですよ。皆様とても知りたいみたい。私は質問を聞いてから考えるようになったんですね。その私が思うには人生って言うのは、皆様それぞれ壁があるんです。”壁が一つもない”っていう人がいない。その中でこの壁を、私の場合ね。ちょっと本当に大変分厚い壁”男尊女卑”とか中国の文化ね。その中で分厚い中で乗り越えられたのは、”ただ生きたい”んですよ。”生きる力”じゃないかなと思うんですね。
由結:えぇ。なるほど。”生きたい”という想いだったんですね。
馬:”生きたい”。はい。もう生きたくて、それでその状況を分析したらあまりバックアップ、要するに凄いサポートできるような、サポートして頂くような環境ではなかったので。そしたら今以上にこの環境から脱出するにはこの環境からね。この厳しい環境から逃げ切るにはじゃあどうすればいいかって言う事を考えて、それで色々模索をしながら、何て言うの?その課題を自分は持ってて、それで突然本の中に書いたように、突然一通のFAXがきて、「私の考えた事はこのFAXだな」っていうふうに思うんですよね。だからFAXでこのエレベーターの独占的な業界を切り替えたんですよね。FAXで広報を出して、日経新聞にニュースとして全国に掲載されたので。だからそういう意味では、壁があってもいいんです。壁があっていいんですよね。
由結:“壁があっていい!”
馬:壁があって、それで考える事によって悩んでもいいんです。悩んでもいいんです。泣いてもいいんです。要するにその涙の中に拭いたら何かちょっと光が見えてくるというものではないかなと思うんですね。
由結:なるほど。そこで壁があるからこそ知恵が出てきたり、アイデア出てきたり、勇気が出てきたりするという事ですね?
馬:そうですね。自分が要するに、何て言うの?満足して、あるいは「このような環境にいるから、私なんかもう駄目」あるいは「このままにしかならない」っていうふうに思ったら、そのような人間になるんですよね。私はもう上昇志向で、何か「今日は昨日よりはもっと良くしよう」とか「明日は今日よりもっとしよう」という人間で。だから何か考えるというか、頑張るなのかな?”努力”ですよね。”努力を惜しまない”んでしょうね。多分ね。それでも全然足りなくて、いつも反省をしてるんですよね。
由結:反省をするというのは一日の終わりとか、何かあった後に行うんですか?
馬:はい。その反省の時間を設けてやっぱり自分の足りない所ね「何でこういうふうになったのかな?」とかやっぱり、それをやっぱり多分私どっちかって言うと考える事好きかもしないね。
由結:なるほど。自分や物事を分析したりですとか、自分の事も客観的に見てみたり、内観したりするんでしょうか。
馬:そうですね。この連載を書いた時も…その当事者じゃ書けないんですね。辛すぎて。そんなときは、第三者という視線を持って。ある方の映画を見たような感じですね。
由結:全く別の他人の物語みたいな。
馬:他人の映画を、そうそう。物語を見て、こういうふうに懸けたと思うんですよね。
由結:ご本には色んな壁、例えば、“男尊女卑の壁”、“外国人の壁”、“文化や規制の壁”が出てくるんですけれども、詳しい内容は是非このご本をお読み頂きたいと思います。“逃げ切る力・逆境を活かす考え方”馬 英華さんのご本です。それでは馬さん。最後にリスナーの皆さんに向かってメッセージをお願いできますか?
馬:はい、これから私思うには”女性の時代”ではないかなと思うんですよね。男性ももちろんサポートして頂いて、なぜ女性かというと、変化がとっても激しくて、世界中に異常気候も起こるこの時代。だからこれから何を体験するかっていうのは想像もつかないような世界ですよね。そういう意味ではこの伝統的な考えかたっていうのは、守りながら、でも新しい。要するにこの状況に合わせるように新しいアイディア・新しい考えかたを常に工夫しながら、出るものですよね。そういう意味では女性はやっぱり同時に左も右もこなしていけるような特質を持っていますので。元々持ってるんですよね。家庭を守るとか。だからそういう意味では、この環境に対応しやすいんじゃないかなって思うんですよね。
由結:なるほど。今様々な問題が世の中ありますけれども、それを乗り越えるためのヒントを頂きました。馬さんには来週もご出演頂けますので、このお話の続きじっくりお聞きしたいと思います。それでは本日はありがとうございました。
馬:ありがとうございました。
銀座ロイヤルサロン
放送2週目
由結:さぁそれでは本日の素敵なゲストをご紹介致します。東京エレベーター株式会社代表取締役社長・中国弁護士の、馬 英華さんです、よろしくお願い致します。
馬:よろしくお願いします。。
由結:はい、馬 英華さんには2週目のご登場という事で、先週は”逃げ切る力”というご本を紹介させて頂きました。
馬:そうでしたね。
由結:これは実は”2015年日経新聞のビジネスリーダー”にも選ばれた馬さんのその後2年に渡って連載していたものが大好評だったという事で、まとめて本になったものです。本日は、馬さんは”東京エレベーター株式会社”という会社の経営を続けてらっしゃるとともに中国弁護士というお顔もお持ちでいらっしゃいます。そして講演・執筆活動も続けてらっしゃるという事なんですが、それと同時に”新生アジア”という一般社団法人を立ち上げていらっしゃいますよね。
馬:そうですね、去年立ち上げました。
由結:これはどういう団体なんでしょうか?
馬:はい、日経新聞の連載の時の話と繋がっているんですけど、その当時ですね、ランキングでは1番になりまして大人気の連載になったので、経営者の中から「馬さん、貴方は社会的に選ばれた。このようなふうに日経新聞ような所に選ばれて、貴方自分自身の組織はなんで持たないの?」って言うわけ。その時私は要するに「忙しい、私はできません」って、ずっとずっと積極的には考えてなかったんですけど。やっぱりその時期はですね、至る所に結構要するに言われて、改めて考えたら「私は社会に対して、何ができるかな」と思ってね。そしたら、”与える”って言う事をキーワードにしたんです。
由結:“与える”?
馬:“与える”。で、今の人って言うのはやっぱり”もらう”。”もらう”って言うのはその時代ってのは、もうある意味ではもう卒業って言うか、その今度自分がもらう事によって、いっぱいもらったので、そしたら「人に、世に、何か与えてあげればいいのかな?」って言うふうに思いましてね、これは”新生アジア”っていうのは一つのボランティア組織で、目的はですね”心のオアシス”。
由結:”心のオアシス”。
馬:“オアシス”。キャッチフレーズです。これはどういう意味かというと、“オアシス”は何か水があって、で楽園みたいな感じですよね。
由結:はい、ハッピーなイメージがありますね。
馬:そうですよね。どっちかって言うと私が思うには、”心の時代”ではないかなと思うんですね。現代社会ではストレスを抱えている方が多くて、これ日本だけじゃなくってね。これはこの新生アジアを通して、”自分を良く見つめてあげて、それで褒めてあげる”。
由結:あー、なるほど。
馬:そしたら喜んで、なんか自分の問題は、確かに問題ですけど、でも「私ならできる」と。だから、ポジティブに考えてくれれば、問題は問題じゃなくなるんですよね。だからこれは新生アジアの組織を通して、「こういう意識を持っていただきたいな」って思うんです。「国の壁とか、男女の壁とか、私はもうない」というふうに考えているんですね。
由結:なるほど。
馬:これからの未来、もうないんじゃないかなと思うんですね。例えば、ヨーロッパですけど、EUのグループは20何ヶ国も入ってまして、もうパスポート一つは持ってるんですね。でも、もう行き来して自分の好きな国に行けて、好きな仕事をして家族を持つ。それはもうヨーロッパではもう実現されているので、これからのアジアはこういうふうになるんじゃないかなって言うふうに思うんですね。お互いに協力する時代ですよね。
由結:素晴らしい時代ですね。そういった考え方を主軸に様々な会合をなさっているとか。
馬:そうですね。ボランティアもしているんですね。例えばギニアの大使にこないだもラジオに来て頂いたんですけれど、「必要なものはなんなのか」とかそれを聞いて皆さんで集めたりとかしているんですね。
由結:なるほど。生の声を聞いて、そしてそれを聞くだけではなくて、ちゃんと行動に起こすという事、考えるという事なんですね。受講している方の様子はどんな感じなんでしょうか。
馬:女性のファンが多いですね、女性の支持層が多くて、やっぱり参加してくださっている方は積極的な考え方を持っている方が多いですね。会社を経営している方も増えまして。社長のランチ会などもやってますし。
由結:志のある方が集まってきているんですね。
馬:そうですね、”心のオアシス”を求めるかたが来ているんですよね。要するに自分の生き方とか考え方についてもっともっと勉強したい、進歩していきたい、と。“魂の成長”を求めて。
由結:素敵ですね。皆さんも切磋琢磨して良くなっていくという感じですね。この行動の目的の中の一つに、”女性の力を活かす”って言うのがあると思うんですけれども、具体的にはどんなものなのでしょうか。
馬:そうですね、女性は客観的に物事を考えられるんですよね。凄い現実家ですよね。わかりますよね。
由結:そうですね!
馬:今日の事を昨日のうちにもう凄い考えていらっしゃる方が多くて、そう言う意味では女性は素晴らしい力を持っているんですよね。今はですね、日本は要するに国のほうからも、「女性は社会に進出してください」というシステムも作ってくれまして、本当にこれからですね、女性は「“自分らしく”生きればいいんじゃないかな」って思うんですよね。
由結:なるほど。女性は社会でいろいろな思いを抱えながら働いていらっしゃる方もいらっしゃると思うんですが、希望を見るというか「自分がそのまま輝けばいいんだ」という意識を持てばよいということでしょうか。
馬:そうですね、その考え方ですよね。私なら好きな趣味などをよく考えて、こういう所ちょっとやってみてもいいんじゃないかなとか、自分の個性を出してもいいんじゃないかなって思うんですね。自信を持ってね。自信はないとやっぱり途中で挫折してしまうんですけど、でも実は女性は本当に力強い方が多くて、だから自分の持っている素晴らしい所をまず一回まとめて。客観的に行動すればいいんじゃないかなって思うんですよね。
由結:なるほど。ちょっと引いて見るというか、俯瞰して見るという感覚でしょうか?
馬:そうですね。例えば中国の女性はですね、例えばお店とか行くと、仕切ってるんですよ。女性が仕切ってるんですね。だからお話しすると自信に溢れたような感じですよね。で、結婚してもお給料は旦那さんよりは2~3倍高い方が多くて、育児もお互いに分担してするんですよね。だからそれぐらいの社会のシステムになればいいのかなと思うんですね。育児も女性だけでなく男性も積極的に入ってやれば女性の能力もっと出せるんではないかなと思うんですね。
由結:なるほど、中国は日本に比べて、男性側も理解が進んでいるという感じなんでしょうか。
馬:かなり進んでますね。スウェーデンもそうですよね、私スウェーデンと縁が深くてね、”逃げ切る力”の中にもラブストーリーも書いてましてね。ただそのスウェーデンの女性を見たら、育児をしながら、もう全部自分で要するに、家の中の事を全部してるわけじゃなくて、男性はかなりサポートをしているんですよね。協力しないと多分回らないでしょうから。
由結:家庭でも言えることですし、会社でも同じような現象が起こっているんでしょうか。
馬:そうですね、この女性のトップね、女性のそのポジションはどんどん上になっているんです。東京都なども育児中の母親を助けようと思って、それからその待機児童はないように色々工夫してるくれてるので、そう言う意味ではほんとに時代は変わったなって嬉しく思ってるんですね。私は最初こっちに来たとき、1988年当時はまだ例えば交流会とかビジネス交流会とか行くと、もう200~300人の中でも女性がとっても目立つんですよね。
由結:珍しい存在だったのですね。
馬:何人もいなかったですよね。でも最近久々に行ったら、やっぱり若い子もいて、「あぁ、世界は変わったな」って言うふうに思うんですよね。
由結:変わったんですね。そう言った時代の変化も敏感に感じながら、どんどんアップデートしていくって言う事が大事なんでしょうね。まだまだお話尽きないんですけれども、そろそろ時間になりましたので、馬さん、リスナーの皆さんに一言頂いてよろしいでしょうか?馬さんの好きな言葉はありますか?
馬:好きな言葉ね。”人事を尽くして天命を待つ”。
由結:素敵な言葉ですね!馬さんには人生のヒントをたくさんいただきました。また是非スタジオにも遊びにいらしてくださいね。ありがとうございました。
馬:ありがとうございました。
プロフィール |