小和瀬さとみさん 歌手 ジャズシンガー「ジャズを牽引する次世代シンガー」
銀座ロイヤルサロン1週目
目次
ファーストアルバム『Naturally Dreamin’』
由結:お聞きいただいた曲は、本日のゲスト、歌手、小和瀬さとみさんのアルバム『Naturally Dreamin’』より『Beautiful Dreamer』でした。
さて、本日のゲスト、歌手、小和瀬さとみさんをご紹介いたします。栃木県生まれ。飾らない等身大の生き方と、力まない自然体の歌唱は20代のリスナーからベテランのジャズファンまで魅了し、「デビューして間もないが、のびやかな感性を備えている。半世紀前に作られたスタンダードも彼女が歌えば、今年生まれた曲のように、瑞々しく蘇る」と評価を獲得。けれんみのない歌声で、今後のジャズをけん引する次世代シンガーとして注目されています。
さあ、それでは本日のゲスト、改めてご紹介いたしましょう。歌手の小和瀬さとみさんです。
小和瀬:よろしくお願いいたします。
由結:最初に聞かせていただいたこのファーストアルバム、素敵ですね!いい意味で力が抜けてくるというか、自然体でいられる感じです。
小和瀬:ありがとうございます。
由結:どんな思いでおつくりになったのですか。
小和瀬:そうですね。これは、私の初めてのアルバム『Naturally Dreamin’』。去年の6月に収録して、7月に発売開始で、今回はすべてカバー曲です。今流れたのは『Beautiful Dreamer』という曲で、ほかにもスコットランド民謡の『The Water is Wide』とか、私が聞いていて心地いいなっていう曲ばっかりを集めたものになっています。「心地いい」「リラックスできる」と言われてすごく嬉しく思いました。選曲にはこだわったんです。
アカペラを始めたきっかけ
由結:はい。小和瀬さんは、最初アカペラから始められたということなんですが、どんなきっかけだったんですか。
小和瀬:きっかけは高校生のときに、それまで音楽とか歌を歌うこと自体、全くやったことないし、むしろ好きではなかったんですけれども、ハモネプっていう、某テレビ番組でありましたよね。
由結:はい、大人気の番組でしたね。
小和瀬:それを高校生のときに知って、「大学に行ったら絶対やろう」というふうに決めて。
それ基準で大学をちょっと調べ始めたという…(笑)そんな動機でアカペラに没頭して。
由結:では、大学ではアカペラ三昧?
小和瀬:そうですね。4年間、みっちりアカペラをやりました。
歌手を目指すきっかけになった人・場所
由結:歌手を目指すときにきっかけになった人や場所はありましたか。
小和瀬:歌手になるきっかけの場所、あります。大学でアカペラを4年間やって、そのあと大学院に2年間進んだんですけれども、その間の2年間にやっぱり音楽に携わる時間がほしいなと思った矢先に、群馬県の桐生市、そこに大学があったんですけど、桐生市に“ジャズ&ブルースバーVillage”っていうお店がありまして、そこに吸い込まれるように入って…。
由結:そこで出会った、と。
小和瀬:そうですね。そこのママ、ミヤハラミエさんというオーナーさんなんですが、その方に私が歌をやっているということがばれまして、「じゃあもうあなたこれ歌って。次来るときにセッションやるから歌ってきなさい」と。初めてジャズの曲を1曲渡されて、わけもわからぬまま始めた。それがきっかけであり、そのミヤハラさんに最初半ば強制的にですけれども、ジャズを始めさせてもらって、プロの道を目指すようになりました。
由結:う~ん、やはり導く方っていうのが人生の中に現れるものなんですね。
小和瀬:そうですね。キーマンでしたね。
YouTube作品“宇多田ヒカル一人アカペラ”
由結:小和瀬さんのYouTube作品で“宇多田ヒカル一人アカペラ”というのがありますよね。聴かせていただいて、思わず聞き入ってしました!
小和瀬:ありがとうございます。
由結:構想はどのようにして作られたんですか。
小和瀬:作品というか、これは私のYouTubeで個人的な趣味、遊びであげているものなんです(笑)
由結:遊びなんですね~!緻密に作られているので、製作は大変だったんじゃないかなと思ったんですが、そうでもないんですか。
小和瀬:時間的には結構かけて作ってはいるんですけど、ちょっとリスナーの方も見ていただけるとわかるんですが、一つの画面の中で4分割されていて、4つの声を重ねて1分ぐらいで歌ってるんですけど。
由結:見事ですよね。
小和瀬:いや、ありがとうございます。あれはもう、宇多田ヒカルさんの『あなた』っていう曲だったんですけど、それの主旋律をまずメトロノームに合わせて歌って、そこにベースラインとかを、リードヴォーカルを聞きながら入れて、さらにコーラスの二つのラインをあとからちょっとその場で考えつつ重ねて。
由結:ああー。なるほど。イヤホンでは主旋律など各パートが流れていたんですね。
小和瀬:そうです。そうなんです。
由結:息がぴったりで、衝撃を受けました!
小和瀬:嬉しいです。でも趣味でいろんなものを。ボイスパーカッションなんかもちょっと入れつつ、一人でよく遊んでます(笑)。
由結:自然体な感じが歌にノリを与えてるのかなって思うんですけど。
小和瀬:多分めちゃくちゃ楽しんでやってますね。家で、一人で。上の人になんか叩かれないかなとか思いながらも(笑)
シンガーとして歌を届けるときに大切にしていること
由結: 小和瀬さんは歌うときはどんな思いで歌われるんですか。
小和瀬:そうですね、言葉を大切にしています。特に日本語歌うときは、「曲にこめられた想いを伝えられるように…」っていうのを大事に、オリジナルでもカバーでもしていますね。それから、ちょっと矛盾しますけど、「心をこめるんですけど、心をこめすぎないこと」にちょっと気をつけてるというか、やっぱり聞く人が没頭できる余白を意識したりしています。
由結:素晴らしい。だから聞いてて、本当にいい意味で、こう、力まないで聴ける…スーッと流れるように。
小和瀬:ああ、嬉しいです。そして、丁寧にはやろうと頑張ってます。
近々のライブ情報
由結:来週も出ていただけるということで、このお話の続きを伺っていきたいと思うんですけれども、近々ライブなどあるんですか。
小和瀬:はい。そうですね。11月20日に横浜の日吉っていう駅があるんですけど、そこから徒歩5分ぐらいのところに“ワンダーウォールヨコハマ”ってお店があって、そこでは普段カバーのライブが多いんですけど、オリジナル曲をたくさん盛り込んで、その日のために用意するものがあります。
由結:まぁ!楽しみですね。
小和瀬:12月に4日連続でちょっと全国、名古屋、浜松、大阪、和歌山。12月15日から18までの4日間行きます。それから、あと一つ。先程お話した、群馬県のVillageっていうお店で“私とオーナーの誕生日ライブ”っていうのをもう毎年やってまして、1月16日にやりますので、お近くの方はぜひチェックしていただければなと思います。
由結:そうですね。この情報はどうやったら見ることができますか。
小和瀬:私のホームページありまして、“小和瀬さとみ”で検索、もしくは“kowasesatomi.com”でスケジュール全て出てきます。ぜひ検索してみてください。
由結:はい。ぜひ皆様、検索をなさってみてください。それでは、小和瀬さとみさん、本日はありがとうございました。
小和瀬:ありがとうございます。
銀座ロイヤルサロン2週目
全国ツアー開催!
由結:ファーストアルバム『Naturally Dreamin’』より、『The Water Is Wide』でした。
本日のゲストをご紹介いたします。歌手の小和瀬さとみさんです。今週もとっても素敵な曲でした。
小和瀬:ありがとうございます。
由結:ファンの方がたくさんいらっしゃることと思います。
小和瀬:全国のツアーを去年からやらせていただいていまして、各地にちょっとずつ広がっていければ…と思っています。
由結:全国ツアー!小和瀬さんは、横浜の“Motion Blue YOKOHAMA”はじめ、有名なライブハウスでたくさん演奏なさってるわけなんですけれども、その中の一つ、香川県でも、“BLUE NOTE”のような雰囲気で有名だという“Cross River”さん。
小和瀬:はい。行かせていただきました。
由結:こちらのオーナーさんからのご紹介で、今このラジオに出てくださっています。そのときはいかがでしたか。
小和瀬:こないだの6月にこのコロナの大変な状況で、ちょっとずっとライブできていなかったんです。Cross Riverさんも。でもその6月ぐらいにちょっと規制が緩くなったじゃないですか。
由結:確かにそうでしたね。
小和瀬:それの一発目のライブに呼んでいただきまして、そのときに初めて、香川のブルーノートと呼ばれるCross Riverさんに行かせていただきました。
由結:リアルでのライブとともに、リモートでも配信したそうですね。
小和瀬:そうですね。お客様も満員ではなく、半分ぐらいの人数で入っていただいて、マスクしていただいて、同時にカメラと音響、全部フル稼働して、YouTubeでの配信も行いました。もうCross Riverさんの音響はめちゃくちゃよかったですね。照明もすごいこだわっていただいて。その日は香川のフラワーアレンジメントの女性の方が、私のためにライブ前に生けてくださって、その映像もYouTubeに残ってますので、もしよろしければ覗いてみてください。
由結:素敵!ぜひ見てみたいと思います。小和瀬さんはオリジナルの曲もたくさん製作なさっているということなんですけれども、詩を書いたり、曲を作ったりするときに、どういうシチュエーションで思いつくんですか。
小和瀬:そうですね。常に「これは歌になるのかな」っていうのは、結構常に考えながら電車に乗ったり、旅行に行ったりしてますね。家での時間を過ごすことが多いんですけど、心がうわって触れる瞬間を見逃さないようにしてはいて。細かくいうと、例えば、昔好きだった人とのなんか、また会うことになったとか…。
由結:それは、心がうわっと揺れ動きますね!
小和瀬:なりますよね。そしたら、ちょっと悲しみに浸る前にちょっと文字に起こすというか。
由結:なるほど。そこはアーティストとしては逃してはいけない瞬間。
小和瀬:そうです。逃していけないなと思うときは、ちょっとメモしたりですね。感動したときとか。
由結:プロフェッショナルですね。そういうふうにして作品が生まれるんですね。
小和瀬:はい。必死でやってます(笑)
自身がリーダーを務めるライブ
由結:小和瀬さん自身がリーダーを務めるというライブがたくさんありますね。これは呼ばれていくライブとはどんな違いってあるんでしょうか。
小和瀬:歌にかけるエネルギーの差っていうのはあんまりないんですけど、でもやっぱり自分がリーダーを務めるときは、オリジナルの世界観を出していきたいというふうに思いますね。今後はオリジナル曲をたくさんやっていきたいと思っています。そして、呼んでくださった場合は、バンドの雰囲気に混じり合えるようにっていうのを心掛けて準備していますね。
由結:なるほどね。いずれにしても、自然体でファンの方を魅了してらっしゃるんでしょうね。
小和瀬:だといいんですけどね(笑)。
“化学工学 の修士課程を修了”…異色の経歴
由結:小和瀬さんはとても異色の経歴の持ち主でいらっしゃって、科学光学の修士課程を終了して、大手食品メーカーにエンジニアとして就職なさっていたんですよね。
小和瀬:そうですね。3年ぐらい前の話ですが、化学工学ってあんまり聞かないと思うんですけど。
由結:そうですね。具体的にはどんなことをされてたんですか。
小和瀬:食品のメーカーで、その取り扱ってるものの加工だとか、生産設備の設計とか、そういう部分だったんですけど、もう毎日その食品を扱って“実験、実験、失敗、レポート、実験、成功…”みたいな、その繰り返しでしたね。
由結:へえ~いろいろ大変な世界なんですね。
小和瀬:そうですね。やっぱりその泥臭さ、ものづくりの泥臭さってものすごく感じてました。こんなふうにできてるんだっていうのを。
由結:その世界は、今の曲作りとか、歌手の活動にも活きているんでしょうか。
小和瀬:どうなんでしょう。直接活きてるのかはちょっと実感としてはわかんないんですけど、ものをプロたちが集まって、すごい泥臭い中で作っていく現場を見ることができたのはすごい大きいと思います。音楽でゼロから曲作るときなんかは本当にもう大変で、自分でやりたくてやってることなんですけど、やっぱり大変ですが、そういうところで共通するところはあると思います。
スタジオでヴォイスパーカッション!
由結:なるほどね。ちょっとここで、ヴォイスパーカッションがおできになると、YouTubeでも配信されていると先週も伺ったので、ちょっと聴いてみたいなと思うんですが。
小和瀬:(笑)。はい。趣味でたくさん練習してますが、ちょっとやってみますか。
由結:はい。お願いします。
小和瀬:じゃあマイクに向かって…いきます♪
(小和瀬さんのボイスパーカッションミニライブは、銀座ロイヤルサロンのYouTubeでお楽しみください。)
由結:素晴らしい!目の前で聞くと迫力ありますね。
小和瀬:ラジオでこんなふうにやらせていただいたの初めてですけど(笑)
由結:宇多田ヒカルさんなど様々な方の作品を再現する中で、主旋律以外のところはご自分で考えられるんですか。
小和瀬:そうですね。アカペラでやってる動画を通して、なんかもっとこういうのできたらいいなっていうのがどんどんあるので、ちょっと自主練をやってます(笑)。最近ではライブで、自分で自分の声を重ねたり…っていうのをやり始めてるので、遊びがライブに反映されていますね。
由結:面白い!これからもYouTube更新されると思いますので、チェックしてみたいと思います。
小和瀬:お願いします。
小和瀬さんの故郷・栃木県佐野市の名物“佐野ラーメン”
由結:それから、小和瀬さんはお好きな食べ物があるとかで。
小和瀬:おおーっ。よくぞ聞いてくださいました。私、栃木県の佐野市に実家があるんですけど、“佐野ラーメン”ってご存知ですか。
由結:まだ食べたことないです!
小和瀬:じゃあぜひ食べてほしい。
由結:どんなラーメンですか?
小和瀬:一応しょうゆベースなんですけど、透き通ったスープで、麺がちょっと太い、ちょっと縮れてて、太かったり、細かったりっていうことで、地でいろんな太さの麺があって。とにかくめちゃくちゃおいしいです。いろんな人におすすめしてますが。
由結:そのベースは何ベースなんですか。その透き通った…。
小和瀬:はい。もう出汁はなんかちょっと私にはわからないですね。ちょっと複雑なうま味なので。ぜひ召し上がっていただきたい。栃木県が魅力度ランキング最下位だったっていう、最近知ったので。
由結:そうですか。やはり地元の方としては悲しいですけれども、盛り上げていきたいですよね。
小和瀬:そうですね。盛り上げて伝えていきたいと思って、今日も聞かれるの待ってました(笑)
今後のライブ情報
由結:またライブの情報などもあると思いますので、最後に教えていただいてよろしいですか。
小和瀬:はい。11月20日に日吉ワンダーウォールヨコハマというところで、自分のオリジナル中心のライブをやります。そして12月にはツアーがございます。名古屋、浜松、大阪、和歌山行きます。そして1月は私の誕生日月ということで、バースデーライブをやらせていただきます。それらの情報は私のホームページに全て載っていますので、“小和瀬さとみ”で検索してください。
由結:はい。皆様チェックなさってみてください。これからのご活動、とっても楽しみにしております。本日は有難うございました。
小和瀬:ありがとうございます。
小和瀬さとみさんのプロフィール |
1993年栃木県生まれ。高校時代アカペラに憧れ、アカペラサークルの充実した大学を求め、群馬大学に入学。桐生市のジャズクラブ”Village”にてジャズに出会い、アカペラと平行してジャズシンガーとしての活動を開始。化学工学 の修士課程を修了し、大手食品メーカーにエンジニアとして就職。新商品開 発に携わった後、2018年に上京し改めてプロとして音楽の道を歩み始める。 ポップス、ソウル、民謡等の幅広い音楽に触れてきた感性を生かし、ジャズ の常識にとらわれず自由に音を紡ぎ、オリジナル曲の制作にも積極的に取り組む。 活動開始から1年で、東京から横浜の主要なライブハウスにレギュラー として出演。2019年5月にはモーションブルー横浜でのリーダーライブ”Yours Naturally”で好評を博す。 |