慎太郎ママ(矢部慎太郎さん)サロン・ド慎太郎 オーナー「信条は、”毎日同じことを繰り返し続けていくこと”」
由結:本日のゲストをご紹介致します。実は銀座でも各界の著名人がこぞって集っているという素晴らしい場所があります。そのお店の名前は「サロン・ド慎太郎」。そしてまた、神楽坂にあるのは「ギャラリー&カフェ帝MIKADO」。“帝MIKADO“というのは”天皇”ということからきているお名前なんですが、素晴らしい器の揃っているお店です。その他にもたくさんの店舗を経営なさっている慎太郎ママにお越し頂いております。宜しくお願い致します。
慎太郎:宜しくお願い致します。
由結:さて、慎太郎ママは今も素晴らしいお着物をお召しでいらっしゃるのですが、色々なこだわりをお持ちだと思います。そのこだわりについて伺ってもよろしいですか。
慎太郎:有難うございます。まずサロン・ド・慎太郎がどういったサロンかっていう話をさせて頂きますと、芸術家、歌舞伎役者の方や政財界の方がいらっしゃいます。お金がある無いだけでなくて、みんなが集まって、「お金がある人がいっぱい使えばいいじゃない。」ということから始まりました。元々は宮中や王室のような雰囲気の中で素敵なお話が飛び交っています。
由結:なるほど。そのような中で錚々たる面々の方々がママの元に集っていると思うんですけれども、やはりそのような方々が集うにはそれなりの理由があると思うのですが?
慎太郎:そうですね、私は「うちはこうなのよ。」っていうのは正直言ってなくて、「同じことをきちんと毎日繰り返す。」っていうのを心がけていますので。
由結:なるほど、例えば従業員の方、ママのお眼鏡にかなった方がいらっしゃると思うんですけれども、日々従業員の皆様にお伝えしていることはありますか?
慎太郎:やっぱりこう、お勉強してほしいですね。当店のお客様の話ってちゃんと聞いても単語を知らないと何を言ってるかわからないんですよね。例えば、旧宮家の方、旧大名家の方、その方のご出身のこと、昔は伯爵とか子爵とか色々とございましたからね、間違っちゃいけませんから。ものを知らないっていうのが一番困るんですよね。
由結:ちょっとしたところで言葉というのが大切になってきますね?
慎太郎:知識が大事ですね。
由結:ということは従業員の方は日々猛勉強をなさっている?
慎太郎:毎日30~50の単語をメモしてます、スタッフは。帰ってから調べる。それでも追いつかない。
由結:すごい、なるほど。いろんな各方面の方々の会話についていくために。
慎太郎:知らないっていうのが罪ですね。
由結:よくものを知らない場合には「教えてください。」というような態度を取ることもあると思うのですが、やはりそれだけでは難しいでしょうね?
慎太郎:二十歳くらいまではいいかもしれないですけど、二十一歳からはちょっとね。知らないと話が前に進みませんので。わからないならその単語をしっかり覚えて、わかったふりをして頷く方が、お客様には親切ですよね。実際私も毎日もう色んなことを知るわけですから。
由結:ママでもそうなんですか?
慎太郎:そうなんです。それを忘れないためにインスタグラムっていうのを初めましてね。
由結:ママのインスタグラムのフォロワーは11000人以上ですよね。すごいことですよね?
慎太郎:有難うございます。ローマ字で、ginza.shintaro で出てきます。
由結:「銀座」だけでもすぐヒットするそうですね?
慎太郎:お陰様で3番目くらいに出てくるようになりました。
由結:私も拝見させて頂きましたら、とても美しい画像がたくさんありますよね?
慎太郎:嬉しいですね。ただ綺麗なものっていうのは全然考えてなくて、いつも私が見て、「綺麗、これ素敵、これ覚えておかなきゃ。」ということを載せているんです。元々は従業員に「このことはこういうものでこういうものよ。」って、「この絵はこういうものでこういうものよ。」って、「このお食事屋さんはこれがおいしいのよ。」ってスタッフに見てほしくて作ったものですから。
由結:スタッフの方のお勉強用でしたか、素晴らしい。
慎太郎:そうなんです、私の記録用と。はい、お陰様で楽しいです。
由結:そんなママのお店に行くと本物の素晴らしい絵画とか調度品が当然揃っています。しかもただ美しいだけではなくて、ママのお眼鏡に適ったものですよね?
慎太郎:ご縁なんですよね。けしてルノアールとかシャガールがあるわけではございませんからね。ずっといらしてくださった金子國義先生が誕生日に「あなたの絵描いてきたわよ、これでシャンパンが100本飲めるわね!」なんて持っていらっしゃった絵を飾らせて頂いていて…。浦地思久理先生が壁に壁画を描いてくださったり、あしたのジョーのちばてつや先生があしたのジョー描いてくださったり、そういうこう、お酒に酔った勢いじゃありませんけれども、酔狂というかね、遊びですね。だからもう調度品を集めましたっていうのは全くなく、本当にもうシンプルでスキっとしてるのが好きですから、やっと14年で形になりましたっていう感じですね。
由結:北新地から始まって3年が経ち、そのあと銀座に来られて14年ということですね?
慎太郎:元々は京都祇園で修業を初めまして、また、大阪北新地で修業をしまして、24の終わりにお店を始めて、28で銀座に移転を致しまして、14年になります。合ってるかしら。
由結:14年…長い年数だと思うんですが?
慎太郎:もう必死でございましたね。
由結:そうですか、その間には色んな山あり谷ありもあったと思いますが、いかがですか?
慎太郎:あんまりないけどね、そんなに谷もないというか。あんまり一喜一憂しませんのでね。全部有り難いなって、今となっては。その時大変な思いも辛い思いもやっぱりそれがあったからこうなったっていうのがわかりますからね。感謝をしております。
由結:常に感謝ということですね。ママとお話ししていると本当に軸がぶれないというか、こちらもこう何か背筋が自然に伸びるような感じになるんですけれども、何か秘訣がおありになるのでしょうか。
慎太郎:そうですね、“一喜一憂しない“”喜びすぎない”“悲しみ過ぎない“っていうことを始めましてから、すごく自分が楽ですね。
由結:悲しみ過ぎないでっていうのはよく言いますけれども、喜びも喜び過ぎないということですか?
慎太郎:そうなの、喜べ喜べってよく仰るでしょ。それで悲しむなって言うでしょ。それ無理なんですよね。楽しいことは楽しみます。「わー、楽しい。」でもね、「じゃあもう一軒行きましょう!」ってやらないわけですよ。「あー楽しかった、終わり!おやすみなさい。」だから、“楽しみも早く自分の中で終わらせる “って癖をつけると、悲しみとか、怒りさえも早く終わるんですよ。
由結:なるほど、でも、ママはすごく怒ったりはしないんですか?
慎太郎:年中怒ってますね。なーんてね。怒りもしませんね、本当は。呆れちゃうっていうか、がっかりはしますけどね、例えば、色んなことありますと。でも寝れば忘れちゃう。単純でございます。
由結:“シンプルな生活“…これが秘訣ですね。
慎太郎:恐れ入ります。
由結:それから、「ギャラリー&カフェ 帝MIKADO」も素敵なお店ですね。こちらも素晴らしい器があくさんあって。
慎太郎:私大好きで、器が。
由結:そうなんですね。ご自分が買い付けに行かれるのですか?
慎太郎:そうなんです、もう日本中の作家さんに会いに行って、元々実はお客様でいらした作家さんがいらっしゃいましてね、「あれ、作家さんがこんなにいらっしゃるんだからギャラリーやっちゃおうかしら。」なんて気軽に考えたんですけれども。皆さんあまりにも大家でいらっしゃってね、私の順番がなかなかまわって来ませんので、日本中ご紹介頂きまして、旅をしまして、今でも年に1回から2回、会いにお邪魔しまして、一緒にお酒を飲んだり、美味しいもの食べて、とのときに「なんか作って頂戴。」と言ったりして。「個展をします。」じゃなくて、ただただ友達になる。その中から、「あれがいい、これがいい。」ってお話をしまして、お料理屋さんに卸す仕事もしてますので、「素敵なお料理屋さんに合う器こうかしら。」なんて考えたりする、プロデュースの仕事もさせて頂いています。
由結:というわけで、ママの目利きの器が揃っているわけですね。幸せですよね、ご自分のお好きなものに囲まれて…。
慎太郎:楽しいです。もうその時間が本当に何も考えなくて済む時間。だから、朝方まで仕事をしておりますけれど、帰って寝て、午前中に起きてお昼は玄米採食のお食事を頂いて、午後からギャラリーに行って、打ち合わせをして、また夕方から支度をするっていう、ルーティーンといいますか、またその流れに幸せを感じます。
由結:素敵なルーティーンですね。ママの器、本当に素晴らしいものがたくさんあるんですけれども、意外とお値段お手頃なものがあったりして。
慎太郎:あんまり高いものが好きじゃなくて、例えば作家さんで、同じ土を使って同じ釉薬で、お抹茶茶碗なら10万円、でもお猪口なら1万円、でもその間の汲み出しって器なら何故か4000円とかね。器っていうのが、形と用途でお値段が決まるんですよね。で、お料理屋さんは、10客から30客、50客、たくさん数が必要ですから、同じものが。1客1万円だと困るんですよね。
由結:なるほど、そのあたりも考えて。
きっとファンの方も多いんでしょうね。ちなみにママの素晴らしい交友関係をお聞きしたいのですが、お友達ってどんな方がいらっしゃるんですか、お名前出してもいいんでしょうか。
慎太郎:誰も言えないんですよ。誰も言えないんですけど、本当に仲良くしてもらってるのはコシノジュンコ先生。気が合うんです。
由結:わぁ、そうなんですか。もうお付き合いは長いんですか。
慎太郎:そうですね、東京に参りましてからすぐですからね。フランス大使館のパーティーでね、あなた、「マダムバタフライみたいね。」ってナンパしてくださいましてね。
由結:素敵なお声のかけ方。
慎太郎:そうなんですよ。そこから周りの方もみんなたまたま共通の友人も多くて、一緒にブラジルまで2回も参りましたし、サンバにも出てきましたね、花魁をやってきました。その時はNHKの番組でいったんですけどね、楽しかったですね。日本の裏側ですから。
由結:はぁ~すごいですね。きっとお名前出せない方々がたくさんいらっしゃるんでしょうね?
慎太郎:またお店で偶然お会いしたら、ご覧になってください。
由結:お聴きになっているリスナーの皆さんもきっと「サロン・ド慎太郎」興味津々だと思うんですけれども、このサロンは会員制ですよね?
慎太郎:そうなんです。きっと周りの方にね、常連さんがいらっしゃいますので、「サロン・ド慎太郎知りませんか。」って聞いて頂きまして、ご一緒にご来店くださいましたら、ご来店頂けますので、是非宜しくお願い致します。
由結:なるほど、承知しました。それでは、この「サロン・ド慎太郎」、まだ行ったことはないけれど、どんな感じなのか知りたい方は、インスタグラムで検索してみてください。全て小文字のローマ字なんですが、ginza.shintaroで検索をしてみると、すぐヒットします。本当に、お着物の着方であったり、御髪の整え方だったりたくさん参考になると思いますので、是非チェックをなさってみてください。さあ、それでは、慎太郎ママには来週もご登場頂けるということですので、どうぞ宜しくお願い致します。
慎太郎:わー、楽しみでございます。宜しくお願い致します。
由結:本日は有難うございました。
由結:さあ、それでは本日も素晴らしいゲストをご紹介致します。「サロン・ド慎太郎」、そして「ギャラリー&カフェ帝 MIKADO」のオーナーでいらっしゃいます、慎太郎ママです。宜しくお願い致します。
慎太郎:はい、銀座の慎太郎でございます。宜しくお願い致します。
由結:まず、「サロン・ド慎太郎」。これは、銀座にある素晴らしい各界の著名人の方々が集まっていらっしゃるという社交場。そして「ギャラリー&カフェ帝 MIKADO」は神楽坂にあります,素晴らしい骨董品を、ママの目利きで集めているというお店です。
慎太郎:はい、有難うございます。
由結:そしてまだ他にも、北海道をはじめ、お店をたくさん持っていらっしゃるママなんですけれども、先週もご登場頂き、ママの人生の秘訣を教わりました。本日もその続きを伺っていきたいと思っております。
ママのインスタグラムは、いつも11000人以上のフォロワー数があるんですけれども、そこでも本当に素晴らしいお着物をお召しになっていらっしゃいます。着物って着ればいいっていうものではないですよね?
慎太郎:やっぱりね、素敵に着てる、自分好みの女優さんなり歌舞伎役者の真似をする。何ならもうその柄や粋とかね、全部真似すると楽しいですよね。
由結:なるほど、そうなんですね。自らお手本を作って、模写から入るということですね?
慎太郎:全部写しっていう日本の文化でね、その真似とか偽物とかじゃなくて、お皿もそうですけれど、代々写しで文化が続いてきたっていう日本の文化がありますのでね。音楽でも、新しいものって無理でしょ。っていうことはカバーになっちゃうでしょ。もうどうしようもないんですよ。似てるのを作らないでって考えましたらね、似ちゃうんですよ。
由結:写しをすることによって、そこに近付くことができるんですね。
慎太郎:例えば、俵屋宗達の風神雷神を尾形光琳が描いて、「どっちも本物でしょう?」と言われたら?誰も偽物って仰いませんからね。写しなんですよ。
由結:そうやって故人の方々もこれまでやってきたわけですね?
慎太郎:素敵なものは真似をするっていう。
由結:なるほど、例えばママの御髪。いつも素敵にしてらっしゃるんですが、これもなにかコツとか、セオリーみたいなものあるんですか。
慎太郎:私たちは、変化を好まないものですから。江戸とは言いませんけれどもね、明治大正昭和の初めの芸者さんの普段の頭を“洋髪“と言います。”洋髪”って言っても、今は美容院では“和髪“って言われてますけどね。オールバックの。この丸い感じが洋髪って言うんですけどね。洋髪は定番、基本。アレンジを好まないですね。
由結:なるほど。では、そこにアレンジをしてしまうのは、ちょっと野暮というかあまりよろしくないということですか。
慎太郎:やっぱりね、器もそうですけどね、400年、それ以上前からね、形が残っても大体同じですよね。たぶんね、色んなアレンジがあったんですよ、代々。結局、素敵じゃないから残らないんですよ。
由結:時代が証明しているっていうことなんですね?
慎太郎:そうそう、骨董で残ったものは、一流のものしか残らない。今何でも個性個性って仰ったりとかね、子どもに夢や希望とかね、押し付けがちですよね。でもね、変わったことするっていうのは良くないんですよね。実は、続かない。
由結:そういうことなのですね。あまりこう奇をてらったりする必要はないと?
慎太郎:そうなんですよ。そうなの。やっぱり先人の真似をして、素敵だなって思ったら、それでいいんじゃないかしら。
由結:なるほど。だから美しいものは美しいし、素晴らしい先人の方々に学ぶという、そういうことなんですね。
慎太郎:そうなんですよ、素直さも大事ですしね。
由結:そうなんですね。そうすると綺麗に着こなすことに自然に近付けるんですね。
慎太郎:そうです、着物の柄も古典が好きですし、できれば着物の場合は本当に300年くらい前の着物、400年前もっとかしらね。織田信長さんなんかの時代のものもその前のものも、辻が花なんか素敵ですね。
由結:ママのインスタグラム、あれも従業員の方へのご指導もあってということだったんですが、チェックさせて頂くと勉強になりますよね。
慎太郎:出てきますよ、古いものからね、その時代の骨董品、文化、色んなことをね、トータルですからね。
由結:なるほど。ママもたくさんお着物お召しだと思うんですけど、そういうコレクションってどうやって集めるんですか。
慎太郎:もうね、コレクションというか作業着なのでね、100枚くらいに抑えて、あとはそれ以上に増えないようにあげちゃったりして、増えてもしょうがないんですよ、着ないものは。今は、今日も着ているのは画家の金子國義先生、生前にね、デザインしてくださった菊の着物着ているんですけれども、宝物ですからね。これは大事に着ようと思っております。
由結:なるほど、そうなんですね。そのお着物の柄は?
慎太郎:琳派ですね。琳派の菊。俵屋宗達から、尾形光琳、何人か経て、金子國義。素敵な写しでございます。先生が生前にね、30枚ほどデザインしてくださいまして、天国に行ってしまいましたので、ちゃんとお礼が言えてませんけれども、ここで綺麗に着ることが一番の供養かと思っております。先生を思い出すっていうことが大事ですよね。
由結: 100枚におさめないといけないとなると大変ですね。本当に素敵な思い出のお着物がたくさんありますから。
慎太郎:そうなんです。
由結:「サロン・ド慎太郎」の中に入ると、本当に夢のような空間が広がっていますが、これだけは是非お客様に見て頂きたいって言うものはありますか?
慎太郎:全てが素晴らしいんですよね。普通の家にあったらちょっと派手過ぎるぐらい、華やかな絵なんだけれども、うちに入るとね、あることさえ気付かないみたいな。お客様も気付かない方が多いんですよ。
由結:それくらい自然に馴染んでしまってるんですね、全てが素晴らしいので。
慎太郎:全てが自然に調和を持っているというか、とっているというか。
由結:なるほど。ママは銀座の一等地で営業なさって14年ですよね。これまで、並々ならぬご苦労というか、色々なご経験もあったと思うのですが?
慎太郎:そうですね、大阪から参りました時にお客様をね、また一から開拓しましたので、誰も来ない時もたくさんありましたけれども、やっぱりその時に助けてくださったお客様っていらっしゃって、やっぱり捨てる神あれば拾う神あり。
由結:なるほど。人間いい時には人が集まってきくるものですが、困っている時に助けてくださる方こそ本物…だと思うのですが?
慎太郎:まだ私あんまりいい時がありませんのでね。あまり人も集まってらっしゃいませんけれども、困ったときに本当に救ってくださった方には、一生の恩ですからね、これは返せるなんて思ってませんよね。ただただ、心からいつも尊敬申し上げて、忘れない。生きてる方もそうじゃない方も。
由結:なるほどその通りと思います。ママはいつも淡々と生きてらっしゃるんだと、先週も教えて頂きました。やはりそれが人生を楽に生きる秘訣なのでしょうか。
慎太郎:結局、一喜一憂してましたらね、疲れちゃうんですよね。だから、前回も申しましたけれども、「喜び過ぎない、悲しみ過ぎない。」っていうことは、つまり、結局、「この世に起きていることは全て気のせい。」だと、私思いましてね。だから、心を常に、冷静といいますか、いつも同じところに置いておく。「動揺しない」…それが一番幸せかなって思いますね。もう怒っている人見るのも最近嫌。なんかもう見てて疲れちゃう。本人もっと疲れてるしね。誰も喜ばない。怒られている人聞いてないしね。見てたら滑稽ですよね。
由結:なるほど。ちょっと遠いところから俯瞰しているような。そんな感じなのでしょうね。
慎太郎:怒らせる人もいるし、何回言っても聞かない人もいるし、しょうがないと言えばしょうがないけれど、でもやっぱり怒っても解決しませんからね。諦める。「あほにあほ」って言っても治りません。「馬鹿に馬鹿」って言っても治りませんから。
由結:なるほど。わかりやすいですね。人生ってシンプルなんですかね。
慎太郎:そうなんですよ。だって、自分が幸せに生きるために生まれてきたのに、例えば、公園をお散歩したとします。私ならね、「お花が綺麗だったわ。」って感想を言うはずなんだけれども、「犬のうんちが落ちてたわ。」という人もいる。「どこ見てるんだろう?」って思っちゃうの。同じ所を散歩していてもね。それで人生って全然変わっちゃうと思うんですよ。
由結:そうでしょうね。先程ママとね、一緒に歩いていた時、ちょっと空を見上げて、太陽の写真を撮ってらっしゃって…。ああ素敵だなって思ったんです。
慎太郎:空が気になってしょうがないんですよ。空とか風とかお花とか。やっぱりそういうものに興味がある。
由結:なるほど。色んな景色があると思うんですけど、空のどのあたりを見てるんですか。
慎太郎:やっぱりね、「雨が降りそう。」とかね、「明日も晴れだわ。」とかね。自然に教わることは多いですね。
由結:なるほど。自然ですか。例えば動物も、何か天変地異があったらいち早く気づきますよね。
慎太郎:やっぱり人間らしさっていうのは、人間も動物の一部ですからね、その勘を忘れちゃうとたぶん地震が来ても、例えば台風の雨が降る前は生ぬるい風が吹くとかね、トンビが回るとかね。
由結:なるほどね。そういう感覚を人間も甦らさないといけないですよね。
慎太郎:そうなんですよ。好きですね、自然を見ることは。
由結:そうなんですね。もう本当にお話し尽きなくてあっという間で。本当にママとお話ししていると、お勉強することばかりで、本当に感謝でございます。「サロン・ド慎太郎」、是非皆様にチェックして頂きたいと思います。
慎太郎:まずはインスタグラムをご覧ください。楽しいので。
由結:そうですね、美しい画像がたくさん出てきます。最後にママからリスナーの皆様に向かってメッセージを一言頂けますか。
慎太郎:先ほど申しましたけれど、この世は全部気のせいなので、背が大きくても小さくても人と比べない。そして、自分が楽しいことだけ考えていればいいと思いますよ。「悩まない、悲しまない、もちろん死んじゃいけない。」だから楽しく生きるように、自分をまず大切に思ってほしいと思います。この世に起きることはほとんど気のせいですから。あまり気になさらないで。
由結:有難うございます。“気のせい“とお言葉を聞いて、なんだかすごく心が軽くなりました。
慎太郎:お世話になりました。ごめんくださいませ。
※こちらのインタビュー記事は、2018年1月30日時点での情報です。イベントの日時等が載っているものは、すでに終了していることもありますので、ご注意ください。