金子修介 監督「現場の楽しさ キャストの力」
銀座ロイヤルサロン1週目
目次
武田信玄公が生誕して500年の記念イヤーに公開!映画“信虎”
由結:さあ、今お聞きいただいた音楽は、これから全国公開となる映画『信虎』のメインテーマ曲です。作曲はあの巨匠、池辺信一郎先生です。さて、本日の素敵なゲストをご紹介いたします。平成ガメラ三部作、そして『デスノート』など、数々のヒット作で有名な金子修介監督です。よろしくお願いいたします。
金子:よろしくお願いします。金子修介です。
由結:今日は本当にもう心待ちにしておりました。どうぞよろしくお願いいたします。
早速ですが、この映画『信虎』なんですが、監督が手掛けられた作品の最新作ですよね。
金子:そうですね。撮影自体は2年前なんですけど、コロナの前、直前だったんですけど、それで仕上げがコロナに重なって公開までなかなかいかなかったので、やっとです。
由結:武田信玄公が生誕して500年の記念イヤーの2021年に公開ということになりましたよね。信玄の父親である信虎について、私はあまり知らなかったんですが…。
金子:そうですね。信玄が父親を追い出したのが信虎であるという話は歴史マニアはよく知っている話ですね。僕も歴史好きなほうではあるんでそこは知ってましたけど、信玄が亡くなったときまで生きていたとか、そのときに京都の足利将軍に仕えていたとか、それで自分はもう一回甲斐に帰ろうとしたとか…全然知らなかったですよ。
由結:そうなんですね。最初脚本をご覧になっていかがでしたか。
金子:映画の主人公としては年齢が結構いってるっていう印象でしたね。このおじいさんが孫の勝頼!孫と戦うっていう…ここ面白いですよね。孫と仲良くするっていうおじいさんの話は結構あるけど、戦うわけですからね。殺し合いまでいかないですけど、基本的にはそういう権力闘争なんで、シビアな物語ですよね。
戦国時代の空気感をつくるために工夫したこと
由結:そうですね。信虎の生きてきた時代というのは戦国時代。戦国の世の凄まじい空気感。これを作るために監督はどんな工夫をなさったのでしょうか。
金子:もうこれは俳優さんの“気”ですね。俳優さんがその気になると我々は一緒にその気になるわけですよ。この場合、とくに気を付けているのは所作ですね。先生が教えてくださる所作。侍が行う形式を重んじる所作。
まあでもテレビの時代劇なんかだともうテンポよく見せなきゃいけないから、省いちゃったりすることがありますよね。それが今回はそこを全部省かないでやろうと。だから「なんとかのなんとかのかみ、なんとかのなんとかの…」という言い回し。それは普通はテレビの時代劇で言わないでしょう。
由結:確かに、見たことがないですね。
金子:でも当時は必ず言っていたんです。『甲陽軍鑑』っていう資料にそれが残ってるんですよ。それをこの脚本書いた宮下社長は全部読んだうえで脚本にしているんで、そういうことで俳優さんがそれプラス立派な衣装で、と。甲冑ひとつとっても本物に近いものなんですけど、レプリカですけど。そういうものを身につけたときの気持ちですね。これで戦国時代の空気がどんどん漂ってくるわけです。
由結:なるほど。あの所作と共に言葉づかい、衣装。それがあの空気感につながっていたんですね。そういえば髷もいつも見ていたのと違ったように思いますが。
金子:ええ。日本のメイクのメイクアップ、特殊メイクの第一人者である江川悦子さんが髷を担当したんですが、普通はすぐにかつらってわかっちゃうみたいなのがテレビ時代劇であるじゃないですか。そういうのではないんですよ。全部特殊メイクになって、ピッタリときて、でも信虎の場合は禿げ頭。頭髪ないですけど、それはかつらでやるのも可能だったんですけど。永島敏行さんや堀内正美さんなんかはかつらなんですが、寺田農さんは全部剃ってるんですよ。
由結:まぁ、そうなんですか。
金子:ええ。それは第一人者である江川さんにしても、毎日このかつらは1時間半かかるということで、6時出発の場合、4時半から毎日やらなきゃいけないとなると、寺田さん、それもう剃ったほうが早いですよ。剃ったほうがいいですよっていうことになりましてね。頭髪は剃ってました。
由結:そうなんですね。一つ一つの場面に本物というか、臨場感があって。本当にその時代にトリップしたかのような感覚に襲われたんですが、そんな一つ一つのご努力が重なっていたんですね。
金子:もう僕もね、トリップしてましたよ。映画の時代劇撮影、撮影所のセットでやるのが多いんですけど、今回はそういうことじゃなくて本当のお寺でやってるんで、建物の壁とか床とか本物なんですよ。だからやっぱりそこにライト当てて、黒澤明監督の『影武者』ほどの予算はないですけどね。そこまではないんですけど、その『影武者』に匹敵するような映像を撮れたかも、と。
黒澤明監督の『影武者』に匹敵する映像と音楽
由結:素晴らしいですね。『影武者』も武田家を描いたものでしたね。
金子:僕は『影武者』の大ファンで、どこかこの映画は『影武者』のスピンオフという気持ちがあるんですよ。
由結:なるほど。運命ですね。
金子:『影武者』では信玄が死んだら3年黙ってろと言って影武者が出てくるわけですけど、その場所よりもずっと離れた京都でそういうことが、信玄の父親が甲斐に向かっていくということで、その『影武者』の音楽を制作された池辺信一郎先生が今回もこれをやっていただくとは。僕の頭の中では撮影中、『影武者』の音楽が流れていたんです。
本当に光栄なんですけど、実は『影武者』とちょっと似たところもご自身で入れてくださってるんですね。パロディって言うと違いますが、長篠の戦いで、武田は壮絶に負けるじゃないですか。それをそのときを思わせるような音楽を池辺先生が黒澤プロに電話して「いい?」って、作ってくださったんです。
由結:そうでしたか。とても貴重なお話!それを思いながら聞いていくとまた感動が深まりますね。このような素晴らしい音楽とともに、ご関係者・キャストの方々、皆様によって作られた作品なんですけれども、この俳優の皆様の演技指導を監督はなさっていると思うんですが。
名優の皆さんの演技と所作指導
金子:まあ、演技指導なんてそんな大げさではありませんが、寺田農さんはご本人が信虎のことも研究されてるし、脚本もこういったほうがわかりやすいんじゃないかっていうようなのも言ってくれたりして、一緒になって信虎像を作ってくれました。あとは所作指導の先生のご協力あってですね。「所作指導の先生の通りやってください」っていうのが演技指導みたいなものですかね。だから谷村美月さんなんかはそういうことでみたいな感じでやってもらってるし、本当に明るい子なんですよ。お歯黒つけて昔のお姫様みたいな感じで。
由結:そうそう、お歯黒!時代を再現した演出が素晴らしいですね。
金子:不思議なんだけど、お歯黒って本当に昔の人はきれいだと思っていたのかなってね。どうなんだろうね、本当はっていうふうに思いましたけど(笑)。
由結:本当にその辺りはちょっと調べてみたいですね。監督はいつも作品に必ずメッセージをお持ちだと思うんですけれども、この作品にはどんなメッセージ、思いを込められましたか。
金子:いつも絶望とか描いても最後は希望を持てるようにしたいなというふうに思って映画を作ってます。この映画もそういう意味では武田家が滅びて名前だけ復活はするけれども、それよりもそういったところから解放されるという生き方もあるのではないかということで、そこに若い谷村美月さんとか矢野聖人くんとかのお芝居をちょっと見てもらって、希望を持ってもらいたいなと思うんですけどね。
武家の時代にあった抑圧からの解放
由結:なるほど。今“解放される”っていう言葉が今出ましたけれども、あの時代に縛られていた様々なもの…そこからの解放という意味と捉えてもよろしいでしょうか。
金子:そう。まあ武家はやっぱりいかに死ぬかじゃないですか。もうすごい死にますよね、この映画もいっぱい人が、次から次へと。僕は死ぬところはきっちり描きたいと思いまして、必ずちゃんと死んでもらってるシーンが登場します。そのあと血が出てきますけど、そんなにえぐくないでしょ。血は。
由結:確かに。そうですね。
金子:それでも血は流れるもんですからね。斬られれば。それはちゃんと描いて、いっぱい人死んで、もう武家というものの抑圧っていうのはあると思うんですよね。抑圧の中でいかに生きるかっていう、そういう時代だった。でもそういう時代でも自由に生きられる人もいて、解放されることもあったと。どっちが幸せかと。名を残すのも幸せだろうし、三途の川を一緒に渡っていきたいって言って死んでいくっていうのも不幸っちゃ不幸だけど幸せかもしれないしっていうような、それから解放される気持ちも描いて、現代の人が見れば時代はこうだったけど、一方で風通しがよくなるところもあるんじゃないかっていうこと、いろんなことを思いながら見てほしいなと思うんですけど。
由結:そうですね。本当にそういう意味では新感覚で見られるのではないかと思いますが。
金子:うん、新感覚ね。実はこの映画は、オーソドックスな、本当に昔ながらの時代劇なんだけど、そこまで徹底してやると新感覚っていうふうになって、テレビの大河ドラマとはちょっとまた違うなっていうところはあるかと思いますね。
由結:はい。そうですね。監督、もうお話尽きないんですけれども、また来週も出ていただけるということで、ぜひお話を伺っていきたいと思っております。
金子:わかりました。
由結:本日は本当にありがとうございました。
金子:ありがとうございました。
銀座ロイヤルサロン2週目
“怪獣図鑑”をつくった少年時代
由結:さあ、今お聞きいただいた音楽は、これから全国公開となる映画『信虎』のメインテーマ曲です。作曲は巨匠、池辺信一郎先生です。さて、本日のゲストは平成ガメラ三部作、そして『デスノート』など、数々のヒット作で有名な金子修介監督です。よろしくお願いいたします。
由結:先週も監督からこの映画『信虎』について、監督がキャストの皆様と向き合いエネルギーをもらったときに自分もその世界に入ってしまうという、そんなお話を伺って興味深々でした。
金子:そうですね。やっぱりキャストの力大きいですよね。
由結:映画監督という職業はキャストや関係者、様々な人で構成された場をしきる立場。その他にも様々な仕事があると思うのですが、皆さん知っているようで知らない世界だと思います。まずは、監督が映画監督になるまでにどんなふうにお過ごしだったのか、教えていただけますか。
金子:僕は昭和30年、1955年生まれなんで、テレビ小僧、マンガ小僧ですね。マンガばっかり描いている少年ですね。手塚治虫先生の『鉄腕アトム』とか、『サイボーグ009』石ノ森章太郎のに多大な影響を受けて、怪獣も影響を受けて、小学五年生で『ウルトラQ』が始まったんです。そういうことで友だちと怪獣のお芝居をしたりして。
由結:今の『ガメラ』につながってくる怪獣がお好きだったんですね。
金子:怪獣辞典とか作ってました。
由結:そうなんですか。やはり研究熱心というか、なにか一つのことにのめり込むタイプだったんでしょうか。
“8ミリ映画”を制作した高校時代
金子:まあ子どものころはそうですけど、高校生のころになってクラスで8ミリ映画を作ったんです。それからですね。映画監督を目指しだしたのは。よくこの映画に感動して映画監督になるっていう話は聞くんですけど、僕の場合は映画を自分で作ったことが最初のスタートというか、マンガばっかり描いてたんだけど、母親が画家なもんで、切り絵作家、「あんたの絵はデッサンが狂ってるマンガ。下手だ」みたいなことを言ってたんですけど、これでも8ミリを向ければデッサンが狂ってるとか言われなくて済むってこともあり、一人でシコシコ描いてるよりも友だちを集めてやったほうが楽しいと思いましてね。
由結:なるほど。確かに自分一人だけではなくて周りの方々も巻き込んでの作業になりますものね。
金子:そうですね。そこから高校の文化祭で披露して、お客集めて、わあーって。もう僕映画監督になろうっていうのが高校1年のときのスタートです。
由結:なるほど。そのときにもう醍醐味を知ってしまったという感じなんでしょうね。
金子:そうですね。みんなで作って、そのときにもういつの間にか監督っていう感じやってたから、すごいエクスタシーっていうか、自分の考えたもの、頭で考えたものが映画に、映像になるっていうことに感動しまして、自分の映画見て感動しましたからね(笑)。
由結:素晴らしいですね。もう楽しくてしょうがないという、そんな感じなんですね。
金子:そう。本当に高校1年のあのときはもう楽しかったんですよね。
由結:やはり監督になる方というのはそういう周りの方を巻き込んだり、調整したり、現場の雰囲気づくりなどあらゆる能力は必要なんでしょうね。監督は、『ガメラ』や『デスノート』など素晴らしい作品を数多く手がけられていますが、現場の雰囲気がそのままそこに反映されているという感じでしょうか。
映画監督という仕事の楽しさ・大変さ
金子:まあ現場が成立すればそれはできるんですけど、映画はそれまでが大変なんですよ。でもスタートしたら撮影現場はもう本当に楽しいもんですよ。そこに至るまでが苦痛の連続ですね。
由結:なるほど。そういうものを乗り越えていろんな醍醐味があるということなんですね。
金子:そう、乗り越えて。撮影の現場は本当に楽しいんですよ。
由結:これまでにいろんなキャストの方だったり関係者の方との楽しかったエピソードなどはありますか。
金子:どの映画も。『ローマの休日』のオードリー・ヘプバーンみたいな言い方になりますが、どの映画も全て楽しいですね。
由結:では、特に『信虎』のエピソードをお聞きしたいです。私は視聴者として拝見させていただいたときに本当に感動して、あんなに自分が泣くとは思わなかったんですね。
金子:ありがとうございます。いや僕もそんな見て喜んでいただけるような映画だったろうかなんてちょっと自信がいまいちだったけど(笑)嬉しいですね。
由結:本当に素晴らしい…監督としてあの映画に取り組まれて、どういう気持ちでのぞまれたのでしょうか。
金子:その前にちょっと3年前に中国で映画撮ったやつが未だに公開されないという、そういうことがありました。もうなんとか日本映画の現場に戻りたいという思いがあったというのがスタートですよね。
監督って言っても現場がない監督は何者なんだみたいなことですから、俳優さんやスタッフから監督って呼ばれて監督なんで、それしてないときは一応肩書は映画監督だけどもう勉強してるとかシナリオ作ってるとかそういう普段のことってただ単にダラダラしてて、何者でもないっていう時間がすごい長いともう嫌になっちゃうんで、現場に戻りたいというのがありましたね。3年はつらかったですね。
監督になれた秘訣
由結:そうですか。そんな経験を経て、今本当に現場に戻られて感無量というか楽しいのでしょうね。映画監督を目指しても監督になれる方って一握りだと思うんですね。それでご自身が今のお立場にいらっしゃるのはどんな秘訣があったのでしょうか。
金子:もう本当に僕の場合は脚本を書けたことかなと思うけども、脚本を書くことが重要だと思いますよ。どういうビジョンを持って映画を作ろうかって、そのビジョンがあればいいわけで、無いとダメです。それを第三者に伝えるのは脚本でしかない。映像はこれから撮るわけですから。いろんな題材があった上でそれを映画にする上では脚本、シナリオ、それが重要なんで、まずそれを書けなければ第一歩がきれないということじゃないですかね。
日活の助監督時代
由結:なるほど。監督は日活の助監督だった時代がおありですよね。その時代はいかがでしたか。
金子:そうですね。日活の助監督試験っていうのがあって、これは自慢ですけど、300人中2人での合格で合格したんですけど。
由結:すごい、狭き門ですね。
金子:でも僕は現場の助監督としては無能だったんですね。まったく気が回らないから。カチンコっていう拍子木を叩かされて、これが嫌いで、もう腐っていながらうち帰ってシナリオ書いていました。そのときに応募した城戸賞っていうシナリオコンクールを、賞は取らなかったけど最終選考まで行ったんで、それが会社の中で「金子、本が書けるじゃねえかみたいなところから、「じゃあこれ書いてみろって言われて書いたのが『聖子の太腿』。それと、それプラス、大学の先輩の押井守さんが『うる星やつら』で監督デビューするときに「金子ちょっと書いてみて」って言ってくれて、それでそのテレビ放送2回目の「テンちゃんが来た」の回、も書いたりしてるんですよ。そういうことがあって、ちょっとほかの人よりも早く監督になれたんですけど、それから大変ですけどね。
由結:なるほど。いや、すごいですね。そういった能力ですよね。特殊な能力というか、特徴的な能力を持ってらっしゃったというのは強みですよね。
金子:まあいわゆるよく言われる“ホンが書ける”というやつです。子どものときからマンガ描いたり、小説も描いてたりしてましたから。
由結:本当に多才だったわけですよね。
金子:まあオタク的なところだったんじゃないですか(笑)。
由結:監督は実はnoteで助監督時代のお話なんかも載せてらっしゃいますよね。
金子:(笑)。はい。“ロマンポルノ無能助監督日記”っていうんです。
金子監督が人との付き合いで大切にしていること
由結:監督の文章がとても楽しくて、ファンの方も楽しみにしてらっしゃると思います。金子監督は出演者の方や関係者の方々から愛されているという印象を私は持ってるんですけれども、金子監督が人とのお付き合いの中で大切にされてることがあれば教えていただけますか。
金子:そうですね。真剣に付き合える人は付き合わないといけないっていうことかな。でも、「自分はそれできてるのかなっていうふうに思っちゃいますよね。「そうしなきゃいけないんじゃないかと思いながら。
由結:ご自分に対しても深い考察をお持ちなんですね。
金子:え?深い考察っていうか、そんな自信家ではないので、そんなことは。
由結:そうなんですか(笑)。謙虚でいらっしゃるところが皆様から愛される一つの理由なのかななんて今思いましたけれども。
金子:いえいえ(笑)。まあ俳優さんともそうやってちゃんと付き合いながらやれてるのかなって。今回は本当に寺田農さんは僕が新人監督になったばっかりのときにテレビの2時間ドラマで柴田恭兵さん主演の『マイフェアレディース』を撮ったんです。そのときの悪役で、最後に殺される悪役やってもらったりして、その後もいろんなところでお会いしてたから、寺田さんとのお付き合い・コミュニケーションが取れていたっていうことも大きかったかなと思います。
由結:きっとそうなんですね。人を大事にされていて、その結果でまたこういった現場が出来上がってるということですね。いや本当に監督、素晴らしいお話ありがとうございます。
金子:いや、こちらこそありがとうございます。
由結:映画『信虎』は11月12日よりTOHOシネマズ日本橋、そしてTOHOシネマズ梅田、ほか全国公開ですので、本当に楽しみにしております。
金子:お願いします。
由結:はい。ありがとうございます。
金子:ありがとうございます。
由結:金子監督にはまた来週も出ていただけるということで、楽しみにしております。本当にありがとうございました。
金子:ありがとうございました。
銀座ロイヤルサロン3週目
声診断コーナーとは
由結:さあ、本日は声診断コーナーです。本日はユウキアユミワールドアカデミー稲井英人学長が担当するコーナーです。
これまでに2万人以上の臨床データのある声診断ソフトにより、ゲストの方の声の波形を読み取り、その方の個性、能力を紐解いていきます。
本日のゲストは平成ガメラ三部作、そして『デスノート』など、数々のヒット作で有名な金子修介監督です。よろしくお願いいたします。
金子:どうも。よろしくお願いします。
稲井:よろしくお願いします。
由結:先週に引き続きご出演いただきまして本当にありがとうございます。さあ、金子監督にはこれから簡単な挨拶など、12秒間ぐらいお声を出していただきまして、金子監督の素晴らしい才能の秘密に迫っていきたいと思っております。では、稲井学長、よろしくお願いします。
稲井:よろしくお願いします。簡単に解説だけしますね。今から12秒ほどしゃべっていただいて、それが12色の色と波形で凹凸で出ますので、それでどういう人に影響を与えているか、それを解説したいと思います。さて、これまで2週にわたりご出演いただきましたが、その感想をいただけますか。
金子:こんなに『信虎』を面白がっていただいて光栄です。私は映画監督の金子修介で、東京都渋谷区初台出身で今やぞろ目の66ということで、『信虎』のあとも映画を作れるかなということで日夜奮闘しております。
体感力(レッド・コーラルレッド・オレンジ)
稲井:はい。ありがとうございます。こんな感じで出るんですね。この12色で出てきまして、見る能力、聞く能力、感じる能力ってありまして、金子監督はどちらかというとこの感じる能力、自分で現場で感じたいタイプの方みたいですね。ご自分でどう思われますか。“分析する”“聴く”“現場でもうワクワクいきいきと感じる”
金子:そうですね。自分の、人にやらせたいっていうよりはやってる姿で感じたいっていう、確かにありますですね。「先にちょっとお芝居やってくれっていうところがありますかね。
稲井:そうですね。そして同時にこのコーラルレッド、オレンジがありまして、これが大和魂とか、このあと曲診断も実はテーマ曲させていただくんですが、これも非常に面白いんですよ。
金子:大和魂は自分はないかなと思いますけど。
稲井:いやいや。結構このオレンジのところが結構そうでして、丹田のあたり、ここに結構声が出るんですね。それとコーラルレッドと、この本能的な感覚。動物的な感覚をお持ちですよ。
金子:そうなんですか。
稲井:そうです。だから静かに「いや僕は」っておっしゃってますが、実はすごく俊敏なところがあって、これと思ったらサッと動いていったり、あと物事を触れたり触ったり匂ったり、そういった五感的に鋭いところも結構ある方なんですね。ここを磨いていくとより能力が開花すると思います。
分析する能力(ネイビーブルー)/表現者(ブルー)
稲井:それからこの上の“見る”というのが分析する能力なんですね。物事の本質を見極めたり、これ第三の目のところも結構活発で、物事の本質、真実を見極めたいとか、そういう能力も非常にあります。あとこのブルーというところが実は表現者で、ずっとシナリオみたいなのも書いたり、ずっと表現するために生まれてきてますよ。
金子:そうですか。
稲井:はい。まさしく表現者です。
金子:じゃあ表現しなきゃ(笑)。
アイデアの宝庫(アクアブルー)
稲井:本当に(笑)。だからどんどんアイデアとか、このアクアブルーっていうのは右脳的なものなんですが、どんどんアイデアが浮かぶ方なんですよ。
金子:そんなどんどんは出てこないんだけどね(笑)
稲井:いや、これはかなり出ます。だから先ほどお話差し上げたように、現場にいたり楽しいところにいたり、自分が感覚が感じてる、生きてるなっていうのを感じれるような場所にいると、どんどんアイデアが出てくるタイプ。
金子:いやだからね、もう映画はね、もうお金がリミットが低すぎて、だからそのいくらお金使ってもいいってなったらどんどんアイデア出てきますよ(笑)。
稲井:なるほど。
金子:確かに。なかなかそういうことがないんですよね。いくらでも使っていいってことが(笑)。
由結:(笑)。
稲井:なるほどね(笑)。
金子:これしかない、これしかないっていうばっかりですから。
稲井:その中でなんとか。
金子:はい。だからどんどんアイデアが出てこないなっていうのがそのリミットの中ではね。と思ってますけどね。
稲井:なるほど。でも本当に面白い才能をお持ちなので、結構やっぱり現場、そしてそこで感じるということは今まで以上に意識されるといいですね。
金子:感じる。現場で感じる。
稲井:そうですね。とにかく五感がだんだんこう現代人薄れてくるんですけども、できればご飯を食べるときも口の中に意識持っていくんです。なんか気がつくとご飯パパッともう数分で終わってたりしません?
金子:いや僕は長いんです。
稲井:それはいい。
金子:食べるのが、時間が長くて、傍が迷惑してる。
稲井:そうですか(笑)。それむしろいいことですので、ご飯食べるときに50回噛んだり口の中に全神経持ってってみてください。
金子:それ噛めっていうのをすごく親から言われてたんで遅いんですよ、すごく。
稲井:いいんです。その感じる、おいしいおいしさを感じる。これだけでまたエネルギーは変わってきますから。
金子:納豆でもおいしいと思うまで噛んでますね。
稲井:オッケーです。ばっちりです(笑)。ますます能力が開花しますので、今後のご活躍楽しみにしております。
金子:ありがとうございます。
稲井:今日はどうもありがとうございました。
由結:はい。ありがとうございました。
金子:ありがとうございました。どうも。
由結:本日は金子修介監督のお声を分析させて頂きました。それでは本日は声診断コーナーは以上とさせていただきます。本当にありがとうございました。
金子修介さんのプロフィール |
1955 年生まれ。東京都出身。 大学卒業後、日活入社。根岸吉太郎監督や森田芳光監督作品に助監督として就く。 『宇能鴻一郎の濡れて打つ』(1984)で監督デビュー。同年、ヨコハマ映画祭新人監督賞受賞。『1999 年の夏休み』 (1988)がニューヨーク美術館ニューディレクターニューフィルムに選出。横浜映画祭監督賞。『ガメラ・大怪獣空中 決戦』(1995)で第 38 回ブルーリボン監督賞。映画芸術誌邦画ベスト 10 第 1 位。『ガメラ2レギオン襲来』(1996) で第 17 回日本 SF 大賞。『ガメラ3イリス覚醒』(1999)の平成『ガメラ』3部作が大ヒットし、怪獣映画に新風を 吹き込む。『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001)、『デスノート』と『デスノート the Last name』 (2006)が国内のみならず香港、韓国でも大ヒットした。ブリュッセル映画祭では観客賞を受賞。他に『就職戦線異 状なし』『咬みつきたい』(1991)、『ネクロノミカン』(1993)『毎日が夏休み』(1994)『クロスファイア』(2000)、 『プライド』(2009)、『ばかもの』(2010)、『百年の時計』(2013)『スキャナー』(2016)『恋のわ婚活クルージ ング』『リンキングラブ』(2017)などを監督。 時代劇では、『あずみ2』(2005)、TV『おそろし〜三島屋変調百物語』(2014)に次いで『信虎』が3作目となる。 |