桂由美さん ブライダルファッションデザイナー「おしあわせに」
2019年1月9日放送
ブライダルファッションデザイナー 桂由美さん(1)
2019年1月16日放送
ブライダルファッションデザイナー 桂由美さん(2)
目次
銀座ロイヤルサロン1週目
2020年に55周年を迎えられた桂由美先生
由結:さて、本日は乃木坂にあります”桂由美ブライダルハウス ”からの放送です。本日の素敵なゲストをご紹介致します。ブライダルファッション界の第一人者でいらっしゃいますとともに、美しいブライダルシーンの創造者・ブライダルの伝道師と言われていらっしゃいます、ブライダルデザイナーの桂由美先生です。よろしくお願い致します。桂:よろしくお願いします。
由結:桂由美先生は55周年を迎えられたと言うことで、誠におめでとうございます。
桂:ありがとうございます。あっという間でしたけどね。
由結:先生の素晴らしいご活動の数々が見逃せないのですが、今度は2月18日にコレクションがありますよね。ご準備は如何ですか?
桂:えぇ。一番大変なのはやっぱり物を作ることなので、素材選びとデザインと、そして今回はちょっとゲストと言うのはいつも、この前のアンミカさん、その前の吉田沙保里さん、といつも一人なのですけど、今度7人色んな意味で出てくるのですよね。だからその人が決まるとまたデザインもちょっと変えなければいけませんから、そのあたりが大変ですね。あと少し大変な物は縫い始めてますけど。
式の場所別に5つに分けたデザイン
由結:なるほど。今回のショーの注目・テーマと言うのが”Brilliant White Debut” と言うことなのですが、”白”について、今回はどのような位置づけでお考えなのでしょうか。桂:そうですね。日本独特のお色直しと言って、色物もありますけど、やはり主役は白なので。本当に55年間どうやって白を扱っていこうかと思ってきました。世界的なトレンドもありますから。例えば今だと光る物が流行っていますから、その光をどういうふうに表現するか。例えば「ハワイでやりたい」とか、そういう人もいるわけでしょう?そうするとほとんど外光の太陽光線の中で写真を撮ったりしていらっしゃるわけですよ。そういう所で綺麗な光と、それからこういうこの部屋のシャンデリアの下の綺麗な光とは物が違いますからね。ですから、私はデザインする時は、いつでも五つぐらいのタイプを想定します。例えば、屋外での結婚式でも二通りある。一つは海外。ハワイとかグアムとかの場合。それと日本の沖縄とか日本国内でのリゾートと言う時とやりかたちょっと違いますからね。それから今度は屋内なんだけど、レストランみたいな場合はお客様は広く歩けないような場所、ホテルなどの小さなチャペルの時もあれば、天井高くて広くて凄い大聖堂みたいな所で着るドレス…と、大体5パターンぐらいに分けてデザインします。
由結:なるほど。様々な場所で皆様が輝くように考案なさっているのですね。今回はウェディングだけに特化していなくて、“他の場所でも着られる白いドレス”と言うのも一つの特徴ですよね。
時代とともに移り変わる、世界と日本のドレスのトレンド
桂:えぇ。そうですね。今度初めてそういう提案をしてみようと思ったのはどうしてかと言うと、一番ブライダルで今ファッショナブルと言うか、先端切って力強いと言うのはアメリカなのですけど、そのアメリカで発表しているブライダルファッション。「えっ?これもブライダルなの?」と言うようなものばっかりなが随分多くあるんですよね。例えばパンツスタイル。パンツと言うのは本来男性が身に着けるもの。大体私達の固定概念では、”ウェディング”と言うのは”男が最も男らしく・女が最も女らしく”。それが一緒になると言う所のに良い所があると言うふうに思っているのですけど、男は全部パンツですよね?それで「なんで女がパンツ履くの?」と言うのがあるわけで。二人の人生の目標が同じいわゆる”同志”みたいな、一緒にこれからこういう人生を築き上げていくんだ、と言うようなね。そういう意思表示なのかなと言う感じもしますし。由結:確かにそう感じられますね。
桂:大体多くの場合には欧米ではウェディングドレスは借りないんですよねレンタルではなく買うものなんですよね。借りる人はよっぽど急ぎの人か貧乏な人かで。普通は皆買いますから。だから、ですから一回きりしか着ない。本当にもったいないじゃないですか。あと全部しまってあるわけですからね。それでよく子どもに着せたいと言う親御さんはよくあるんだけど、大体お子さんは着ないのですよ。流行が変わっちゃうものですからね。よっぽどでないと着ないでしょう?そうすると宝の持ち腐れになるから、パンツにしておけば上下別々にして着たりすれば着られますよね。だからそういう実用的なこともあって、ああいうのが出てるのだろうなとも思います。また、こうしたパンツスタイルは、起業式など、女性がビジネスを始める時のセレモニーやパーティーにもふさわしいと思って、今度の2月のショーでは、起業する女性のためのデザインも進めています。
由結:時代の流れで変わってきているのですね。雑誌にも掲載されていますが、こちらはアメリカ ニューヨークでの写真ですね?
桂:そうなんですよ。うちもニューヨークでライセンス提携していますのでね。全般的にセクシーなんです。
由結:えぇ。肌の露出がかなりありますね。
桂:胸の出しかたも凄いし。背中なんかも大きく空いたデザインを採用しています。これだともうブラジャーなんか完全にしないわけですから。だからこういうものはやっぱり、でも日本と言うのは全てそういうものを控えめに露出すると言うのが美徳なので。だからあんまりここまではいかない。もちろん一時期よりはもちろん襟ぐりが大きくなったり、シースルーが極端になってはいますけれど、ここまで欧米のようにセクシーにはしないので、その辺が欧米の感覚と日本の違いですね。それとでもう一つ、は「これで本当に教会の式に合ってるの?」と言うことになるじゃないですか。だからそうじゃなくて、協会に行かない結婚式で教会を使わないと言う人が約半分くらい出てるんですよ。宗教離れしているわけですよね。それでそうすると「じゃあ何の為にウェディングドレスを作るの?」と言うことになったら、夜の披露宴・パーティーの為だから、パーティーだったらこれいいじゃないですか。だから全然日本で使う使いかたと違いますからね。でも日本では厳粛なキリスト教の式服として着るわけですからデザインも違って当然なんです。
由結:日本のそれと同じに考えてはいけないのですね。
桂:はい。ただ欧米の場合もやや元に戻ってきたかなと思うのは、やっぱりキャサリン妃やメーガン妃などのドレスにも表れていますの影響ですよね。イギリスと言うのはキリスト教が国教。国の教えなのですよ。だから英国王室と言うのは、いわゆる日本みたいな国民統合の象徴であると同時に、その宗教のトップでもいらっしゃるわけですから。英国の王族が結婚すると言う時はやっぱり長袖で、ここもそんなに出さなくてと言うことになるわけ。そうするとそれを見た人は「あっ、やっぱりああいうのはいいわね」と。特にキリスト教で儀式挙げる人は思うじゃないですか。それでちょっと元に戻ってきたんだと思うのですけど。それともう一つは“ロマンティック”ですよね。こういうロマンティックなものが今まではなかったのですけど、最近出てきました。一番得意なのものは、うちの場合ロマンティックですから。元々55年前に始めた時は日本ではウェディングドレスと言うのはほとんど儀式よりはお色直しに着てたんですよ。式は着物でやります、宴会の時にウェディングドレス。そうするとやっぱりこういう華やかなロマンティックなものが合いますでしょう?うちのデザインコンセプトは、”品格”と”信頼”と”ロマン”なのですが、それが今戻ってきて。例えば袖を上げるパフスリーブなんて言うのは今まで全然ここ30年ぐらいなかったですけど、また復活してきましたね。
日本の婚姻件数の減少に警笛を鳴らす
由結:時代が移り変わる中で、先生は55周年を迎えられて今どのようなお気持ちでいらっしゃいますか?桂:いやー、もうこんな皮肉な人生があったかと思うぐらいですよ。だってウェディングドレスに出来そうな素材もない、下着もない、アクセサリーもない、花もない。何にも無い所から一つ一つ作り上げて欧米の水準とに比べて日本とが引けを取らないように、と。そればっかり考えてここまで来たわけだと思うんのですよ。それでウェディングプランナーとかウェディングプロデューサーのかたが出てからやっぱり日本もいわゆる国際水準になってきたのですけど。なんて皮肉なことか、一時期・最盛期は110万組カップル誕生したのに、半分の59万しかいない。昨日も新聞に出てましたけどね。だから危ない。日本の人口がどんどん減ると言うことを、社会的な視点をもって若い人にも考えてもらいたいと言う気がします。まぁ、結婚だけは個人の自由だから、強制するわけにはいかないのだけどいきません。
由結:そうですね。本当に人との出会いで社会も成り立っていますから。是非この素晴らしいブライダルハウスから、素晴らしいカップルが誕生するといいですね。
桂:そうですね、本当に。うちはウェディングに燃えている人達が毎日いらっしゃるのでね。あんまりここで仕事していると感じないのですけど、新聞読んだりとかすると「本当に日本どうなっちゃうのかな?」と言う感じはしますね。
桂由美先生にとっての“仕事”とは
由結:先生は、仕事と言うのは情熱を持って行うべきと御著書でもお書きになっていらっしゃいますが、先生にとって仕事と言うのはどんなものなのですか?桂:そうですね。一度ピエール・バルマンがまだお元気な頃にちょっと一緒にハイヤーでここを通ることがあって、「あれが私の店だ」と言ったらピエール・バルマンが「ちょっと車停めて寄ってもいいか?」と仰ったから、「えっ!?」とびっくり。「どうぞ、どうぞ」と。だからもう社員は目を丸くして、私とバルマンが入ってきたから。それでその時にバルマンが言ったことが”「自分はこの世で最も美しいものは花嫁姿だと思ってる」”と。だから大好きなんですって、ウェディングドレス。なんだけどけれど、オートクチュールとして仕事をしていると年間に2回~3回しかウェディングドレスをデザインすることがない。もちろんピエール・バルマンの手掛けるドレスは、どこかの国のお姫様のデザインですけどね。そして、彼はこうとも言ったんです。「貴方は毎日ウェディングドレスばっかりをやってればいいわけだからいるのは、何と羨ましい人生だ」と。いや私は本当に体に寒気がしてね、世界のピエール・バルマンに「羨ましい」と言われたら”もう絶対にこの仕事は私の天職だ”と言うふうに思って。そして、お客様の笑顔を見ると言うのが一番励みになりますよね。写真持ってきてくれて「皆に褒められましたよ」と言ってくださるので。
由結:本当に素晴らしい笑顔なのでしょうね。
桂:えぇ。そうですね。だからどんなことを人間は仕事にしていたとしてもやっぱり辛い時や苦しいことを乗り越えて、何らかに喜びを見出す。それを果たせた時は、皆で簡単なパーティーでもやってハッピーになるとかね。これを繰り返さないとね。いつも辛いのを切り抜けただけの人生と言うのは本当にもったいないと思いますよ。だから何らかで何かを成し遂げたらちょっとハッピーな気分になってちょっとだけ贅沢をするとか、皆で喜びを分かち合うパーティーをするとか、ね。
由結:素敵ですね!先生は皆さんにサインをなさるときに、一言メッセージで”お幸せに”とお書きになるそうですね?
桂:えぇ。もう本当にお客様の幸せをいつも願っています。ウェディングドレスを着て本当に結婚する時は皆さん一日一日綺麗になられるのですよ。「あっ、一週間前に来た時よりウエストも細くなってますね」と言ったら、「努力してるんですよね」と。「お肌も綺麗になりましたね」なんてよく言うのですけど。だからお客様によく言うことは「前の晩とにかくよく眠ってくださいね」と。寝不足だと必ず表情が硬くなったりちょっと冷たくなったりするから。やはり花嫁の微笑、微笑みは美しい。花嫁だけじゃないと思いますけどね。全てその人が幸せな時を過ごして頂き、ハッピーな感覚をお持ちになって、微笑む時は本当に最高の美ですよ。だから「絶対微笑笑顔で一日を過ごしてくださいね」と言うのですけど。「わかりました、よく眠ります」と皆よく言いますけど実際はドキドキして眠れない方も多いでしょうね。
由結:えぇ。きっとお客様は、桂由美先生からそのお言葉を聞けば、とても心強くお感じになることと思います。
先生、お話尽きないのですけれども、そろそろお時間になりましたので、最後に今回のコレクションのご通知をさせて頂きたいと思います。”55周年 Yumi Katsura Grand Collection 2020”、”Brilliant White Debut” と言うテーマですけれども、開催日が2020年2月18日・火曜日。会場は新しくなりました、The Okura Tokyo 平安の間で行われます。 詳細はユミカツラインターナショナルの事務局へお問合せ頂くか、WEBでも公開しておりますので、是非ご覧頂きたいと思います。
桂先生、本日は素敵なお話を頂き、ありがとうございました。
銀座ロイヤルサロン2週目
桂由美先生の事業の今後の展開
由結:さて、皆様こんばんは。本日も”桂由美ブライダルハウス ”よりお届けしております。さぁ本日の素敵なゲストをご紹介致します。ブライダルデザイナーの桂由美先生です。よろしくお願い致します。桂:よろしくお願い致します。
由結:先生、6階のフロアなのですけれども、凄く素敵な場所ですね。お客様は撮影を行うことができるのですか。
桂:そうですね。どうしても売り場は「このドレスにしよう」とか「こっちとこっちを着てみたい」とか着替えをやっていますでしょう?だからそれ終わって決まったらここへ案内して「ここで記念写真撮ってお帰りになったらどうですか?」というわけで作ったんです。
由結:本当に夢のような空間。入ってきた瞬間に歓声を上げてしまいました!素晴らしいご活動をなさってきた先生なのですけれども、本日は今後の展開について伺っていきたいと思います。
“結婚記念の儀式”をさらに普及させたい
桂:そうですね。今私、一番日本で力入れているのは”結婚式は一生に一度”。それで、日本では皆さんね、非常に大金をお掛けになっておやりになるけど、あと何もやってないでしょう?日本は。たまに金婚式やる方もいらっしゃると言う話を聞きますけど、金婚式は50年ですから機会も少ないのでね。もっと、早い段階で行って頂きたい。例えば30年ぐらい。”真珠婚式”と言うのですけどあれぐらいの時におやりになるといいですね。”25年の銀婚式”なのですが、25年と言うとまだお子さん達が学校に行ってたりなんかして「子どもに手がかかっているから、そんな余裕はない」と言うかたが多いのですけど、30年になるとお子さんも大体大学も出て就職している。そうすると「何かこれからまた二人で新しい人生を」と言う感じになることがよくあるのですよ。それに限りませんけど、上皇陛下はちゃんとおやりになっているのですよ、10年毎に。それで例えば”40年のルビー婚式”の時は上皇陛下は楽器チェロをおやりになるでしょう?それでコンサートの形式でおやりになったのね。それでから”50年の金婚式”もちゃんとやられて、つい先日”ダイヤモンド婚式”と言うのは結婚60年だから、大体最後のセレモニーになるんですけど、それもきちっとおやりになっているのですよ。だから10年毎ぐらいやったらどうかなと。その時はもう一度晴れ着を着るチャンスでもあるんですよ。だからこの前以前、神戸で4組の合同の式を生田神社でやったんです。今度3月8日には、平安神宮で関西の人が4組やりたいと言うことで行います。その生田神社の時にマスコミのかたが4人のご主人に聞いたら「いやもういつもは普段着の格好で夫婦喧嘩なんかしているんだけど、今日は本当に綺麗で女房に惚れ直した」と言ったのですよね。それから今度は列席した子どもさん達がやっぱり夫婦喧嘩なんかをしていらっしゃる親を毎日見ていると結婚したいと言わなかったんだけど、その日は「結婚したくなった」と皆言ったんですね。そのほかにも、結婚式やってなかった人が「私も仲間に入れてください」と言うようなこともあるので色々な効果が出てくると思うんです。一組だけだとちょっと如何にもおこがましいと言うふうに、特にご主人が照れくさいとおっしゃるんです。が奥様は喜ぶわけですよ。そういうことをやってくれたと言うことで。何組が合同でね。例えば10年の人と20年の人と30年の人と40年の人。それでこれは丁度10年20年30年40年がやると”100”になるんですよね。だからとってもおめでたいことでもあるので、神社なんかも凄く宮司さん達も「桂さん良いことやってくれるね」と喜んでくださるので。これが今後はこれに力入れていきたいと思って取り組んでいることのひとつですいるの。そのことが一つね。桂由美先生のミュージアム構想
桂:それからもう一つは55年経ちましたから、作品も相当あります。和紙で色んなものを作っているのもあるんですよ。これは本当に世界でも珍しい。普通の和紙をプリーツを織ったりに折ったり縫ったりしているのではなくてね、いわゆる和紙と言うのは漉いているわけですから、漉く所から。例えば花を入れて花いっぱいの紙を作ったり。それから穴を色々開けるんですけど、その穴の開けかたを色々工夫するとレースみたいになったりするわけなので。そういうので時々ドレスを作ってるのですよ。それでそれも溜まってますし、いま力を入れている友禅や絞りのドレス、西陣や博多織のドレスなどを発表する場として。だから”ミュージアムを作りたい”と言うのがもう一つの大きな目標です一つあって。ただそのミュージアムはただいわゆる皆さんが作品をこうやって見せるだけじゃなくて、そこへ来たらやっぱりハッピーになれるようなミュージアムを作りたいな、と。由結:桂先生の作品が並ぶ素敵なミュージアムになりそうですね!
パリで賛辞をあびた日本の伝統美“Yumi Yuzen”
桂:ちょっと2年3年かかると思いますけど、今の新たな目標のもう一つは“和装”についてです。日本はこれから先、和装は盛んになるとは思えない。和装と言うのは本当に世界中の民族服と比べてみてもあんなにとても優雅なもの、それからちょっとそして絵を描いているわけですからアーティスティックでしょう?だから”友禅”と言う技術を。でも着物は段々と着なくなる…それと同時に“友禅”の認知度が下がっていくことが勿体なくてね。「あれをドレスでやってみようよ!」と私思い立って、ここ5年ぐらいパリコレは全部友禅のドレスで。それからパリの店もちょっと狭いからブライダルはあとにして、友禅のドレスだけでやっているのですよ。結構外国のかたも認めてくださっているので。
由結:えぇ。そうですね!記事でもたくさん紹介されています。
桂:そうです。例えばですね、有名な”葛飾北斎”。富士山の絵が多いのですけど、富士山と桜と言うのがあるのですよ。これなんか本当に友禅のドレスと言う感じがしますでしょう?それで例えばどういう時にこれを着て欲しいかと言うと、この前小池百合子さんがブラジルのオリンピックパラリンピックの閉会式でお召しになりました。閉会式は着物を着て旗振ったんだけど、大変でしょう?いろいろなものを移動先に持っていくのは。スーツケースいっぱいにあるわけですよね。それから着付けの帯を締めるとか何とかも大変だったので。それで二回目のパラリンピックの閉会式にも行かなきゃならないので、「その時はこういう友禅でいいわ」と言うので、今ここにはないんだけどのですが、鶴の柄が描かれたケープを着ていたのです。それでオリンピックの旗を振ったのですけど、とても評判がよかったそうです。例えばそういう、つまり外国に出て日本と言うものを出したいと思った時に着物を着ていくのが一番いいんですけど、中々そういうわけで荷物はいっぱいになるしね。だからりますし、そういう時に「これならスーツケースにサラッと入りますから、一枚持って行ったらどうですか?」とおすすめしています。
由結:その他のデザインとしては、葛飾北斎の“赤富士”もありますね。
桂:こちらは香港の有名な女優さんがご購入になりました。そのほか、”伊藤若冲”の作品。これはパリのモネの睡蓮の絵。あれは日本の浮世絵の影響を受けて描かれたそうですね。だからそれだったら必ずしもこういう日本の絵だけじゃなくて、モネとかゴッホなんかも。ここにはちょっとないですけど、やっているので。それをプリントにしたものもあるんですね。それでこれは一点で描いているわけですからどうしたって150万、200万になるのですが、物によってはそれをプリントして作ります。そうすると日本のシルクを使っても12万、13万です。そういう金額なので、是非一着外国の人が出るようなパーティーとか、外国へ行く時には着てもらいたい頂きたいな、と。
由結:本当に旅先でも使いやすく、素晴らしい日本文化を発信できますね。とても斬新なドレスで、海外の方だけではなく日本人もこのドレスから目が離せないでしょうね。
さぁこのようなご活動を今後も行っていくと言うことなのですけれども、今度は”55周年 Yumi Katsura Grand Collection 2020”行われますね。こちらご案内してもよろしいでしょうか?
桂:はい、お願い致します。
由結:はい。日付が2月18日の火曜日。1st SHOWは15時30分、そして2nd SHOWはディナー付きで、19時ディナースタート。会場はThe Okura Tokyo 平安の間です。さて是非皆様にお越し頂いてこの桂由美先生の55周年の集大成をご覧頂きたいと思います。詳細はユミカツラインターナショナルの事務局へお問合せ頂くか、WEBでも公開しておりますので、是非ご覧頂きたいと思います。
由結:桂先生、最後に、リスナーのかたに向けて一言メッセージを頂いてもよろしいでしょうか?
“恋するように仕事をする”桂由美先生からのメッセージ
桂:私はいつでも”恋をするように仕事をしている”と自分で思っているんです。そうしたら本当に多少辛いことや悲しいことがあっても乗り越えられますし、本当の恋愛もあればもっと素晴らしいんですけどね(笑)。愛情を感じて毎日張り切って仕事に取り組んで頂いたらいいなと思います。そして時々ハッピーな感覚を持って頂くと言うことが大事だと思います。
波を乗り越えて、且つハッピーな時をお過ごしください。出来ればその時にお相手のかたや仕事の仲間と一緒にパーティーやるとか、そんなライフスタイルをお勧めしたいと思います。本当に今日はありがとうございました。
由結:桂由美先生、素敵なメッセージをありがとうございました。
プロフィール |
東京生まれ。共立女子大学卒業後、フランスへ留学。 |