北村ゆみさん シャンソニエ「蛙たち」オーナー マダム 株式会社 北村 代表取締役社長「銀座で創業54年 日本一の老舗シャンソンライブバー」
銀座ロイヤルサロン(2018年7月26日)
由結:ヴォーカリスト 三矢直生さんで、”さくらんぼの実る頃”をお届けしました。
由結:本日のメインゲストをご紹介いたします。シャンソニエ 蛙たち・オーナー 北村ゆみさん”です。よろしくお願い致します。
北村:よろしくお願い致します。
由結:今お届けした曲は、ヴォーカリスト・三矢直生さんが歌ってらっしゃる素晴らしい歌でしたが。
北村:そうですね。これはシャンソンとして現存する一番古いものでもあるんですけれど、たぶん皆さん宮崎アニメでご存知かと思いますけれど。“紅の豚“ですね。たまたまなんですけれども、私は”シャンソニエ 蛙たち”を代替わりしたのが、丁度7年前の6月なんですね。6月といったらさくらんぼの最盛期の時期で。また不思議なご縁で私がまだ20歳代の頃にパリに行きました時に、マルモッタン美術館にあったベルト・モリゾの”さくらんぼ摘み”という絵に大変惹かれまして、その美術館レプリカを20代の頃に「えいっ」と思って買って、うちに持っていたんですね。それが代替わりの時に「これはピッタリだ!」と思って“蛙たち”のメインの絵にしてあります。
由結:そうでしたか。
北村: “さくらんぼの実る頃”がとても私にとって大事な曲になってます。
由結:素敵ですね。思い入れがあるわけですね。“シャンソニエ 蛙たち“はなんと創業54年。美輪明宏さんなども輩出した有名な“銀巴里“なき後、一番歴史あるシャンソニエなんですね?
北村:そうですね。銀巴里がなくなってもう35年になるんですけれども、今一番長く営業しているお店として銀座にございます。銀座七丁目コリドー街なんですけれど。
由結:そうですね。そして沢山の方が夜楽しみに訪れていますね。私も行かせて頂いて、心から音楽を楽しめる空間が作られているな…と感じました。
北村:ありがとうございます。
由結:昨年改装なさったそうですね?
北村:そうですね。やはり50年を超えましたので、ちょっと照明とか音響とかを新しくしたいのと、水周りとかね。そういうのの整備をさせて頂きました。ただ壁面とか周りの設えはほとんど変えてなくて、やはり長いお客様がいらっしゃいますので、そういう30年ぶり40年ぶりに来たなんていうかたも沢山いらっしゃるので、そういうかたが疎外感を感じないように、レトロな雰囲気はそのまんまにしてあります。
由結:なるほど。“蛙たち”でも三矢直生さんは歌ってくださってるということですね。
三矢:そうですね。シーズン毎ぐらいなのですが、演奏会をさせて頂いております。
由結:どんな曲を歌われたりするんですか?
三矢:やはり特にシャンソンの古い歌には、魅力的な曲が沢山 有るので歌わせて頂いて居ります。タンゴや、ミュージカルの楽曲なども歌います。
由結:そうですか。“蛙たち”のステージは、お客様との距離感も近くて贅沢な空間ですよね。
北村:ありがとうございます。
三矢:そうですね。宝塚歌劇団に居りました時代は、広い空間の3000人のお客様を前に歌って参りましたが、逆にお客様にとても近いということで緊張もする反面、心のやり取りができるのがとても魅力的な空間だな、と思っています。
由結:なるほど、素敵ですね。そんなそんな”蛙たち”でオーナーをなさっている北村さんなんですけれども、実は北村さんと三矢さんですね。お二人は姉妹でいらっしゃるということですよね。ですので、それぞれの分野でご活躍ということで本日お二人でいらして頂います。
三矢:ありがとうございます
北村:よろしくお願い致します。
由結:北村さんは昔からこのフランスというものに親しまれている環境だったそうですね。
北村:小さい頃から、学校が東京白百合学園でしたので、ちょっとフランスには親しみがありまして、そんなにフランス語はわからないんですけれど。もっと昔にちゃんとお勉強しとけばよかったと思うんですけれど。
由結:そして、シャンソンも凄くお好きでいらっしゃるわけですね。
北村:やっぱり母がとてもシャンソンとか習い事が好きだった。宝塚もそうですけれども、大好きだったのでその影響がとっても二人にあるんだと思います。宝塚は本当に毎月のように観てましたし。母は本当に美輪様に会いに行きたくて銀巴里に通ってた人ですので。
由結:そうでしたか。そんなお母様の影響も受けて、すくすくと育たれたと思うんですけれども、北村さんに、今の”蛙たち”を継ぐきっかけになることが起こるんですね?
北村:はい。元々私は主婦でいたんですけれども、今から20年ぐらい前にお客として”蛙たち”に通うようになりまして、子育ても一段落した頃に通うようになりまして。前のオーナーさんがちょっとご高齢だったんですけれど、お子さんがなくて、私たち夫婦をとても可愛がってくださって。それこそ今年も来日しますけど、シャルル・アズナヴールのコンサートにパリにそのご夫婦と、前のオーナーのご夫婦と行ったりとか、そんな親しい関係を続けていて。それでちょっとご高齢になられて夜の仕事が出来なくなるというので「もう辞めようかな」って仰って、その頃に「やってよ」っていうお話になって「えー!私は何も出来ません」って。
由結:突然そういうお話がきたんですね?
北村:そうなんです。ちょっとご高齢でお弱気になられたのかもしれないんですけれども。彼らは妹が三矢ですし、妹の旦那さんも声楽、三矢は宝塚のあと芸大を行ってまして。その同じ声楽の同級生と結婚していたので「ああいう妹さんや義弟さんがいるじゃない。」っていうふうに言って頂いて。あと私の主人が日本酒の関係の店も”もろみ家”というのを日本橋に持っているので、そんなことで「飲食もできるでしょう」っていうことで。
由結:なるほど。様々なパーツが揃ったという感じですね?
北村:そうですね。ずいぶん考えたんですけれど、丁度私も子育てが終わって結婚した息子のもいたりとか、就職した息子がいたりとかで。「私がこれからは好きなことをやってもいいかな」と思いまして。「えいっ!」と思って…。
由結:決意なさったということなんですね。それできっと生活も一変したんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしたか。
北村:そうですね。一変しましたね。やっぱり毎晩夜に、それこそ銀座に出るというのはちょっと不思議な感覚でしたね。最初は。
由結:老舗のシャンソニエとして大変有名なお店ですから、受け継ぐ責任を感じたりはしましたか?
北村:そうですね。古くからのお客様がいらっしゃるので、そういう方々のお耳にも応えなきゃいけないと思いますし、ただでも古いものだけをやっていたのではこれからの発展のために新しいものも取り入れながら…と思いました。そういうところで三矢がいたので、週末は宝塚の方とかミュージカルの方とかもご縁あって来て頂いたりして。そういうライブもやっておりますし、若いかたもだいぶシャンソンをやってみたいという方も増えてきているので、やっぱりシャンソンっていのうは“3分間の映画“”3分間のドラマ”と言われるくらいストーリーがあるので。それに魅力を感じて「やりたい」って言ってくれる若い人もいますので。ずいぶん活気付いてきたかなと思いますね、この頃。
由結:なるほど。聴くだけではなくて習ってみたいと思う人も増えたっていうことですね。
北村:そうですね。習う方も。うちでも三矢が毎月第4の金曜日ですか、午前中11時からお教えしてますのでね、良かったら。
由結:どんなふうに教えてくださるんですか?
三矢:そうですね。ストレッチから発声。そして、そのあとに楽曲分析。曲や歌詞の内容を皆様とご一緒に 分析して心の引き出しの中に入っている恋の思い出などを乗せて歌って頂いたりとか。(笑)発声は私が宝塚歌劇団で現役の生徒の講師をさせて頂いているので、ほぼ同じレッスンをさせて頂いてます。
由結:贅沢なレッスンですね!この情報はどうすれば取れますか?
北村:”蛙たち”のホームページがございますので、”シャンソニエ 蛙たち”で引いて頂けばトップページに色々貼ってございますので。
由結:はい。
北村:シャンソンはクラシックのように「敷居が高い」とよくおっしゃる方がいらっしゃいますが、結局”シャンテが歌う”で”シャンソンが歌”っていう意味のフランス語なんです。フレンチポップスもあればミュージカルもあれば、民謡もあればっていう感じですのでね、そんなに難しいものではないので、一度いらして頂くととても楽しい夜が過ごせると思います。
由結:お店を利用するときの料金設定を教えて頂けますか。
北村:はい。4千円のミュージックチャージに、飲み物代が別途かかりますけれども、大体5千円ちょっとぐらいで。普通は平日月曜日から土曜日までは7時半からスタート致しまして、7時半、8時45分、10時。月曜日と土曜日は7時半と9時の2回のステージなんですが、それはずっといて頂けますのでお楽しみ頂けると思います。
由結:3ステージ楽しめると言うことですね。
北村:はい。そうです。毎晩3人~4人のゲストをお呼びして、あと”蛙たち”のメンバーも2.3人は歌えますので、たっぷり40分~1時間のステージをお楽しみ頂けます。
由結:はい、それでは最後に一言、リスナーの方に向けて北村さんからメッセージをお願い致します。
北村:ありがとうございます。”蛙たち”は今申しましたけれども、月曜日から土曜日まで毎日ライヴをやっております。「ここが同じシャンソニエなの?」って言うくらい色んなメンバーが出ております。大体ミュージシャンが80人ぐらいおりますので、是非一度お運び頂けたら嬉しいです。
由結:はい。是非皆様”シャンソニエ 蛙たち”で検索をなさってみてください。
北村:私は毎日おりますので是非。
由結:はい。ありがとうございます。それでは北村さん、三矢さん。本日はありがとうございました。
シャンソニエ「蛙たち」オーナー マダム 北村 ゆみ(きたむらゆみ)住所:中央区銀座7-2先 コリドー街 2階 |
シャンソニエ「蛙たち」オーナー マダム 北村ゆみ(きたむらゆみ) 住所:中央区銀座7-2先 コリドー街 2階 |