大島一恵さんBellissima Japan株式会社 代表取締役社長 ミスコン・モデルプロデューサー「あなたの存在で世界を豊かにする」
目次
テーマ:世界に通用する美意識
由結:皆様、銀座ロイヤルサロン由結あゆ美です。さて本日の素敵なゲストをご紹介致します。Bellissima japan株式会社・代表取締役でモデル・ミスコンプロデューサーの大島一恵さんです。よろしくお願い致します。
大島:よろしくお願いします。
由結:さぁ、本日は素敵な大島さんをお迎えして”美”についてお話を伺いたいと思うのですが、特にこの”美”と言うのは世界でも通用する美意識ということです。まず大島さんは沢山世界をご覧になっていらっしゃいますよね。
5ヶ国でモデル。6ヶ国滞在。63ヶ国を周った経験
大島:はい。そうですね。私は大学を卒業するまではずっと東京生まれで東京で育ったのですが、22歳で大学を卒業したあとに香港に3年半広告モデルの仕事で行きました。その時に香港をベースにしながら中国ですとかタイ・台湾・シンガポールでもモデルをし、3ヶ月周期でアジアを周っていました。25歳で、学生時代からの夢だったイギリスの大学院に2年間留学をしました。香港滞在中にお声がけいただいたことをきっかけに、大学院在学中もミスコンテストの世界大会に出ていました。ミスコンテストによって世界中にお友達が出来、自分の国についてよく話しをします。「彼女たちの住んでいる街を見てみたい」そのように思い
修士論文提出後は7ヶ月間は世界一周航空券を購入し一人旅をしました。アジアでのモデル活動、大学院留学、世界一周一人旅と合計6年間海外に住み、63ヶ国周って、日本に就職のために帰国しました。
由結:63ヶ国ですか!凄いですね!そういったご経験を通して、世界から見た日本や、あるいはこの日本でどういうふうにしたら皆さんが活躍できるのかという所を模索されたのですね。
大島:そうですね。日本の良いところも、逆に日本の生き辛いところも、海外に住むことにより感じたことが沢山ありました。
日本人はどのようにすれば世界で活躍できるか
由結:日本人がどうやったら世界で活躍できるのかという点は如何ですか?
大島:やはり世界から見た日本と言うと、皆さん言われるのが「日本人は礼儀正しい」とかPoliteだと言われる方が凄く多いんですね。それはとても素晴らしいことだとは思うのですけれども、じゃあ「礼儀正しくしよう」だとか「周りの人と強調しなきゃ」と言う所で少し”個性”や”ユニーク”さを抑えている部分があるのではないかと思います。
由結:なるほど。この”ユニーク”と言うことは海外でどういうふうな感じになるのでしょうか?
大島:欧米では”ユニーク”と人から言われることは誉め言葉になります。「人がまだやっていないことをやろう」、それによってイノベーションが起こるとか、「リーダーシップを持った人間になりたい」と言い行動している人が、ミスコンテストの世界大会でも凄く多いです。
日本だと「影響力のある人になりたい」「他の人の憧れになりたい」と言うことを仰る方は多いですね。それももちろん素晴らしいことなのですけれども、どうしても”グループの中でのリーダー”と言うふうに、何か”飛び抜けてユニーク”という所にはまだまだ日本の社会的にも難しいのかもしれません。”出る杭は打たれる”じゃないですけど、意見を沢山言う人は日本社会の中では「空気読めない」「協調性がない」と思われてしまうこともあると思います。
由結:なるほど。それをミスターコンテスト・ミスコンテストに出られる周りの方々にお伝えした時の反応は如何ですか?
大島:そうですね。元々世界大会に出たいと言う時点でオープンマインドを持ち「皆と仲良くなりたい!」と言う人が多いです。「遠慮していたらもったいない。自信は努力から来るから、準備できることは日本で準備しておくこと」と言うふうに言っています。もし言葉が苦手でも、出来る英語で一生懸命話すだとかそういった人達はやはり世界大会でも結果を出していますね。去年も世界大会が初めて訪れた海外にも関わらず、常に笑顔のムードメーカーで、日本人初ミスターコンテスト世界一位になった男性がいます。逆に、礼儀正しく大人しくシャイになってしまう代表は、本人と話すともの凄く良い所が沢山あるのに世界大会では存在感がなくうつってしまう代表もいました。
大島さんにとっての“美”とは
由結:勿体ないことですね。では皆さんの個性やご意見。お持ちのものを出していくと言うことはとても大事なことだと言うことですね。さて、ズバリ、大島さんにとっての”美”とはどんなものなのでしょうか?
大島:私にとっての”美”とは”自分が社会に与えられるroleを考え行動している人”は”美くしい”と思います。何か伝えたい思いがある人は自身の振る舞いに責任感を持って「私は本当にこれが良いと思います」と言うことをその人の存在で伝えます。
見た目の美しさは主観であり、見た目の美しさに順位をつけることに私は興味がありません。他人種の美しい人が沢山でているミスコンテストやモデルでいいますと、体型や肌のコンディション、魅せ方、立ち居振る舞い、発言といった努力から来る自信から”美”はくると思いますね。
由結:なるほど。本日は貴重なお話を頂き、有難うございました。
大島:有難うございました。
”World Beauty Queen”で日本人初の優勝
由結:起業されたきっかけは何ですか。
大島:起業をしたのは”World. Beauty Queen”と言う韓国で行われた”Beauty With a Purpose”、つまり目的のある美しさをコンセプトにした大会で、日本人初の優勝をさせて頂いたことです。世界大会の会場で「貴方を代表に選ぶ理由はなんですか?」と聞かれます。
「”私の視野が広がった世界大会という大きな経験を、まだまだインターナショナルとはいえない多くの日本人に機会を与える存在になりたい”」という気持ちをずっと持っていましたが
世界大会で言葉にしてスピーチをしたことが起業という行動をするきっかけになりました。
もともと、私が海外にモデルとして挑戦した2008年から、同じモデル事務所の後輩や、知人で、海外でモデルになりたいやミスコンテストに挑戦したいという人を紹介されると面接をして、自分のドレスを貸したり自分の経験を話し、通訳をし、日本代表やモデルとして海外で活躍できるように、海外プロデュースのお手伝いはしていました。
世界大会で優勝したことをきっかけに、帰国後も私はいままでの思いをSNSや人に直接伝える活動をしました。
その結果、多くの候補者から海外プロデュースを頼まれたり、企業からPRを一緒にやろうといったお話しをいただくようになったため、有言実行、思いをより形にしようと、広報の仕事を辞め、起業を決意しました。
ただ経営は甘くなく、起業して2年位は、元々企業で学んだ広報を、フリーランスの広報という形で、スポットで前職の上司からお仕事をいただいたり、スタートアップ企業の外部広報をしながら、ミスコンテストへの輩出は個人のサポートといった形で関わっていました。
起業3年目に、以前弊社からミスターコンテスト世界大会に日本代表で行き、人生が変わったと感謝をしてくれていた男の子が、はじめはお手伝いとして会社に入ってくれました。
ビジネスパートナーができたことにより、会社は私個人のやりたいことの実現の場とそのお手伝いではなく、まずは売上をきちんと作らなければ関わってくれている候補者、クライアント、パートナー企業、スタッフと全ての人のためにならないと心の底から感じるようになり、少しずつ成長し始めることができました。
世界で活躍する人々をサポートする会社
由結:何か周りのかたを何とかしたいなと言う気持ちから、自然に起業につながっていったんですね。
大島:そうですね。折角世界大会の場で深く考え、発言をして優勝したのだから
そこを有言実行するために何が出来るかなと言うので始めたのが会社になりますね。
由結:そうなのですね。今活動の感じはどうですか?
大島:現在はコロナでイベントや海外渡航が難しい時期ですが、
逆に今までいつでもできる、と考えていた人たちから、今すぐにでも挑戦したい、後悔のない人生にしたいと個人からの問い合わせが増えています。
パートナー企業と一緒に海外モデルプロデュースをし、香港のモデル事務所で2人の日本人が活躍しています。
また2020年8月は、ミセスユニバース2020年の日本代表選考会を行います。
世界大会がオンラインで行われることが決まったため、急遽8月から募集をかけることになりました。
こちらも、4年前に弊社から日本代表としてミスコンテスト世界大会に出て、今はウォーキングやスピーチ、メイクなどのスクール運営を行うOGと協力することによって、コロナで中々集まれない中でもオンライン審査やレッスンをとりいれながら開催を決定することができました。
OG・OB、といった以前サポートをしていた彼らの助けが凄くあって、起業をしてパートナー企業となるなど、それぞれの得意が結びつく形で、出来ることが増えているので、やはり会社にしてより多くの人をサポートするようになってよかったと強く思っています。
由結:なるほど。いいですね。皆がそれぞれの持ち場で助けあいながら何倍にもなっていくような。
大島:本当にそうですね。
由結:今後はこういうふうにやっていきたいと言うようなものはありますか?
ミス・ミスター・ミセスの世界大会経験者の思いを入れた化粧品
大島:「何かやりたい」と言う思いを持ちながら、じゃあ実際どこが自分が活躍できる場か分からない人は年齢や性別に関係なく沢山いると思います。
今年度はOEM会社とBellissima Japanでコラボしまして、去年の10人のミス・ミスター・ミセスの世界大会経験者の思いを入れたマルチローションを作りました。子どもでも男性でも女性でも使えると言う肌に優しいもの。そしてステージ上での化粧崩れや乾燥は舞台に立つ私達全員の共通の思いということからミストスプレーで、ファンデーションの上からもストッキングの上からも全身に使えるローションを開発しました。
化粧品の売上は販売した本人への還元と、社会貢献活動費用にまわしています。
使う人もそうですし開発に関わった人、何か皆にとって良いものが作りたいと言う思いで作りました。そういった何かミスコンテストなのだから、全員ライバルであるといった関係性ではなく、せっかく思いを持った別々のコンテストに日本代表として出る人達が集まっているので、高めあえ、チャレンジを応援できる関係が理想です。
大島さんの“目指す人間像”
由結:なるほど。大島さんのその理念と言うのはやはり自分だけではなくて、周りのかたがたの幸せへの願い…そこに集約されているような気がします。そしてもう一点お聞きしたいのが”目指す人間像”です。詳しくお聞かせ頂きたいのですが…。
大島:私は実は大学生の時はミスユニバースの日本大会にも挑戦したことがあるのですけれども、その時は結果が残せなかったんです。今考えると「どうしたら審査員に選ばれるか?」とそればかり自分が考えてしまっていました。例えば「あと5キロ痩せたらいいかな?」だとか、「留学していた子、帰国子女の子はうらやましいな。」ですとか、あとはボランティアについても何か話せたほうがいいだろうから、「じゃあ週末はゴミ拾いに参加しよう」。その大会で「何を話し、行動したら審査員の人が選んでくれるか?」ということを考えてしまっていたのです。
けれども、実際私が世界大会に行ったのは、日本大会で選ばれていないのに、香港でモデルをしていた私がたまたま日本人だったから。当時2008年は北京オリンピック前で、中国は観光に力を入れたいので100ヶ国を世界から集めました。
その時に日本代表がいないし日本に事務局もないので、たまたま香港のモデル事務所にいた日本人に、「日本人だったら出なよ」と言うふうに声をかけてもらって。初めは「私日本大会で選ばれてもいないのに出ちゃっていいの?」と言う気持ちで出たのですが、実際に出てみると審査員がどの国の代表を選んでもおかしくないほど多種多様でみんな魅力的。私が5キロ太っていようが痩せていようが、何も関係ないと言う世界で。
例えば雪のように白い綺麗な肌の東欧の代表がいたり、足が私の胸ぐらいまであるようなアフリカ系の代表がいたり。社会貢献で言っても10代で、自分の国が戦争で無くなってしまってカナダに移民と言う形で入ってカナダで育ったミスカナダですとか。私が「もう少し英語が話せたら」なんて、「小さいことを考えていたんだ、今出来ることをやることが大切」と気付かせてくれるきっかけになりました。
世界大会ということにこだわらずに柔軟性のある考え方を身につけることはは私達の目指す人間像ですね。
世界に出る人達を増やしたいと言う思いではじめましたが、世界に出ることだけがいいことではありません。
海外に行かなかったとしても、女性だから、何歳だから、みんながそうしているからではなく”自立して個性を認めあう関係を気づける”と言うことが私の目指す人間像になりますね。
由結:素晴らしい。”自立して個性を認める”と言うことなのですね。
大島:そうですね。
海外から帰ってきて感じた日本
由結:大島さんから見て今のこの日本にいらっしゃるかたがたと言うか、様々な人がいますけれども、どんなふうに映っていますか?例えば海外から帰ってきて日本のかたと接する機会が増えたと思うのですが、その時はどんなふうに感じましたか?
大島:海外から帰って来て一番感動したのはやはり道が綺麗。もう本当にゴミも全然落ちていないですし、それで海外のかたも日本にくると必ず言うのが「日本に行ったけど、皆凄くPoliteだ。礼儀正しい。」と感動されます。そういった日本の秩序ですとか、ルールを守ると言った所は日本の凄く素晴らしい所だと思います。逆に言うとそこから中々はみ出しにくい。学校でも教科書や先生の言うことを暗記するテストが多く、プレゼンをしたりクリティカル・シンキングのトレーニングはなかったので。「こんなに自分で自分が社会にできること、自分の役割に向き合い考えて発言できる場と言うのは初めて!」と感動したことが私にとってのミスコンテスト世界大会でしたね。
由結:なるほど!何か世の中にそういう場所が沢山あったり、自分を表現できる場所があったりしたら良いと思うのですが。
大島:本当にそうですね。なのでコンテストと言っても”美を競う”ですとか、”審査員の好みの子に票を入れて選ばれる”ではなくて、私達は、ドラフト大会という形をとり、本人に1番あうコンセプトの大会に年間25の日本代表を輩出しています。
2020年春はコロナの状況下、イベント自粛や世界大会の中止と、2020の日本代表にとっても弊社にとっても大打撃でした。
しかし、もう一度会社の大事にしている想い、サービス内容について改めて考え、整理し前に進むことができました。それも関わってくれている周りの方と沢山意見交換をし、ぶつかりながらも前進することができたと思っています。
由結:意見を言われた側の捉え方と発信力…大切ですね。それでは最後に更なるメッセージを教えて頂けますか?
”自分を成長させ””世の中に影響を与えたい”人が集まる場
大島:今あなたがいるところだけが世界のすべてではないよ”と言うメッセージを送りたいです。
例えば、私がフォルクスワーゲンやセブンイレブン、カネボウ、POLAといったテレビコマーシャルに出演できたのは、私が日本ではなく香港やタイといった日本人モデルを求めていて、グローバルな仕事が多い場所で挑戦したからです。
何か”自分を成長させ””世の中に影響を与えたい”という人にはぜひ私達と関わってもらえると
嬉しいです。
今まで総計100人以上のミス・ミスター・ミセス・モデルとか変わってきましたが、年齢や身長で自分で制限をかけていた人も、自分の元々持っている魅力や技術を磨き、
国や環境を変えれば輝かせる可能性があります。
一度立ち止まり、自分や家族の健康を見直すことも大切
また、個人的には去年もやもや病と言う病気になって脳血管のバイパス手術をしたこともありますので、やっぱり”何をするにしても健康が一番!”と言うことを実感しています。病気が見つかったのはたまたま受けたMRIの健康診断でした。
一度立ち止まって自分の検診ですとか家族の健康だとか考えると言うことも、社会に伝えていきたいメッセージだと思っています。
由結:とても大切なメッセージですね。このページ見てくださったかたも凄く勇気づけられたりすると思います。ありがとうございました。
大島:ありがとうございました。
プロフィール |
大島一恵 Bellissima Japan株式会社代表取締役
<Modeling Experience> ☆テレビコマーシャル ☆雑誌 ☆ファッションショー |