村橋孝嶺さん 株式会社Mマート 代表取締役社長「謙虚・素直・感謝を社訓に、流通のインフラを創る!」
2019年7月18日放送
株式会社Mマート 代表取締役社長 村橋考嶺さん(1)
2019年7月25日放送
株式会社Mマート 代表取締役社長 村橋考嶺さん(2)
銀座ロイヤルサロン1週目
由結:さぁ、それでは本日の素敵なゲストをご紹介致します。株式会社Mマート代表取締役社長・村橋孝嶺さんです。よろしくお願い致します。
村橋:こちらこそよろしく。
由結:はい、よろしくお願い致します。村橋社長のプロフィール、簡単にご紹介させて頂きます。様々な事業をなさっていらっしゃったのですが、2000年に株式会社Mマートを起業し、64歳のネットベンチャー企業誕生となりました。そしてそのあとも、創業後は買い手目線で食材流通のMマートサイトを改良するとともに、食材以外の厨房機器・食器等のBnetなどの複数のサイトを展開。そして2018年82歳の時に、株式会社Mマートを東証マザーズに上場。シリアルアントレプレナー最年長組として名を馳せていらっしゃいます。素晴らしいご活躍でいらっしゃるのですが、今日はお忙しい中ありがとうございます。
村橋:いえいえ、こちらこそありがとうございます。
由結:はい。今日はですね、村橋社長をお迎えして、この事業を始められたきっかけから伺っていきたいと思うのですけれども、その点はいかがでしょうか?
村橋:えぇ。Mマートを始めましたのは、私若い時からずっと飲食店を沢山やってきまして、段々歳が経るに従って、仕入れが難しくなるんですね。と言うのも、流通がやはりスムーズにいっていない。その為に中々仕入れがうまくいかない。そういうことからこれからはインターネットの時代が来るだろうから、とにかくリアルな世界よりインターネットで仕入れができるようになればいいだろうと思って、このMマートを始めました。
由結:その時にインターネットなどはお得意でいらっしゃったのですか?
村橋:いえいえ、私その時決心するまではパソコンも見たことなかったです。
村橋:はい、もちろんインターネットも見たことなかったのですけども、理論的には本で読んでましたので「こういうものだろう」と言うことは分かってましたので。それでやる決心をしてからパソコンを持ってきてもらって、初めてインターネットを見たと言うふうな感じですね。
由結:まだ自分がやったこともないことを、世の中に届けていこうと思われたと言うのは、凄い決心だったと思います。なぜそれができたのでしょうか?
村橋:大した決心じゃなかったんですね。と言いますのは、我々飲食店をやってきた人間と言うのは、一店作れば最低5000万から1億の投下資本が必要ですね。ところがインターネットをやる場合には、投下資本が200万あればできます。そういう意味では、投下資本は非常に少ないと言うこと。あとは自分の考え・才覚で実現できると言うことで、それほどの決心とかそういうものはなくて、スムーズにスッと入っていたと言う感じですね。
由結:そのあともスムーズだったのですか?
村橋:いやー、最初はやはり誰も知らないものですから、売り手も知らないし買い手も知らないので、とりあえずうちが飲食店やっているので、そこに卸してる業者さんに「君のところ2万5000円のところ1万円でいいから出ろよ」と言う感じで。それで集めまして、2ヶ月3ヶ月始めたのですけども、3ヶ月目ぐらいですかね。その中の取引していた小さな肉屋の社長なのですけども、うちの事務所に飛び込んできまして「ちょっと社長、これはもううちじゃあ間に合いません」と言うので、「どうしたんだ?」と尋ねました。
その当時まだ技術がなかったものですから、アナログと併用していまして、「もしご入用のかたはFAXか電話でお申し込みください」と言う形だったのですね。買い物カゴがなかったんですね。そしたらもうそのお店にFAXが日本全国から殺到して入ってきたらしいんですよ。
由結:なるほど。対応ができないですよね。
村橋:そう、対応ができない。小さなお肉屋さんですから。その時に「凄い事業があるんだな」と言うことを確信ができて、それから本気で一気にやり始めたと言うことですね。
由結:困っていらっしゃるかたのニーズから始まっていると言うことなのですね。それからの展開はどうなったのですか?
村橋:えぇ。それはもう何の心配もしてなかったですね。必ず需要は広がっていくだろうと。と言うのは自分が飲食店の経験をしていますので、皆仕入れに困っていることだけは。私のようにベテランが困るんですから、若い人はもっと困っているだろうと言う思いがありましたので、そういう意味では何の心配もなかったですね。
由結:そうなんですね。いつもそうやってアンテナを立てて、困っていらっしゃるかたの状況ですとか、色々拾っていらっしゃったのかなと思うのですが、なぜそんなアイディアが降りてくるのでしょうか?
村橋:そうですね。やっぱり私の場合には、年もいってますけれども、読書が好きなものですから、本を読んでそこから色んな情報を得て「これから世の中こういうふうに動くだろうな」とか、大体の目安をつけて、その流れに沿ってやると言うことでしょうかね。
由結:そうなんですね。実はロジックで準備されているものと言うことになるのでしょうか?
村橋:頭の中では準備していて、現実にはさっき言ったようにパソコンも見たことない、と。
由結:準備と日々の情報収集がその場で役に立つと言うことなのですね。
村橋:だから一度も疑ったことはなかったですね。
由結:先ほどのお話から、お相手のかたのことを考えての行動なのかなと言う気がするのですが。
村橋:そうですね。やはりビジネスをやる人間と言うのは、自分のことを考えちゃ駄目だと思うんですね。自分の会社がどうだとかこうだとか考えるよりか、”相手の客になる会社が何に困っているのか”、”何を欲しがっているのか”、”どういう状況なのか”、”業界はどうなってるのか”。やっぱりそれを考えれば自ずと答えが見えてくるような気がするんですよね。
由結:なるほど。勝手に答えは出ていると言うことなんですね。今までも沢山の飲食店の事業を、Mマートを立ち上げる前もやられていたと言うことなのですが、そういったご経験が今に繋がっていると言うことでしょうね。そして現在の事業なのですけれども、このマーケットプレイスの運営そのものも、日進月歩で変わってきているかと思うのですけれども、その点はいかがでしょうか?
村橋:そうですね。確かに変わってきてはいるんですね。でもそれはあくまでも表面的なものであったり、要するにマーケティングと言う、よく分かるような分からないようなものを皆さんが言うものですから。確かにマーケティングそのものも変わっていくのですけども、でも答えは昔から変わってないと思うのですね。
市場が既にあるものを一生懸命やってもうまくいかないし、やはり我々のようなビジネスは”新しい市場を作る”。全く今までなかった市場を目指して作っていく。それがブルーオーシャンになって広がっていく。そういう感じですね。
由結:なるほど。それが経営の秘訣なのかなと言う感じがするのですけれども。このラジオをお聞きのかたも、起業家のかたであるとか、新しくビジネスをしようと思っていらっしゃるかたも沢山いらっしゃると思うのですが、何かメッセージと言うかですね、参考になること。
村橋:そうですね。よく若いかたが相談にお見えになって言われることは「社長、何やったら儲かりますか?」と言う話が多いんですけども、「儲けたいんだったらやめなさいよ」と言うことをいつも言うんです。やはり「”何をやったら社会の役に立ちますか?”と言う質問をしなさい」と。いつもそういうふうに言うんです。今社会に足らないもの、また社会が求めてるけども提供できていないもの。そういうものを一生懸命探せば、そこから手をつけていけばおのずと道が開けてくると思うんです。ところが儲けようと思ったら儲からないですね。
由結:そうですね。よく”一人が困っていることと言うのは、100人、いやもっと沢山のかたが困っている”と言いますけれども。
村橋:そうですね。それとやはり何と言いますか、今はネットワーク事業とかプラットホーム事業とか言われていますけれども、やっぱり信頼性と言うのは一番大きいと思うんですね。インターネットは顔が見えませんので、やはりいかに信頼性を作っていくか。我々で言えば売り手のかたと買い手のかたがいるわけですよね。それで”売り手のかたからどれほど信頼されるか”、”買い手のかたからどれだけ信頼されるか”。その信頼の度合いが事業の大きさになっていくと思うんですね。
由結:その信頼を得ようと色々考えて皆さんは動かれていると思うのですが、「うまくいかない」と言う話もよく聞くのですけれども、何かアドバイスがありますでしょうか?
村橋:そうですね。信頼と言うのは人工的に作るものじゃなくて”真正直”が信頼なんですね。だからうまくいかない時はうまくいかない。駄目な時には駄目でも構わないから、それは真正直にお客様に伝えることが信頼に繋がっていくと思うんですね。だからいいところだけを見せようとすると、そこで色んなほころびが出てくると言うことですね。
由結:なるほど。例えば、インターネットの世界でもクレームがあると聞きますが?
村橋:よそのサイトでやったかたがうちに来て「なんでここはクレームがないの?」といつも言われるのですけども。うちはほとんどクレームがないですね。
由結:そもそもないんですね!なぜなのでしょうか?
村橋:やっぱり一番最初から信頼を第一にしてきましたので、買い手が変な買い手だったらもう断ってしまう。「よそで買ってください」と。売り手も変なものを売るようなかたは「よそでやってください」と「うちは駄目です」と言うことで、売り手・買い手、両方に大変厳しかったことが一つ大きかったと思いますね。
由結:面接のようなものがあるわけなんですね。売る側もお客様を選べると言う。そういったことの積み重ねが信頼に繋がっている、と。
村橋:そうですね。
由結:そして、やはり聞くところによると、Mマートで働いてらっしゃるかたは皆さんイキイキとしていて働いていらっしゃると言う印象なんですけれども、社員教育にも力を注いでいらっしゃるのでしょうか?
村橋:そうですね。私も大体一日に自分自身で社員教育をするのは最低一時間半の時間を取ってます。
由結:そんなに長く?
村橋:はい。大体毎日一時間半は社員と接して、色んな部署の社員と話をしたり、色んな教育的なことをしたりして。これからはやはり人間が一番大事ですので、どれだけ経営者は社員教育を自分でできるか、と言うことも大きな要素になってくるのではないでしょうかね。
由結:なるほど!そうですか。ありがとうございます。本当に学びの多い時間となりましたが、そろそろお時間となりましたので。また来週も出て頂けると言うことですので、是非この続きをお聞かせ頂きたく思います。本日はありがとうございました。
村橋:こちらこそありがとうございました。
銀座ロイヤルサロン2週目
由結:さぁ、それでは本日の素敵なゲストをご紹介致します。株式会社Mマート代表取締役社長・村橋孝嶺さんです。よろしくお願い致します。
村橋:こちらこそよろしく。
由結:はい。二週目ご登場頂いているのですけれども、本日もお忙しい中ありがとうございます。
村橋:とんでもございません。
由結:よろしくお願い致します。さて先週はですね、本当に目からウロコの話が沢山あって、様々な流通業界のお話ですとか、生きかたについてのお話も頂いたのですけれども、まだまだお聞きしたいことがあるので、今週も引き続き伺っていきたいと思います。ちなみにこのMマートの社訓と言うのがあるそうですよね?
村橋:はい。
由結:これは”謙虚・素直・感謝”と言うことなのですが、なぜこれを選ばれたのでしょうか?
村橋:はい。やはり人間にとって一番大事なのは”己を知る”と言うことなんですね。仏教の言葉に”己を知る、これ人生の始めなり”と言う言葉があるのですけれど、やはり己を知った時がその人の本当の人生のスタート地点じゃないかと思うんですね。それで”己を知る”と言うのは非常に難しいと思いますけれども、それやはり”謙虚・素直・感謝”の気持ちをとことん持った時に初めて己を知ることができると思うんですね。自分自身と言うのは非常に非力だし、無知だし無力だし。でも生かしてもらってる。その中で自分は何をすべきか。そこがスタートラインになるものですから、その為にやはり社訓としても”謙虚・素直・感謝”と言うことを社訓にしています。
由結:なるほど。「感謝をしたい」とか、「感謝をしなければ」と、言葉では簡単に言えるのですが、本当にできているかと思うと中々難しいなと思うのですけれども、社員の皆さんにはどういうふうにお伝えになっているのでしょうか?
村橋:そうですね。「生まれて今日まで一人で生きてこれたわけじゃないと。必ず今日食べたものだけでもおそらく何千人の人が関わっている。今日君が着てる着物だけでも何千人の人が関わっている。本当に生まれて今日まで数百万数千万の人が関わって君は今日存在している。一人一人に会ってお礼を言うわけにはいかない。じゃあ君はどうするんだ?と問いますね。その後で、自分の仕事を通じて社会に感謝の意を表すこと、それが仕事の本質だよ」と伝えます。
由結:へー!そうですか!例えば朝礼だったり、お仕事の合間にそんなお話・レクチャーを受けたら、ますます仕事が楽しくと言うかですね、前向きに取り組めるのではないかなと思うのですけれども。皆様の反応はどうですか?そんなお話を。
村橋:そうですね。アメリカの先進的な経営学の中でも、”優秀な人よりか社風に合う人を選べ”と言う言葉があるんです。だからやはり企業文化と言うのがその企業が成立する上で一番大事なものじゃないかと思うのですね。だからその企業文化に馴染む人がどんどん増えていくほど、その企業の力は大きくなっていくと思うのです。
由結:なるほど。と言うことは、例えばどんなに優秀だとしても、少し社風に合わないですとかそういうかたと言うのは、最初から採用しないか、途中で。
村橋:途中で本人が外れていきますね。
由結:なるほど。働くと言うことは生きると言うこととイコールなんでしょうね。社訓と共に、もう一つお聞きしたいのが、村橋社長の生きかたをもし一文字で表すとしたら、何になりますか?
村橋:そうですね。考えたことないんですけれども、今突然言われて一文字で表せと言われたら、やはり私は昔人間ですから”仁”と言う言葉に行き着くのではないでしょうかね。
由結:なるほど。”仁”ですね。これは孔子の説いた”仁”だと思うのですけれども、なぜこの一文字を選ばれたのでしょうか?
村橋:やはり”仁”と言う言葉の中には沢山のものが含まれていると思うんですね。”己を律して自分が自立してないと仁を施すことはできない”。だからまず自分が責任ある生きかたをして、自立をしている。その上で周囲に対する思いやりがある。また社会全体に対して「どうやって尽くしていくか」と言う、そういう何と言いますか、人と人との関係が非常に重視されていると思うんですね。その重視の中でもやっぱり一人一人が自重して責任のある生きかたしていかないと。
由結:”思いやりの心”ですね。でもそこには背景が色々あると言うことなのですね。
村橋:己を律して自立した人間じゃないと”仁”と言う言葉は出てこないと言うことですね。
由結:それをお若い頃からずっと実践して来られたのですね?
村橋:そうですね。子どもの時から、講談本の真田幸村とか織田信長とか、そういうのばっかり読んでいたものですから。英雄豪傑の生きかたみたいなものに子ども心に感化されてしまっていますかね。
由結:なるほど。潜在意識の中にもどんどんそういった素晴らしい方々の生きかたが。
村橋:そうですね。
由結:そうですか。ではその小さい頃から培われてきたものが形となって、82歳の時に株式会社Mマートを東証マザーズに上場。シリアルアントレプレナー最年長組。ご自身ではこういったタイトルと言いますか、獲られた時はどんな気持ちでしたか?
村橋:そうですね。あんまり自分では年齢のことは考えなくて、とにかく目の前で何をすべきか何をすることが一番正しいことなのか、それだけを考えてやっていますので、気がついたらこんな歳になっていて。「こんな歳で上場しちゃってすいません」と言う感じですね。
由結:そうですか。いやー素晴らしい本当に奥深いお話だと思うのですけれども。全く違う話題になるのですけれども、こういった日々経営をずっと続けていかれて、しかもそういった人生・人生訓をしっかりと胸に留めながら、やはり健康は大事だと思うのですけれども、何か続けていらっしゃる習慣みたいなものはおありになるのでしょうか?
村橋:そうですね。あまりジムに行ったりする時間がないものですから、自宅で朝起きたら必ずラジオ体操15分と、それから腕立て伏せ斜めになってこれを24回、足ふみ昇降機で上がったり降りたりを32回の2連続と。これは毎朝欠かさずに。
由結:24回と言うふうに仰ったのですが、それは何か意味があるのですか?
村橋:えぇ。吉数なんですね。24とか32と言うのは。何か数字にも意味を持たしとかないとすぐ怠け者ですからすぐにいい加減になったり、ちょっとやってすぐやめたりすることがありますので。
由結:あー、なるほど。だから続かなかったんだと自分を振り返っておりますが、そうですね。「吉数だからここまではやろう!」と言うふうにやられるわけですね。
由結:なるほど。そして何事も継続が大事なのかなと言う気がしますけれども。
村橋:そうなんですよね。やはり継続していれば健康にもいいですし、やっぱり継続していれば最後に勝つのは継続する人ですよね。よく笑い話じゃないけど「俺は失敗したことはない」と「なぜならば成功するまでやるからだ」と。
由結:あー、なるほど!必ずそうですね。それが成功の秘訣なのですね。
村橋:そうだと思いますね、はい。
由結:村橋社長がもし生まれ変わったらどんなお仕事をしたいですか?と言うのを聞きしたいです。
村橋:そうですね。若い時に政治家になるチャンスがあったのですけれども、党の公認をやるからと言うことであったんですが、その時ほとんど即断即決できる自分が「一週間、時間ください」と言うことで、一週間考えて断ったんです。だからやっぱり政治の道よりか、今のようなビジネスの道を選ぶんじゃないかと思いますね。
由結:最先端のものを取り入れる秘訣と言うのを一つ教えて頂いてよろしいですか?
村橋:そうですね。やはり特別なものはなくて、”自分がどれだけ情報を集められるか”と言うことだと思うんですね。今世の中で起こっていること、世界で起こっていること、それに社会がどういう反応しているかと言うこと。そういう情報を集めているうちに段々と濾過されていって、残ったものを自分でやってみようかなと言う感じですね。
由結:あー、なるほど。情報も色々な種々雑多なものがあって、私などは中々選べなくて困ることもあるのですけれども、そういう時の何と言いますか、選びかたと言いますか、それは何かありますでしょうか?
村橋:えぇ。まず第一番は”既存のものじゃない”と言うことですね。既存のものには既にレッドオーシャンで血みどろのシェア争いをやっていますので、これはチャンスがあってもあまりしたくないですね。やはり全く新しいブルーオーシャンで、今まであんまり人がやっていないようなことは、工夫ひとつでどこまでもやっていけると思いますね。
由結:なるほど。例えばブルーオーシャンのものと言うのは、最初は賛同を得難いと思うのですけれども、それでもくじけないでやり続ける、それはどうすれば?
村橋:そうですね。おそらくそういうことやる人と言うのは見えていると思うんですよ。もう3年先5年先まで見えてやっていると思うんですね。だから全然に躊躇しない。おそらく、そういう人達は皆ビジョンを持っていると思うんですね。
由結:そうなんですね。そうすると村橋社長も最初思いついたと言いますか、「これは素晴らしい情報だ」と思った時に周りのかたに意見を求めたりと言うのはなさらなかった?
村橋:一切なかったですね。やっぱり自分で考えて自分で決断をして自分でやると言うことで。人に相談して「やれ」とか「やるな」とか、あとで後悔するだろうと思うんですね。
由結:あー、なるほど。そこはじゃあ本当にしっかり軸が備わっていたと言うことですね。
村橋:そうですね。
由結:最近やはり日本人も軸がとてもあるかたもあるのですけれども、中々足下が定まっていないと言いますか、自分に自信のないかたもいらっしゃったりする。ビジネス上もそうですし、プライベートもあると思うのですが、そういうかたに向けて何かメッセージと言いますか、アドバイスはありますでしょうか?
村橋:そうですね。やはりそういうかたは、”自分が何をすべき人間なのか”と言うことをまず考えたほうがいいと思うんですよね。松下幸之助さんが昔生きていらっしゃる時に「日本の憲法は間違っている」、「憲法の本文中に義務という言葉は3回しか出てこないが、権利という言葉は21回も出てくる」と指摘され、「日本は将来、権利ばかり主張して、義務を果たさない人間ばかりになってしまう」と言うことを仰ったことがあるんですけど、まったく今はそういうふうになってきていると思うんですね。だから社会に対する責任とか、社会に対する義務だとか、自分が何をしなきゃいけないのかとか、やはりそこからスタートしたほうがビジネスはやりやすいんじゃないかと思いますね。
由結:”自分が何をしなければいけないのか”と言うのがもしわからない場合はどうすればいいですか?
村橋:自分が尊敬できる人について行くことですね。”学ぶ”と言うことはですね”真似事”から来てるんですね。だから真似をするんですよ。周囲を見渡したら自分が尊敬できたり敬意を払ったりできる人がいらっしゃると思うんですね。その人について学んでいく、その人の真似をしていくそれが大事だと思いますね。
由結:素敵なメッセージ有難うございます。リスナーの皆さんも私自信も大変参考になりましたので、是非そのことを胸に据えて生きていきたいなと思いました。それでは最後にですね、村橋社長からリスナーの皆さんに簡単なメッセージを頂ければありがたく思います。
村橋:そうですね。とにかくさっき言いましたように”一旦「こうだ」と決めたら、とことんまでやり抜く”。それしかないと思うんですね。途中で放り出すことは、自分の今までを否定することになってしまいます。絶対に考えながらやればうまくいくはずなので。”とことんやり抜く”と言うことでしょうね。
由結:はい、ありがとうございます。それでは村橋社長には二週にわたってご登場頂きました。本当に素晴らしいお話をありがとうございました。
村橋:ありがとうございました。
プロフィール |
1936年生まれ。20歳から飲食店の商売を始め、パブ、レストラン、クラブ、カラオケ、お好み焼き屋などその時代の流行りの飲食店などを20店舗ほど経営。 |
新着情報:村橋考嶺さんからのメッセージ
コロナ禍の影響でこれまでにない大きな転換期に直面する中、正常な流通促進を使命とするMマートは、売り手が高品質であるにもかかわらず、飲食店の休業等でやむなく余剰在庫になった商品を短期間(商品到着後7営業日目)で代金決済でき、一方の買い手は、良質な商品をお得に購入できる「即金・即売市場」を、厳しい状況を乗り切る有効な手段として開設しています。事業存続のための「手元流動性」が確保できる市場であり、出品者名はネット上に表記されません。
また、感染拡大防止に必要不可欠な環境・衛生用品を、一刻も早く適正価格で流通させ、医療機関・高齢者施設等に供給が行き届くよう支援する「環境・衛生フェア」の開催に続き、5月末からは「テイクアウト・弁当食材・容器フェア」を開催致しました。良質な食材やテイクアウト用容器等を総括的に提供することで、外食産業の「非接触型」サービスを応援するものです。
今後も、アフターコロナの新しい時流に対応し、これまでの実績とノウハウを生かし、業界全体の正常な流通の促進を強化する様々な施策を展開する予定です。