墨屋那津子さん 元NHKアナウンサー Voiceデザイナー 真田紐スペシャルアンバサダー「自由な人生を歩むお手伝い」
銀座ロイヤルサロン1週目
目次
元NHKアナウンサー、ボイスデザイナー
由結:さあ、それでは本日のゲストをご紹介いたします。元NHKアナウンサー、ボイスデザイナー、真田紐スペシャルアンバサダーでいらっしゃいます、墨屋那津子さんです。よろしくお願いいたします。
墨屋:よろしくお願いいたします。
由結:本日は、墨屋さんにアナウンサー時代に培ったノウハウとボイスデザイナーのお仕事について伺いたいと思います。
墨屋:はい。ボイスデザイナーは珍しい名前だと思われると思いますが、「声で印象をデザインする」ということを試みてます。多くの方はコミュニケーションをとるとき、言葉遣いや文章の構成、そういった理論的なことをすごく大事にされている。だけど,印象は感情でもおおきく左右されます。コミュニケーションにおいて、一瞬でこの人信用できるかなとか、一瞬でこの人ちょっと嫌な感じするなっていうのを、皆さん、実は直感的に感じているんじゃないかなと思っているんですね。
その秘密が声にあると私は考えています。どうして声に着目したかといいますと、アメリカの心理学者でメラビアンさんという方も研究されているのですが、人の印象を構成する要素として、言葉と、それから声と、見た目というのがあります。言葉は7%、そして見た目は半分以上印象を左右しますが、その次に大事なのが実は声。声が40%近く人の印象を決めるという結果をだされています。私もそうだなと実感する事がおおい。つまり,声が印象を大きく左右していると言うことです。
声の力…声をデザインする事で印象を変えられると言う事をつたえたい。NHKで培ったアナウンスのメソッドとともに、20年以上行なっている実業、社会の経験、家庭での子育て経験まですべて合わせて導きだした実生活にすぐに生かせるオリジナルメソッド・・クライアント様の人生をご自身の思い通りにデザインするお手伝いができたらいいなと思ってすすめています。
由結:なるほど。まさに声で人生を変えるということなのですね。
声で感情を動かす
墨屋:そうです。ちょっと試してみましょうか?声でどのぐらい感情が動かされるかという実験をやってみたいと思うんですけれど、よろしいですか。
由結:ぜひ。よろしくお願いします。
墨屋:例えば、「はい」っていう言葉。3パータンやってみたいと思います。それでは、由結さん、「コピーお願いします」って、私に頼んでください。好印象の人と、悪い印象を演じてみたいと思います。
由結:はい。コピーお願いします。
墨屋:はい。(頭高で元気よく)
由結:コピーお願いします。
墨屋:はい。(平坦)もう一つ。
由結:コピーお願いします。
墨屋:はあい。(覇気のない声)
由結: すごく伝わってきました!声でこれだけ印象が違うのかと驚きました。
墨屋:「はい」って言っていれば、印象がいいと単純に思われがちなのですが、声の出し方でこんなに印象が違うということに気付いていただきます。もちろん声自体、響く自分の声にするというのも大切なことなのですが、この感情を動かす話し方、イントネーションの仕方についてお伝えしますと、皆さん、ご自分が印象がこんなに悪かったのか。こんなによかったのかということを気付かれます。ほとんどの方が無意識に声を出されてますね。
声の印象診断シート
墨屋:そして、声の印象診断シートというのを考案しました。声の印象を客観的に診断し私がお伝えするのですが、皆さん喜ばれたり、中にはがっかりされたりもします。印象を左右する構成要素のひとつに「声の癖」というのがあるので、その癖も改善し、その方の希望する人生の方向に声をデザインしていきます。そうする事で,声の印象と望む人生が一致し人生が好転する。その方らしい人生をサポートし一緒に歩んでいくという気持ちでご指導をしています。
由結:なるほど。単純に声が美しいということだけではなく、その人の進む方向、人生を導いていらっしゃるのですね。
墨屋:そうですね。なりたい印象に導いていきます。ご自分の声の印象が、実は希望の方向にベクトルに向いてないこともありますよね。不機嫌そうだったことに気付かなかった。「おかえりなさい」(好印象)、「おかえりなさい」(不快な印象)違いますよね。
由結:全然違います。家に帰りたくなりますね(笑)
墨屋:そうそう。そういったことに気付くきっかけになったら、社会がすごく明るくなったり、コミュニケーションもうまくいくんじゃないかなと思って、始めたんです。
由結:素敵なお仕事ですね!
墨屋:ありがとうございます。
自由な人生を歩むお手伝い
由結:お客様の反応はどうですか。
墨屋:まず声を変えることで楽になるっておっしゃいます。どういうことかといいますと…日本人の女性って比較的声が高くないですか。
由結:そんな気がしますね。言われてみると。
墨屋:世界でもトップレヴェルで声を高く出す日本人女性。そう聞いた事があります。実際に、声を高く出す事を一般的に皆さん望んでいます。私のところにいらっしゃる人は、特に年齢がいくと「声が低くなってきた」と悩まれている方多いのです。が、自然に低くなることは本当に悩まなくてよくて。高い低いではなく、自分らしく自分の体を使った自然な響く声が相手を癒すことにもなります。自分の心身にとってもリラックスした声はとてもいいことなんです。私は、可愛い無理した声から、かっこいい自然な声に皆さんになってほしいなと思ってるんですね。
由結:なるほど。かわいいよりもかっこいいを目指すのですね。
墨屋:そうですね。自然体の声って、実はかっこよくて、信頼を生む声なんです。ですがなぜか皆さん、作っているわけではないですけど、日本のかわいい文化の影響なのか無理に可愛い声をだそうとする・・好印象=高い声と思い込んでいる方が非常に多いです。お母さんがよそ行きの声で高い声出して電話にでている感じ・・。そういった場面ありませんでしたか?よそ行きの声を装うのではなく、ご自身に自信を持ってコミュニケーションをしていただくためにも、自分らしく生きていくためにも・・・ぜひ無理しない声で生きていただきたい。自分らしい声というのを発見するお手伝いをしています。もうガラッと・・声が2時間ぐらいで変わるんです。
由結:素晴らしいですね。
墨屋:皆さん声だけでなく心まで緊張を解き放って、すごく素敵な声になるのです。私も嬉しいし、その方も、自由な人生が歩めるスタートを切ってる感じですね。
由結:自由っていいですね。
声の影響力
墨屋:はい。クライアント様の中には、経営者の方も多いんですけれど、医師や弁護士、外国大使館要人、大使ご夫妻もいらっしゃいます、それから、大学でもお教えすることもあります。今は声のプロフェッショナルの方も多く,基礎から響く声の出し方を実践形式でお伝えしています。ニュース報道がやってみたいという方も多いのですが、そのほとんどの女性の声が高くて。ニュースっぽく説得力があるように聞こえないっていうことがお悩みのようです。
由結:なるほど。ニュースに向く声というのがあるわけですか。
墨屋:ありますよ。例えば、(甲高い声で)「ニュースウォッチナインです」。
由結:(笑)。面白い。
墨屋:困りますよね。
由結:そうですね。
墨屋:だから(適度な低い響く声で)「ニュースウォッチナインです」
由結:なるほど。説得力が増しますよね。
墨屋:そうですか。ですから、声の影響力っていうものに気付いていただけれたらなと思ってます。
由結:なるほど。先ほどからお声をお聞きしていると、本当に響きがあって、聞いていてすごく心地よくて信頼できるという印象ですね。
墨屋:声の響きは学生時代に特殊なボイトレで身に付けました。信頼を生む伝え方についてはNHKで学びましたね。当時のNHKでは「上手に」読みなさいとは指導されませんでした。どういうことかというと、どう読むかより、真実を突き留めて、自分で取材をして、自分の言葉で話すように伝えると一番アナウンスが信頼される印象を与え相手に届くということを教えてもらいました。
由結:素晴らしい。真髄ですよね。
墨屋:本当ですか。そうお感じになりますか。
由結:なりますね。やはりそういった姿勢、心のあり方みたいなものが自然に声に出てくると考えてよろしいんでしょうか。
墨屋:そうですね。「声は人」と加賀美幸子アナウンサーに教えて頂いたことがあります。本当に声には心身や人生経験があらわれる。例えば極端ですが、嘘をついてるときの伝え方と、真実を伝えるときの伝え方は、恐らく自然と声やイントネーションが違ってると思うのです。そういった意味で、自分らしい声で、自分の信じていることを、そのまま普通に伝えることが信頼を生むコミュニケーション構築に非常に大事です。それをNHKでは話し言葉のメソッドとでもいいましょうか・、ニュースでも“話すように読む”ということを大事にしていました。この伝えるという本来の意味を考えてみると・・人間は昔、自分の危険を相手に伝えるとか、こちらに食べ物があるよって伝えるとか。生きてくときにすごく大切なことを伝えるために、話し言葉っていうのは生まれてきたと考えられます。NHKも90年かけて、伝わるアナウンスとは?という研究をしています。伝えることは、やはり話し言葉に真髄があるんじゃないかということです。“話すように読む”という長年受け継がれたメソッドは局のアナウンンサーの中に浸透していたと思います。私もクライアント様の声をデザインしたあとには話し方、伝えかたも指導させて頂いてます。
由結:素晴らしいですね。声に関するお話はつきないんですけれども、また詳しい講座の情報など、どのようにしたら取ることができますか。
墨屋:ほとんど口コミでお越しいただいているのです。私のホームページ、墨屋那津子のホームページをご覧いただくと、メールアドレスがひっそりと書かれていますので、そちらからお問い合わせいただきますと、声の印象診断とか、ご相談を受けております。sumiyanatsuko@gmail.com
由結:なるほど。興味深いですね。ぜひ皆様チェックなさってみてください。そして、墨屋さんはその他様々な事業をなさっていらっしゃいますね。
自社開発のビフィズス菌
墨屋:はい。医食同源をコンセプトに医療、美容、そして一時期レストランを数店舗やっておりまして、150人ぐらいの従業員を持つ3つの会社の代表としてマネジメントしてました。今も別の会社経営をしてますが。
由結:そんな墨屋さんの美しさと健康の秘訣を伺いたいのですが。
墨屋:アナウンサーから全く新しい業界に転じ、かつ子ども3人を育てながらの仕事だったので、無理をしすぎて倒れてしまったこともありました。5日間起きあがれなかったり、階段がのぼれないなど貧血状態があたりまえになってました。が、腸の大切さをそのとき知りまして。婦人科の手術もいろいろ控えていたんですが、その手術さえできないと3人の医師から告げられ八方塞がり。何とか自力で治せないかなと思って,8割の不調を改善すると言われている腸活を初めてみました。どのような方法かといいますと、大腸にビフィズス菌を大量に取って、食物繊維を大量に取って、自分の時差ボケの体を直す、というものです。
由結:時差ボケなんですね!
墨屋:時差ボケですよ。皆さん、朝ごはん召し上がらなかったり、お昼ごはんを忘れちゃったり、夜に暴飲暴食して、また夜中にもう一回食べたり、時差ボケになりますよね。それを1カ月リセットしたら、なんと全ての疾患が消えてしまったんです。
由結:えーっ。そうなんですか。
墨屋:脚に血栓もあって、深部静脈血栓症。それこそ「これが飛んだら1時間で苦しんで死んでしまうよ。1時間ごとあるくように」って医師から告げられた血管の問題も、1カ月でクリアになったのです。手術や薬にたよらず自力で治せる腸活って素晴らしいと思いました、腸活がはやる前から日本腸育普及協会の理事として、お医者様たちと啓蒙活動を始めておりました。さらに、ベビーフローラという、ビフィズス菌300億入の自信作も大手企業のお力を借り開発しまして、当時2万円で市販されていた高品質なものを使用し7800円でご提供してます。お子様も飲める本当に良いと思う自信作。私どもの製品は、まず自社の患者さまへと思っていたのですが広がりを見せまして、今では素晴らしいことに、世の中のたくさんの皆さんに愛されて飲まれているようです。
由結:この素晴らしい商品を、なんと今回はリスナーの皆さんにプレゼントいただけるわけですよね。
墨屋:はい。もちろんです。便秘のお悩みの方、あとはお腹がゆるくてお腹が痛い方にぜひお試しいただきたいと思います。味がおいしいので、お水無しでお試しください。
由結:はい。ぜひ皆様、ご応募なさってみてください。こちらは2箱プレゼントしてくださるということですので、銀座ロイヤルサロンのホームページからお申し込みいただけますので、お問い合わせください。お待ちしております。
さあ、それでは、リスナーの皆様に向かって、メッセージを最後にいただきたいと思います。
墨屋:はい。ボイスデザイナーとしてのメッセージです。女性の方も男性の方も、コミュニケーションにお悩みを持っている方はたくさんいらっしゃると思うのですが、ぜひ緊張感をのぞき、ご自分らしく自然にお話してみることをおすすめします。緊張感が相手に伝わってしまってコミュニケーションがうまくいかないことも多々ありますよね。おうちでおしゃべりする声が、とても素晴らしいと思うので、ぜひ職場でもそのお声で。
もしお悩みがありましたらお問い合わせください。お待ちしております。
銀座ロイヤルサロン2週目
真田紐スペシャルアンバサダー
由結:さあ、それでは、本日の素敵なゲストをご紹介いたします。元NHKアナウンサー、ボイスデザイナー、そして真田紐スペシャルアンバサダーの墨屋那津子さんです。よろしくお願いいたします。
墨屋:よろしくお願いいたします。
由結:はい。2週目ご登場いただいております。
墨屋:はい。楽しいトーク、いつもありがとうございます。いつも聞かせていただいております、この番組、ファンなので!
由結:ありがとうございます。とても嬉しい言葉をいただきました!前回は元NHKアナウンサーとして、そしてボイスデザイナーとしてのお話を聞かせていただきましたが、本日は墨屋さんの生家がなんと真田紐に由来するということなので、そちらをお伺いしたいなと思っております。
墨屋:はい。私の祖父である墨屋杉太郎が興した真田紐の織元なのですが、真田紐って、皆さんちょっとピンとこないかもしれないのですが、木箱に紐が結ばれていることがありますが、それが真田紐と思っていただけるといいのですが。
由結:なるほど。よくお茶道具などに使われていますね。
墨屋:はい。そうなんです。それでは、その真田紐がどのようなものかということを、私も声をつかって、ナレーション風にちょっと説明してみたいと思います。
由結:楽しみです。ぜひ。
真田紐の歴史
墨屋:では、テレビで流れているような雰囲気で。
真田紐、千利休が箱紐に使い始めて450年。日本固有の伝統文化となった木箱、箱紐。戦国武将・真田幸村とその父・昌幸が、とくに品質のよい真田紐を織ったことから、その名が名付けられたとされる。真田紐は、実用的な武家のサムライリボンとして受け継がれてきました。
由結:わあ!内容ももちろんそうなんですけれども、ちょっと声に聞き惚れておりました!素晴らしいですね。これはどのぐらいの歴史があるんですか。
墨屋:はい。千利休さんが真田紐を認めてお使いになって450年といわれてます。ですので、お茶の歴史と同じ。歴史に磨かれた紐ということで長年愛されてきました。
由結:まずどんなものなのかというのを見せていただきたいのですけれども、スタジオにも今その真田紐があります。
墨屋:こちらなんですが、ちょっと触ってみていただけますか。伸びませんよね。
由結:しっかり組まれているという感じがします。
墨屋:そうですね。組紐と真田紐って違うのですが、どのように違うか皆さんご存知ないかとおもうのでご説明しますね。
組紐というのは、斜めに組まれてるので、収縮します。真田紐は直角に織ります。組紐は組んである。織紐は織ってあるということで、伸びない紐として、生活の中に溶け込んで重宝されてきました。
由結:そうなんですね。すごくしっかりしているので、丈夫な印象を受けます。
墨屋:そうですね。今は縛るときに何をお使いになりますか。やはりビニール紐とか。
由結:確かに、そうですね。
墨屋:あとは箱をしめるとき、どうされますか。ガムテープとか。昔はないですよね。困りますよね。そんなときに真田紐が活躍したわけです。
由結:なるほど。いろいろな色で織られていて、とても美しい印象なんですけれども、柄などは、指定があるのですか。
真田幸村が使用
墨屋:そうですね。この色柄にはとても深い意味があり、お約束紐と呼ばれたりしています。どのようなことかといいますと、お茶の世界では裏千家の真田紐のお柄、ほかの流派も、その流派ごとのお約束の柄がございます。お侍の時代も、自分の家紋のように、この紐を暗号紐のように作っていたようです。なぜこういうことが必要だったのか。例えば、これは刀に巻いて戦にいくのですが、あとは甲冑に巻いて縛ったりと、途中でほどけたら大変でしょう。靴ひもと違うので、ほどけたらもうお命にかかわりますから。それで、真田幸村はこの伸びない真田紐で手の周り、足の周りなどしっかり固定すべきところは真田紐で結ぶ事を思いついた。武将で人気の強い強い真田幸村は、戦に真田紐を有効に活用したとわれてますね。それもあり強かったのではないでしょうか。
由結:へえーっ。強さの秘密はそこに一つはあったのかもしれませんね。
墨屋:もし怪我をしたりして運ばれたときに印が無ければこのお侍さんは誰かがわからないじゃないですか。それをこの紐の色柄によってそのアイデンティティがわかるわけです。
結び方が鍵
由結:なるほど。命を落とされた方の身元もその紐でわかる?
墨屋:そうです。何もマークがなかったら誰かわからないけれども、このお約束紐があったら、これはうちの家臣だとか、これはあそこのっていう感じで、そのように使われたと聞いてます。
由結:おうちのご紋とか、そういうものと匹敵するようなものなんですか。
墨屋:そうですね。印鑑のようであり、ご紋のようであり、もう一つは今でいう宅配便の伝票または保証書のような役割。例えば墨屋家から由結家にモノを送ります。墨屋を象徴する真田紐が結ばれていたら、由結さんは安心してこれを開けられますよね。
由結:確かに。
墨屋:で、結び方も時々変えるんです。由結さんにお茶碗をお送りします。私の結び方ともし違って届いたらどうします?
由結:それは恐ろしいことですね。
墨屋:怖いですよね。もしかしたら毒が塗られてるかもしれない。紐のお柄とか幅とかお色だけではなく、箱に結んだときの結び方までが鍵だった。
由結:へえーっ。まさに暗号というか。
墨屋:暗号ですね。今でいうとIDやパスワード。時々ログイン番号変えてくださいっていわれますよね。(笑)。当時も時々結び方を変えたりして身を安全に守ったのでしょうね。
由結:(笑)。確かに今安全性のためにありますよね。
墨屋:そうですね。そういったことを内々に行われていた、それを知ってるのは一部の方だけだったと言われています。庶民までわかっていたかどうかは、わからないのですが。
絶滅の危機にある真田紐
今、真田紐が危機を迎えていまして、85%ぐらいの真田紐を金沢の織元で織っておりますが、3年前ぐらいから特に需要が激減して、ほかの事業でも補えないぐらい、大変なことに。やむを得ず解雇も始まり、店舗も撤退。もし織元が消えたら、国宝級の作家様やお茶の各流派の方々もお困りになるし、450年の歴史の危機。
由結:もう絶滅になってしまいますね。
墨屋:そうですね。だから、このお紐が今現在あるのは当たり前ではなくて、創って、売る人がいて、そして使ってくださる人がいて、需要と供給が細々とでも成り立ってきたからです。もう何とかして新しい需要を起こして、未来につなげたいなと願っています。真田紐スペシャルアンバサダーという役割は,時代を乗り越え文化を創ってきた真田紐の存在を世の中にしっていただくこと、更に今大変なこと、そして特徴を知っていただき、どなたかのニーズを掘り起こすことができたらと思っています。
由結:そうですよね。日本で85%ということは、もう世界でももうたった一つのということですものね。
紐からアクセサリー
墨屋:そうです。最後に残された真田紐企業でございまして、間もなく100年。私の小さいときは父が継いでいたので、0歳から5歳まで、私は敷地内の30の機の音を聞いて色とりどりの真田紐を身近に感じ育ちました。祖父も,父も亡くなり現在いとこが継いでくれてます。危機と聞きまして、あの織機の音がなかなか耳から離れない。これが世の中から消えてしまうのは寂しいなぐらいにと思っていたのですが、徐々に日本文化ににとって痛手ではとおもうにいたりました。真田紐を日常つかいにできないか?とおもいはじめ実は紐からアクセサリーを作り始めたんです。
由結:ええ。そのアクセサリーですか。今してらっしゃるのもそうなんですか。
墨屋:はい。これもそうですし、いろいろございます。カフスだったり、これは世界的なアーティストに今月末までにご依頼いただいた、赤いピンです。
赤の加賀錦の真田紐にこちらは金と漆です。
由結:おしゃれですね。
墨屋:はい。カフスはどうしても赤がいいと。これをおつけになってニューヨークの個展をされるんですね。
由結:まさに日本の象徴。やはり海外の場面においても、皆さん、喜んでいただけるんじゃないですか。
墨屋:そうですね。伝統に誠実に最高のものをおつくりできているとおもいます。粗悪と言ってはたいへん申し訳ないのですが、すこし品質が異なるものが安く入ってきてしまっていて、それをわからないでお選びになってる方もいらっしゃると思うのですが、ぜひ本物を見ていただけると違いがわかると思います。
由結:そうですよね。これだけ歴史があって、でもそして日本でも唯一と言われるおうちの織元。墨屋さんはこの日本文化を次に引き継いでいく…きっとそういうお役目がおありなのでしょうね。
墨屋:そうですね。不思議なことに、3年前にお紐をなんとかしたいと思っていたら、自然に手が動いたと言うか・・自分でアクセサリーをこうやって編み出していくこともできました。今も編んでますけど。
由結:今も手元でするすると編んでいってますけれども。
墨屋:そうなんですよね。あるときこれをずっと創り続けていましたら、それを友だちが見つけてくれて、素敵なアクセサリーだからといって少しずつ購入して下さって。今は受注でいろいろな作品を作ってます。
由結:そうなんですか。あっという間に編めてしまいましたけれども、素敵ですね。こちらの製品も同じですよね。編んだものということなんですよね。
墨屋:そうですね。帯紐に使っていただいたり、パーティーシーンでも。高品質なので充分ドレスアップが叶います。あとは、私の役目は次世代につなげることです。思案していましたら、実は嬉しいことに、うちの娘が手伝って継承活動を始めてくれるようになってくれて。
由結:なんでもデザイナーさんでいらっしゃるとか。
墨屋:そうなんです。建築学部にいる女子大生デザイナーで、服飾では新宿伊勢丹百貨店とかに実績があるんですけれども。
由結:素晴らしいですね。
マスクキープストラップ
墨屋:はい。今、このようなものを。
由結:これはマスクにつけるストラップですか。
墨屋:はい。ラジオをお聞きになっている方はおわかりになるかしら。マスクを外したり付けたりするときに、マスクホルダーにいれますよね。レストランでも食事中は外しますが、おしゃべりするときはしなきゃいけませんよね。なかなか臨機応変にマスクホルダーにいれるのは・・・いかがですか。
由結:そうなんです。一度閉まってしまうともうなかなか取り出せなかったりしますね。
墨屋:そうですよね。これを考えたんですけど、首からかけるだけ。マスクのひもを大きめの高品質な金のリングにいれるだけ。落とさないし、なくさないし、汚れないし、最小限の飛沫で済む。外しっぱなしがないので。
由結:首からストラップのようにかけるということ。
墨屋:そうですね。真田紐で。韓国ではこういったことがはやっていて、チェーンで女性がネックレスのようにつけるのが人気らしいんですけども、男性がつけるのはちょっとっていう方も多くて、その男性のビジネスシーンに・・お仕事中もコロナ禍での安全を守りながら、スムーズに行われるといいなと思って、今日はプレゼントをご用意しました。
由結: 確かにこれですと男性も使いやすいですね。
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墨屋:そうですね。高品質なのでビジネスシーンでもシルクのネクタイにも全然引けを取らず何よりコロナ対策にプラス。
由結:なるほど。素晴らしいアイデアですね。こういうものでいろいろと商品化をなさっているということなのですね。
墨屋:そうですね。伝統を守りながら新しい時代に合うものを生み出していくっていうのは、やはり作り手としてはすごく大事なことだと思っています。しかしながら、アイデアが私たちだけでは全然足りない状態です。そこでぜひ今お願いしたいのが、オリジナル真田紐をお創りしませんか?ということ。色と柄が自由にデザインできますのでこのアイデンティティを織り込んだオリジナルストラップなどを創ってみたいという企業様がいらっしゃいましたら嬉しいです。
由結:なるほど。コーポレントアイデンティティというか、ある意味こちらの会社ですよということがわかるような。
墨屋:そうですね。もう見ただけで、この色柄の真田紐をつけてればうちの社員で間違いないっていう目視での安心感。昔は刀を吊るして武士を守った真田紐、皆さんを強くお守りするID紐ですね。
由結:素晴らしいですね。皆様を守るという、今の時代には本当に必要なワードではないかなと思います。素晴らしい歴史を持つ真田紐を通してリスナーのメッセージがありましたら、さらにいただけますと嬉しく思います。
墨屋:真田紐は温度や湿度、それによってたわみ方も違う繊細な糸。このような職人技が450年も受け継がれてきた思いをはせますと、ここで糸を切らすことはできない。日本の文化を失いたくないです。今回のご縁で、もし真田紐のことを少し考えていただく時間がありましたら、ご協力、そしてアイデアをいただきたいと思っております。立ち上げたばかりのインスタのフォローお願いしたいと思います。SUMIYAで検索できます。よろしくお願いします。
由結:はい。ということで、2週に渡りまして、素敵なお話の数々伺ってまいりました。またぜひ遊びにきていただきたく思います。
墨屋:はい。ありがとうございました。
由結:ありがとうございました。
墨屋那津子さんのプロフィール |
・石川県生まれ。 NHKアナウンスと経営の経験から導いた、信頼を生むSUMIYAメソッドを提唱。アナウンサー時代は「おはよう日本」などの数々の報道番組を担当。 結婚退職後は実業家に転じ、3人の子育てをしながら会社経営・キャリアカウンセリングを行う。約5000人のコミュニケーションカウンセリングを実施。声の仕事を再開後は、約1500万人が視聴するNHK看板番組「ニュースウオッチ9」のニュースナレーションを担うほか、「信頼を生む声」の表現指導者としても活躍。「声の印象診断」や「滑舌・話し方の改善指導」に定評があり企業や大学での講師、医師や弁護士など声を仕事に使うプロからの信頼も厚い。オンライン指導も今年度より開始。 真田紐スペシャルアンバサダー・真田紐クリエイターとして活動中。存続が危ぶまれる450年の歴史を持つ伝統工芸品である真田紐。その織元の創業者、墨屋杉太郎が祖父。創業者のひ孫で現役女子大生アートデイレクター「Moka Sumiya」と共に織元の真田紐デザインブランド「SUMIYA」を設立。商品開発およびオーダーメード真田紐ストラップ製作ほか、450年の歴史ある文化を未来に繋ぐ活動を実施。 セミナー実績: |